まず結論から
- 長崎市内にある墓の改葬許可は、市役所の生活衛生課(電話095-829-1155)に申請します。申請書は、生活衛生課か各地域センターでもらえます。
- 申請書には、今の墓地の管理者の署名と捺印が必ず要ります。記入がすべてそろっていれば、許可証はその場で出ます。
- 申請先は、住所ではなく墓のある市町村で決まります。墓が長崎市の外なら、長崎市役所での手続きは要りません。
- 浦上墓地などの市有墓地を返すときは、墓石の撤去の承認願と「長崎市有墓地返還届」を市長に出します。区画は、係員の指示に従って元の状態に戻します。
- 撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べます。積算の単位が店によって違うからです。
申請は市役所のどこへ?生活衛生課と地域センター
墓じまいで役所に出すのは、遺骨をほかの墓や納骨堂へ移すための「改葬許可」の申請です。長崎市の案内では、遺骨を移す前に、今遺骨を納めている市町村で手続きをします。
両親が元気なうちに、墓じまいの準備を進めている当事者(個人ブログ・note)
今回、故人の死亡年月日などは分かっていたものの、火葬年月日については分からなかった。
そこで、実際に改葬するときに困らないよう、事前に市役所へ確認に行き、改葬許可申請について教えてもらった。
その際の市役所からの説明では、火葬年月日が分からない場合は死亡日の2日後として申請し、分からない事項については「不明」と記載してよいとのことだった。
父方と母方の遺骨が眠る墓園の墓です。父から将来の墓じまいを頼まれ、両親と方針を決めた段階の記録です。長崎市も申請書の記入方法を市のページに載せ、分からない点は生活衛生課が受けています。
出典: 僕の「墓じまい」(note)(台帳: V0005)
長崎市内に遺骨を納めている人の申請先は、市民健康部の生活衛生課です。市役所の11階にあります。
| 今の墓のある場所 | 申請先 |
|---|---|
| 長崎市内 | 市役所の生活衛生課(電話095-829-1155)です。申請書は、生活衛生課や各地域センターに置いてあります。 |
| 長崎市の外 | 墓のある市町村に相談して申請します。長崎市役所での手続きは要りません。 |
申請書は地域センターでも受け取れますが、書いた申請書を出す先は生活衛生課です。記入がすべてそろっていれば、その場で改葬許可証が出ます。
許可証は、遺骨を納めるときに、移し先の墓地や納骨堂の管理者に渡します。亡くなって初めて遺骨を納めるときに渡すのは、改葬許可証ではなく火葬許可証です。書類の全体は、墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
改葬許可の手数料の額は、市の改葬の案内には載っていません。長崎市手数料条例の諸証明の表には、「埋葬、火葬又は改葬に関する証明」が1件400円とあります。申請にこの額が掛かるかは、改葬の問い合わせ先の生活衛生課に聞けます。
長崎市が許可した改葬は、2024年度に3,559件でした。2023年度は3,792件、2022年度は3,011件です。
申請書の署名は誰に?墓のある場所で相手が変わる
国の決まりでは、改葬許可の申請に、遺骨を納めた事実を墓地の管理者が証明する書面が要ります。長崎市では、申請書そのものに管理者の署名等をもらう形です。管理者が誰かは、墓のある場所で変わります。
墓のある場所を寺・霊園・その他に分けて手順を書いた、高齢者支援の福祉職(個人ブログ・note)
➂その他、私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。
※御骨を移すために、行政へ届け出をします。
そこに管理者等を記載する必要があります。
独立して高齢者の相談を受けるうちに、墓じまいの支援を頼まれるようになった人です。寺の墓なら住職に、霊園なら管理事務所に連絡する、とも書いています。長崎市の申請書でも、管理者の欄は必ず埋める決まりです。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
管理者の欄の署名と捺印は、必ず要ります。墓の名義人の欄は、名義人が申請する人と違うときだけ書いてもらいます。
| 今の墓 | 署名を頼む相手と、確かめること |
|---|---|
| 寺などの墓地 | 墓地を管理する寺などに頼みます。長崎市内には、宗教法人の墓地の区域が279あります。 |
| 地域の共同墓地・個人の墓地 | まず管理者が誰かを確かめます。下関市の案内は、墓地の看板や地域の自治会に聞く方法を挙げています。 |
| 市有墓地(7か所) | 市が設けて管理する墓地です。署名をどこで受けるかは、生活衛生課に確かめます。 |
管理者が分からない墓地もあります。総務省が88市町村を実地で調べると、その墓地からの改葬で代わりの書面を求める市町村が47.7%でした。申請書の記載だけで許可する市町村も19.3%あり、扱いは分かれています。長崎市でこの状況になったら、まず生活衛生課に相談します。
長崎市内の墓地は、2024年度末で1,278区域ありました。個人のものが499、地方公共団体が485、宗教法人が279、公益社団・財団法人が15です。数えているのは墓地の区域で、墓の数ではありません。
全国の統計では、自治体の墓地に数えられるものの多くが、土地を自治体が持つだけで集落の墓地と変わらないと、厚生労働科学研究の報告書は指摘しています。
市有墓地を返すときは、撤去の承認願と返還届を出す
長崎市有墓地条例は、浦上・昭和・住吉・家野・香焼中央・大浦国際・坂本国際の7つの墓地を定めています。ここに墓がある人は、改葬許可に加えて、条例と施行規則の決まりに沿って進めます。
祖父名義のままだった市営墓地の墓を、遠方から墓じまいした孫(個人ブログ・note)
実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。
祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。
名義を自分に変えたのは、見積もりを取る段階でした。区画の中から別の名前の墓が見つかる場面もあります。長崎市の条例も、墓地の権利を譲れる相手を、先祖の供養を中心になって担う人(祭祀を主宰する人)に限っています。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
墓じまいに関わる決まりと、市長に出す書類は次のとおりです。書類の名前は、施行規則が定めています。
| 決まり | することと、出す書類 |
|---|---|
| 権利を譲る(条例第7条) | 譲れる相手は、先祖の供養を中心になって担う人だけです。譲り受ける人が「長崎市有墓地譲受承認願」を出します。 |
| 墓石を撤去する(条例第9条) | 工作物の撤去には、市長の承認が要ります。「長崎市有墓地地形変更等承認願」を出します。 |
| 区画を返す(規則第7条) | 使う必要がなくなったら、「長崎市有墓地返還届」を出します。 |
| 元に戻す(条例第11条) | 使い終えたら、すぐに係員の指示に従い、区画を元の状態に戻します。 |
墓石を撤去する前に承認を受け、区画を返すときは返還届を市長に出します。書類をどの窓口に出すかは、規則には書かれていません。改葬の問い合わせ先の生活衛生課か、市の代表電話(095-822-8888)で担当を確かめてください。
区画を元に戻さないままだと、市長が代わりに行い、その費用を利用者から取る決まりです(条例第11条2項)。払った使用料が戻るかは、長崎市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
長崎市坂本2丁目には、県が管理する長崎県有墓地もあります。返すときは、事前に県の生活衛生課(095-895-2363)に相談し、「墓地使用地返還届出」を出します。墓石などは撤去し、更地にして返します。
長崎市で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。役所の手続きの順番は、長崎市の「改葬手続きのながれ」によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって積算の単位が違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ聞いた調査に、積算の単位を尋ねた設問があります。184件が答え、選択肢は面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費です。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は、墓じまい業者の記事にまとめました。
樹木葬などのために遺骨を焼き直す「再火葬」でも、改葬許可の手続きが要ります。長崎市内で火葬するなら、もみじ谷葬斎場に予約し、当日に改葬許可証を持っていきます。許可証は、火葬のあとに返されます。
迷ったときの問い合わせ先
聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。
| 聞きたいこと | 問い合わせる先 |
|---|---|
| 改葬許可の申請と書き方 | 市役所の生活衛生課(電話095-829-1155)です。改葬で分からない点はここに聞くよう、市の案内にあります。 |
| 長崎市の外にある墓 | その墓のある市町村です。佐世保市の墓なら、佐世保市の墓じまいの記事にまとめました。 |
| 寺や地域の墓地の署名 | その墓地の管理者です。管理者が分からなければ、生活衛生課に相談します。 |
| 市有墓地の承認願と返還届 | 出す窓口を、生活衛生課か市の代表電話(095-822-8888)で確かめます。 |
| 長崎県有墓地(坂本2丁目) | 県の生活衛生課(095-895-2363)です。返す前に相談します。 |
| 撤去工事の費用 | 複数の石材店です。積算の単位が店で違うので、額と内訳を並べて比べます。助成の有無は、長崎市の墓じまい補助金の記事にまとめました。 |
墓が長崎県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、長崎県の助成のことは、長崎県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
長崎市内の墓の改葬許可は、市役所の生活衛生課に申請します。申請書は地域センターでも受け取れ、記入がそろえば許可証はその場で出ます。墓が市の外なら、その市町村が申請先です。
申請書には、今の墓地の管理者の署名と捺印が必ず要ります。市有墓地では、墓石の撤去に市長の承認が要ります。返すときは返還届を出し、区画を元の状態に戻します。工事の見積もりは、積算の単位が店で違うので、複数の石材店の額と内訳を比べてください。
