まず結論から
- 徳島市内の墓から遺骨を移すなら、改葬許可の窓口は環境政策課 衛生係(本館9階・電話088-621-5206)です。今の墓地の管理者に「埋(収)蔵証明書」を出してもらい、改葬許可申請書に添えて申請します。
- 申請先は住所の市町村ではなく、遺骨がいま納まっている地の市町村です。徳島市に住んでいても、墓が市外にあれば、その市町村に申請します。
- 市が出す改葬許可証は、移し先の墓地の管理者に出す書類です。申請書には改葬の場所を書くので、移し先を先に決めます。
- 市営墓地が要らなくなったら市長に届け出て、届出の日から3か月以内に元の状態に戻して返します。名義人が亡くなっていれば、継ぐ人が承継の届出をします。
- 撤去の工事は、複数の石材店に見積もりを頼みます。見積もりの単位(積算の仕方)は店で違うので、額と内訳を比べます。
改葬許可はどこに出す?徳島市は環境政策課 衛生係へ
徳島市の案内は、改葬を「現在あるお墓を別の場所に移すこと」と説明しています。手続きは、今の墓地の管理者の承諾を得ることから始まります。地域の共同墓地にある父の墓をしまう準備をしている人は、最初の一歩をこう書いています。
浜松の実家の共同墓地にある父の墓を、きょうだいでしまう準備をしている73歳の男性(個人ブログ・はてなブログ)
共同墓地の場合は、管理者(自治会や地域の墓地委員など)に墓じまいの意向を伝えることが最初の重要なステップになります。
実家の墓地は地域の共同管理で、自治会長に墓じまいの意向を伝え、埋葬証明書の発行をお願いすることになります。
名古屋で暮らす本人は、2026年8月、父の命日の墓参りのあと、母の万一に備えてきょうだいと話し合いました。遺骨は名古屋の樹木葬墓に移す予定で、手続きは妹に頼んでいます。徳島市でも、管理者が出す証明を添えて申請します。
出典: 墓参りの後は母の万一に備えきょうだいで打合せ(はてなブログ)(台帳: V0033)
徳島市の改葬許可の手続きを、市の案内から表にしました。
| 項目 | 徳島市の案内 |
|---|---|
| 窓口 | 環境政策課 衛生係です。徳島市幸町2丁目5番地の本館9階で、電話は088-621-5206です。 |
| 申請書 | 徳島市の窓口にある「改葬許可申請書」に記入します。 |
| 添えるもの | 今の墓地の管理者に発行してもらう「埋(収)蔵証明書」です。 |
| 許可のあと | 市が出す「改葬許可証」を、改葬先の墓地の管理者へ出します。 |
| 手数料 | 案内のページに記載なし → 環境政策課 衛生係で確かめます。 |
| 郵送・支所での受付 | 案内のページに記載なし → 環境政策課 衛生係で確かめます。 |
改葬の許可を出すのは、法律では「焼骨の現に存する地の市町村長」です。徳島市に住んでいても、墓が市外にあれば、その市町村の窓口に申請します。書類の中身は、墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
証明を頼む相手は、墓の種類で変わります。まず、今の墓地の管理者がだれかを確かめます。
| 墓がある場所 | 証明を頼む先と、分かっていること |
|---|---|
| お寺の境内の墓 | 墓地を管理するお寺に頼みます。「国民生活」の特集は、寺から交付してもらえないことも考えられると書いています。 |
| 集落・地域の共同墓地 | 八王子市の案内は、管理者がいるかを、まず保健所や地域の自治会などに確かめるよう求めています。 |
| 管理者が分からない墓地 | 市町村長が必要と認める書面で代えられます。何が認められるかは市町村で違うので、窓口に事前に相談します。 |
| 市営墓地 | 改葬の手続きに加えて、要らなくなった墓地を市長に届け出て返します。 |
厚生労働省の統計では、2024年度末の徳島県の墓地は16,537区域でした。経営する主体は、個人が6,121区域、宗教法人が6,013区域、地方公共団体が3,210区域です。区域の数で、墓の数ではありません。
移し先を先に決める。申請書に書くことと添える書類
徳島市が出す改葬許可証は、改葬先の墓地の管理者へ出す書類です。申請書にも、改葬の場所を書きます。父が眠る墓の引っ越しを進めている人は、この順番を知って驚いたと書いています。
祖父が建てた片道2時間の墓を、引っ越すと決めた38歳の女性(個人ブログ・アメブロ)
霊園だけのやりとりだけと思いきや、引っ越し先をまず決めて、その後、納骨されてる市区町村の役所に申請しないといけないなんて。
これはとても娘には任せられません。。。
墓には、去年亡くなった父が入っています。60代の母が墓参りの遠さをこぼし、三回忌を待たずに前倒しで進めています。徳島市でも、許可証は改葬先の墓地の管理者に出します。
出典: 墓じまい(アメブロ)(台帳: V0080)
申請書に書くことと添える書類は、国の規則が枠を決めています。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 申請書に書くこと | 亡くなった人の本籍・住所・氏名、改葬の理由、改葬の場所などです。 |
| 今の墓地の管理者の証明 | 遺骨が納まっていることを証明する書面です。徳島市の案内では「埋(収)蔵証明書」です。 |
| 使用者の承諾書 | 申請者が墓地の使用者でないときに添えます。申請できるのは使用者が原則です。 |
| 徳島市の案内が挙げる書類 | 改葬許可申請書と埋(収)蔵証明書の2つです。 |
移し先の墓地の管理者は、改葬許可証を受け取ってからでないと、遺骨を納めさせません。京都府宇治市の案内も、改葬先が決まってから申請するよう求めています。移し先を先に決めてから、申請に進みます。
鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に行った調査では、墓じまいで大変だったことに「遺骨の引っ越し(改葬)先選び」を挙げた人が38.8%でした。「役所の手続き」は32.3%です。移し先の比べ方は、遺骨の行き先の記事と永代供養の記事にまとめました。
市営墓地は、名義を継いでから届け出て、3か月以内に返す
徳島市墓地条例では、市営墓地を使う権利(墓地利用権)は、祭祀を主宰する人(お墓や法事を受け継ぐ人)が承継します。承継する人は、市長に届け出ます。祖父の名義だった市営墓地の墓をしまった人の記録です。
祖父名義だった市営墓地の墓を、名義を自分に変えてからしまった孫(個人ブログ・note)
実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。 祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。
墓は遠方にあり、本人は工事の日も現地へ行きませんでした。役所の手続きは依頼した業者が代行し、返還の手続きもしてくれたと書いています。徳島市でも、名義を継ぐ人は市長に届け出ます。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
徳島市墓地条例のうち、墓じまいに関わる届出と期限を表にしました。
| 場面 | 条例の決まり |
|---|---|
| 名義を継ぐ | 祭祀を主宰する人が承継し、市長に届け出ます(第8条)。 |
| 承継の届出が無いまま | 利用者が亡くなって5年たっても届出が無いと、利用権は消えます(第14条)。 |
| 利用者が市外へ移った | 市内に住む人を墓地管理人に選び、市長に届け出ます(第10条)。 |
| 要らなくなった | 速やかに市長に届け出ます(第11条)。 |
| 返すまで | 届出の日から3か月以内に、元の状態に戻して返します(第13条)。 |
墓石の撤去は「現状回復義務」として、使用者の義務とされています。3か月の期限は届出の日から数えるので、見積もりと工事の日取りの目安をつけてから届け出ます。
名古屋市の市営の2霊園(八事霊園・愛宕霊園)では、名義変更(承継)と墓じまい(返還)を同時に申請できます。徳島市で同じ扱いがあるかと、返還の届出の出し先・様式は、条例にも改葬の案内にも書かれていません。改葬の窓口である環境政策課 衛生係で確かめます。使用料の扱いなどお金の決まりは、徳島市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
徳島市で墓じまいを進める順番
日本石材産業協会が2023年度に石材店に尋ねた調査(184件の回答)では、見積もりを積算する単位が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。最初に複数の石材店に見積もりを頼み、額と内訳を比べます。
進める順番を図にしました。役所の手続き(4・5・7)は徳島市の案内と法令により、1の見積もりはこのサイトのすすめとして置いています。
全日本墓園協会の横田睦氏は「国民生活」2025年12月号で、墓じまいに臨む前に、なるべく多くの親族と相談するよう勧めています。
お寺の墓なら、閉眼供養(御霊抜き)も住職に相談します。日蓮宗のQ&Aは、改葬では必ず「御霊抜き」の法要を営み、法要は菩提寺の住職に相談するよう勧めています。お布施の考え方は墓じまいのお布施の記事にまとめました。
業者の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の内訳は墓じまい費用の記事にあります。四国・瀬戸内の市の手続きは、高松市の墓じまいの記事・高知市の墓じまいの記事・松山市の墓じまいの記事・岡山市の墓じまいの記事で比べられます。
墓が徳島県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、徳島県の助成のことは、徳島県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
徳島市で改葬許可の窓口になっているのは、環境政策課 衛生係です。今の墓地の管理者に埋(収)蔵証明書をもらい、改葬許可申請書に添えて申請します。申請先は、遺骨がいま納まっている地の市町村です。
許可証は移し先の管理者に出すので、移し先を先に決めます。市営墓地は、名義を継いでから不要の届出をし、届出の日から3か月以内に元の状態に戻して返します。撤去の工事は、複数の石材店の見積もりの額と内訳を比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
家族と決め、遠くから進めた2人の口コミ
最後に、親の了承を得て進めた人と、遠い市営の霊園の墓を現地に行かずにしまった人の記録から、一節ずつ紹介します。
公営の霊園にある父の墓を、母の了承を得てしまった娘(個人ブログ・note)
意を決して「お母さんが生きている間の方が何かと話が早いし、行政などのやり取りは私が引き受けるし、出向くので生きている間に墓じまいをしてほしい」と伝えたところ、了承してくれ墓じまいをすることになりました。
出典: 2年前に実家の墓じまいをしました(note)(台帳: V0113)
電車とバスを乗り継ぐ遠い市営の霊園の墓を、石材店の代行でしまった女性(個人ブログ・note)
私は一度も現地に行っていない。
書類を書いて送ったり、必要なことを確認したりするだけで、遠くにあるお墓を手放すことができた。
出典: 墓じまい|費用と手続き期間の記録(note)(台帳: V0002)
