まず結論から
- 佐賀市にある墓の改葬許可は、佐賀市に申請します。案内の問い合わせ先は環境部 環境政策課 生活環境係(本庁1階)で、申請書は郵送でも出せます。
- 申請先は、住まいではなく遺骨が今ある市町村です。佐賀市に住んでいても、墓が市外にあればその市町村に申請します。
- 申請書と一緒に、移し先が出す受入証明書を出します。契約時の領収書や契約書のコピーでもよいので、移し先を先に決めます。
- 寺の境内や集落の墓では、管理者が埋蔵の証明を出せないことがあります。市町村長が認める書面で代えられるので、許可を出す窓口に前もって相談します。
- 撤去工事は、複数の石材店に見積もりを頼みます。見積もりの単位は店で違うので、額と内訳を比べます。
改葬許可はどこに出す?佐賀市の墓なら佐賀市へ
墓地や納骨堂にある遺骨を、ほかの墓地や納骨堂へ移すことを「改葬」といいます。墓じまいで遺骨を移すときは、市町村長の許可を受けます。許可を出すのは、遺骨が今ある地の市町村長です。福岡や東京に住んでいても、佐賀市の墓なら佐賀市に申請します。
県外へ移り住み、地方の菩提寺にあった先祖代々の墓を、都心の集合墓へ移した人(個人ブログ・note)
私の場合、遠方だったため役所から申請書類を郵送してもらい、やり取りを行いました。書類が受理され、1週間ほどで「改葬許可証」が届いたときは、法的な手続きが無事に終わった安堵感がありました。
文政年間から続いた墓で、子どもたちも都心に暮らしていました。住職に電話で相談してから進めた、数年前の改葬の記録です。佐賀市も、申請書の郵送を受け付けています。
出典: 「改葬」という選択の体験記(note)(台帳: V0018)
佐賀市の案内に載っている申請の中身は、次のとおりです。
| 項目 | 佐賀市の案内 |
|---|---|
| 申請先 | 佐賀市です。案内の問い合わせ先は、環境部 環境政策課 生活環境係(佐賀市栄町1番1号 本庁1階・電話0952-40-7200)です。 |
| 許可が要るとき | 佐賀市に墓地があり、そこから改葬するときです。同じ墓地の中で移すときも、許可が要ります。 |
| 申請書 | 佐賀市から取り寄せるか、案内のページのPDFを印刷します。書き方のPDFもあります。 |
| 一緒に出すもの | 移し先が出す受入証明書です。 |
| 郵送での申請 | できます。切手を貼った返信用封筒を同封します。 |
| 本人が行けないとき | 委任状を出します。様式は自由で、委任した年月日と、誰が誰に委任したかを書きます。 |
| 書き間違えたとき | その文字に線を引き、上か横に書き直します。修正液とテープは使いません。 |
| 手数料 | 案内のページに記載なし → 生活環境係で確かめます。 |
申請書に書く事項は、国の規則で決まっています。亡くなった人の本籍・住所・氏名・性別と、死亡の年月日を書きます。埋葬か火葬の場所と年月日、改葬の理由と改葬の場所も要ります。
厚生労働省の統計では、佐賀県内で許可された改葬は2024年度に1,223件でした。書類の全体は墓じまいに必要な書類の記事に、改葬という言葉の意味は墓じまいと改葬の違いの記事にまとめました。
移し先を先に決める。申請に添える書類は?
佐賀市の手順では、申請書と一緒に受入証明書を出します。受入証明書は、移し先から「遺骨を受け入れる」という旨を証明してもらう書類です。申請より前に、移し先が決まっている必要があります。
去年亡くなった父が入る、祖父が建てた墓をしまうと決めた38歳。墓は家から電車で片道2時間ほど(個人ブログ・アメブロ)
霊園だけのやりとりだけと思いきや、引っ越し先をまず決めて、その後、納骨されてる市区町村の役所に申請しないといけないなんて。
これはとても娘には任せられません。。。
60代の母が、墓参りが遠くてつらいとこぼしていました。三回忌を待たずに、永代供養のある場所へ移そうと動き出した人の記録です。佐賀市でも、受入証明書を申請書と一緒に出します。
出典: 墓じまい(アメブロ)(台帳: V0080)
申請に添えるものを、佐賀市の案内と国の規則から並べます。
| 書類 | 誰が作るか・いつ要るか |
|---|---|
| 受入証明書 | 移し先が発行します。墓地や納骨堂の契約時の領収書(契約分とわかるもの)や、契約書のコピーでもかまいません。 |
| 埋蔵の事実の証明 | 今の墓地の管理者が作ります。国の規則が、申請書に添えるよう定めています。 |
| 使用者の承諾書 | 申請する人が墓地の使用者でないときに添えます。申請は、墓地の使用者がするのが原則です。 |
| 委任状 | 申請する本人が出しに行けないときに出します。 |
許可が出たら、佐賀市が発行する改葬許可証を受け取ります。納骨するときは、移し先にこの許可証を出します。移し先の墓地の管理者は、許可証を受け取るまで遺骨を納めさせません。
申請書には「改葬の場所」も書きます。だから移し先を先に決めるのが、申請の前の一歩です。移し先の選び方は墓じまいの遺骨の行き先の記事に、永代供養の形は墓じまいと永代供養の記事にまとめました。
寺の境内や集落の墓で「記録が無い」と言われたら
佐賀県の墓地は、2024年度末で11,217区域です。経営する者で分けると、個人が8,827区域、宗教法人が1,758区域、地方公共団体が95区域でした。数えているのは墓地の区域で、墓の数ではありません。
佐賀県鳥栖市の寺の境内にある、父方の墓をしまおうとしている子。父の三回忌を前に着手した(個人ブログ・アメブロ)
墓じまいをしたいが 誰の骨が納められているか 見当がつかないと相談。
だが、この寺では境内に 墓の土地は提供したが 葬儀を担当しておらず 納骨も立ち会っていない。 管理料も徴収しないので 一切わからない、とのこと。
菩提寺(浄土真宗)と、墓のある寺(浄土宗)が別でした。このあと菩提寺の台帳を調べてもらい、市役所には戸籍をさかのぼるよう頼んでいます。代わりの書面の例に、除籍も含めた戸籍謄本があります。
出典: 墓じまい①(アメブロ)(台帳: V0029)
国の規則は、申請書に管理者が作る埋蔵の事実の証明を添えるよう求めています。これが難しい特別の事情があれば、市町村長が必要と認める書面で代えられます。
国民生活センターの「国民生活」2025年12月号で、全日本墓園協会の横田睦氏が書面の例を挙げています。墓の使用者であることを示す書面、除籍も含めた戸籍謄本、親族の同意書や確認書などです。何が認められるかは市町村で違うので、改葬許可証を交付する窓口に前もって相談するよう勧めています。佐賀市の案内の問い合わせ先は、生活環境係です。
総務省行政評価局は2023年の報告書で、全国の88市町村に実地調査をしました。公営の墓地・納骨堂を持ち、無縁の墓などで支障が出ていた市町村です。管理者が分からない墓地からの改葬で、代わりの書面を求める市町村は42で、47.7%でした。
寺の墓なら、閉眼の法要も住職に相談します。日蓮宗のQ&Aは、改葬で墓石を処分するときは「必ず『御霊抜き』の法要を営みます」と答えています。お布施の額は墓じまいのお布施の記事にまとめました。
佐賀市で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。受入証明書・申請・許可証の部分は、佐賀市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの単位が違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問には、184件の回答がありました。選択肢は、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費の6つでした。
だから見積もりは、複数の石材店から取って額と内訳を比べるのがおすすめです。墓石の撤去は、墓を使う人の務めとされています。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の目安は墓じまい費用の記事にまとめました。
墓が佐賀市の外にあるなら、申請先はその市町村です。福岡市の墓なら福岡市の墓じまいの記事、長崎市なら長崎市の墓じまいの記事、佐世保市なら佐世保市の墓じまいの記事に窓口をまとめました。自治体の助成の例は、墓じまい補助金の記事にあります。
墓が佐賀県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、佐賀県の助成のことは、佐賀県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
佐賀市にある墓の改葬許可は、佐賀市に申請します。案内の問い合わせ先は生活環境係で、申請書は郵送でも出せます。住まいが市外でも、申請先は墓のある佐賀市です。
申請書には、移し先の受入証明書を添えます。寺や集落の墓で証明が取れないときは、窓口に前もって相談します。撤去の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
墓じまいに向き合った人の口コミ
最後に、地域の墓や山の墓の墓じまいに向き合った人の記録から、一節ずつ紹介します。
浜松の実家の墓(地域で共同管理する墓地)の墓じまいを、きょうだいで打ち合わせた73歳(個人ブログ・はてなブログ)
実家の墓地は地域の共同管理で、自治会長に墓じまいの意向を伝え、埋葬証明書の発行をお願いすることになります。
出典: 墓参りの後は母の万一に備えきょうだいで打合せ(はてなブログ)(台帳: V0033)
母方の祖父母の山の墓をしまい、閉眼供養をした孫(個人ブログ・note)
タイミングは人それぞれではありますが、もし、墓じまいを考えているのならば、急ぐことはないけれど後回しにしても特にいいことはないかな、と思います。
出典: お墓じまい⑥閉眼供養(note)(台帳: V0063)
上と同じ人の連載の8回目。祖父母の遺骨を京都の大谷本廟に納めた(個人ブログ・note)
これで仮に私やきょうだいがどこかで野垂れ死んでも、祖父母の墓を無縁墓にする心配はありません。
出典: お墓じまい⑧納骨へ(note)(台帳: V0064)
