まず結論から
- 岡山県の墓地のページにも、県内で確かめた岡山市の墓地の案内4ページにも、墓じまいの助成は載っていません。
- 区画を返して使用料の一部が戻るのは、確かめた中では玉野市霊園と岡山市の7つの墓地です。多く戻るのは、使わずに返す区画です。
- 遺骨を移す許可(改葬許可)を出すのは、県ではなく、遺骨のある市町村長です。岡山市は生活安全課など、倉敷市は環境衛生課と6支所が受け付けます。
- 岡山県の墓地は108,435区域と都道府県で最も多く、うち99,003区域が個人の墓地です。家の墓地そのものをなくすなら、墓地の廃止の許可も要ります。
- 撤去工事は、見積もりの単位が石材店で違うので、複数の店の額と内訳を比べます。
岡山県に墓じまいの補助金はある?県と岡山市の案内で確かめた
岡山県の墓地のページ(環境企画課)は、墓地の経営などの許可の区分と、問い合わせ先の案内です。墓じまいの助成は載っていません。
京都府の市営墓地にある父方の墓を、祖母の管理料の滞納をきっかけに引き受けた孫(個人ブログ・note)
2年前に、墓地の現状確認と経緯を確認するために、市役所へ行ってみました。市民でもないのにw なにも手がかりがわからず、ふと行ってくるかで訪問した私に対して、懇切丁寧に教えていただき、地理不案内な私に行き方から、詳細の地図も渡していただいて、市役所のご対応に大変感謝しています。
祖母の管理料の滞納が分かったのは3年前で、それから毎年、管理料を払ってきました。市役所の記録では、明治時代の墓が2基です。遺骨を移す許可も、住まいの市町村ではなく、墓のある市町村の長が出します。
出典: 墓じまいをしてみた(途中)(note)(台帳: V0017)
県と、県内で確かめた市の資料を並べます。
| 確かめた資料 | 墓じまいの助成 |
|---|---|
| 岡山県 環境企画課「墓地等の経営許可等」 | 載っていません。 |
| 岡山市 改葬・返還届・合葬墓・共同墓地整備補助金の4ページ | 載っていません。 |
| 倉敷市 改葬のページ | 確かめたのは改葬のページだけ → 環境衛生課で確かめる |
| 玉野市 玉野市霊園の返還のページ | 確かめたのは霊園の返還のページだけ → 市民課で確かめる |
名前に「補助金」が付く岡山市の制度に、共同墓地整備補助金があります。墓が30以上集まる共同墓地の、参道の舗装・土留めの壁・排水溝・給水の新設工事が対象で、墓石の撤去は入っていません。
墓じまいの助成を出す自治体もあります。千葉県市川市・浦安市と群馬県太田市の制度は、どれもその市の霊園や墓地公園の区画を返す人に向けたものです。全国の制度は墓じまい補助金の記事で、岡山市のお金の決まりは岡山市の墓じまい補助金の記事で詳しく比べています。
墓を返すとお金は戻る?玉野市霊園と岡山市の7墓地の使用料
県内で確かめた中では、玉野市霊園と岡山市の7つの墓地に、区画を返すと使用料の一部が戻る決まりがあります。助成ではなく、払った使用料の還付です。
青森の霊園の管理事務所のスタッフ。生前に区画を求めた夫婦の墓じまいに立ち会った(個人ブログ・note)
その区画が契約されたのは、20年前。 墓石も、その頃に建立されている。
それから20年間。 管理料が遅れたことは、一度もなかった。 けれど、そのお墓には結局、誰も入ることがなかった。
夫婦が区画を求めたのは、50代半ばのころでした。東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、今年のお盆に返還を申し出ています。玉野市霊園なら、2016年4月以降の許可で使わずに返す区画は、使用料の50%が戻ります。
出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)
使用料が多く戻るのは、使わずに返す区画です。岡山市の案内では、未使用とは遺骨を納めずに元の形のまま返すことです。使った区画では、玉野市霊園は10%か50%で、岡山市の7墓地は戻りません。
そのほかの決まりを並べます。表は、それぞれの墓地の案内によります。
| 確かめること | 玉野市霊園 | 岡山市の7墓地 |
|---|---|---|
| 返す前にすること | 区画を元に戻します。使っていない区画も、除草などの清掃が要ります。 | 墓石などを撤去し、元の状態に戻すのが原則です。 |
| 管理料 | 毎年4月1日の使用者が1年分を負担します。 | 前納した5年度分のうち、まだ来ていない年度の分が戻ります。 |
| 遺骨が入っているとき | 返還の前に、改葬の手続きが要ります。 | 改葬許可の申請と返還届を、同時に出します。 |
玉野市霊園で、2016年3月以前に許可を受けた人が亡くなって返すときは、承継の手続きが先で、率は50%と10%のほうです。岡山市のほかの市営墓地は、使用料も管理料も戻りません。
岡山市は、移し先として上道墓園の中に合葬墓を設けています。使用料は1体1万円で、市内に住民票のない申請者は1万5千円です。倉敷市・玉野市・総社市など、岡山市に隣接する市町に住民票のある人も申し込めます。
鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に聞いた調査では、遺骨の移し先で最も多い回答が「永代供養(合祀・合葬墓)」の43.2%でした。移し先の選び方は永代供養の記事に、7墓地の名前と管理料の還付の例は岡山市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
家や集落の墓地の墓は?岡山県は墓地の区域が全国で最も多い
岡山県の墓地は、2024年度末で108,435区域ありました。都道府県の中で最も多く、2番目は島根県の96,884区域です。墓の数ではなく、墓地として区切られた区域の数です。
このうち99,003区域は、個人の墓地です。統計の「その他」は、集落墓地や共同墓地とも呼ばれる墓地で、岡山県では7,625区域です。
岡山市の行では、個人の墓地が612区域、「その他」が7,410区域です。倉敷市の行では、個人の墓地が676区域です。個人の墓地は、2市の外の市町村にも多くあります。墓地の区域が2番目に多い県は、島根県のページにまとめました。
高齢者の相談支援で独立し、墓じまいを3回支援した福祉職(個人ブログ・note)
私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。 ※御骨を移すために、行政へ届け出をします。 そこに管理者等を記載する必要があります。
寺や霊園の墓とは別の、「その他」の場所にある墓として挙げた例です。管理者や関係者を調べる手間で、費用が変わってくるとも書いています。申請書に添える埋蔵の証明は、墓地の管理者が作ると国の規則が定めています。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
管理者の証明が難しい特別な事情があれば、市町村長が認める書面で代えられます。総務省の2023年の報告書では、管理者が分からない墓地からの改葬で代わりの書面を求める市町村は、実地調査した88のうち47.7%でした。
何で代えられるかは市町村で違うので、改葬許可を出す窓口に先に相談します。申請書の書き方は、墓じまいの書類の記事にまとめました。
家の墓地そのものをなくすなら、墓地の廃止の許可も要ります。岡山県では2012年4月から、市の区域の墓地の許可を各市長が出しています。町村では、個人墓地は町村長の許可です。それ以外は知事の許可で、問い合わせ先は県民局です。
| 市 | 県の一覧に載る墓地の許可の担当課 |
|---|---|
| 岡山市 | 市民生活部 生活安全課 |
| 倉敷市 | 環境政策部 環境衛生課 |
| 津山市 | 環境福祉部 環境生活課 |
| 玉野市 | 市民生活部 市民課 |
| 笠岡市 | 市民生活部 環境課 |
| 井原市 | 市民生活部 環境企画課 |
| 総社市 | 環境水道部 環境課 |
| 高梁市 | 市民生活部 環境課 |
| 新見市 | 市民生活部 生活環境課 |
| 備前市 | 市民生活部 環境課 |
| 瀬戸内市 | 環境部 生活環境課 |
| 赤磐市 | 市民生活部 環境課 |
| 真庭市 | 生活環境部 環境課 |
| 美作市 | 市民生活部 環境対策課 |
| 浅口市 | 生活環境部 環境課 |
表は、県が一覧にした、市の墓地の経営や廃止などの許可の担当課です。岡山市と倉敷市では、同じ課が改葬も受け付けます。
岡山市と倉敷市の外に墓があるときは、墓のある市町村へ
岡山県の改葬は、2024年度に2,697件でした。岡山市が許可したのは763件、倉敷市は382件です。3年度の推移は、図のとおりです。
県の件数には、2市の外の市町村が許可した改葬も多く含まれます。改葬の許可は、住んでいる市町村ではなく、墓のある市町村に申請します。許可証は、移し先の墓地の管理者に出します。管理者は、それを受け取ったあとでなければ遺骨を納めさせてはならない決まりです。
| 確かめること | 岡山市 | 倉敷市 |
|---|---|---|
| 申請先 | 生活安全課墓地・斎場係、東区・中区・南区の総務・地域振興課、市営墓地を所管する支所・地域センター | 本庁の環境衛生課と、児島・玉島・水島・茶屋町・船穂・真備の6支所。庄支所は不可 |
| 改葬許可の手数料 | 案内のページに記載なし → 生活安全課で確かめる | 案内のページに記載なし → 環境衛生課で確かめる |
| 今の墓の管理者に頼むこと | 埋蔵(葬)証明書を書いてもらう。市営墓地は使用許可証で代えられる | 申請書に記入と押印をしてもらう |
津山市・玉野市など2市の外に墓があるなら、申請先はその墓のある市町村です。2市の窓口と書類は、岡山市と倉敷市の墓じまいの手続きの記事に、改葬という言葉の範囲は改葬の記事にまとめました。
総務省の2023年の報告書では、公営の墓地・納骨堂を持つ765市町村のうち、合葬式の施設を持つのは25.5%でした。県内の井原市は、この報告書の時点で、市には公営の合葬式施設がないとしていました。
岡山県で墓じまいを進める順番と費用
ここまでの話を、順番に並べます。手続きの段は、国の法律と規則、岡山市・倉敷市・岡山県の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
| 順番 | 知っておくこと |
|---|---|
| 1 複数の石材店に見積もりを頼む | 見積もりの単位は、石材店によって違います。 |
| 2 親族と相談して移し先を決める | なるべく多くの親族と相談し、移し先の使用規則や料金表を見ます。 |
| 3 今の墓の管理者に証明を頼む | 岡山市の案内では、寺や共同墓地はその墓地の管理者、個人の墓地はその個人が証明します。 |
| 4 墓のある市町村に改葬許可を申請する | 許可を出すのは、遺骨がいまある地の市町村長です。 |
| 5 閉眼供養(御霊抜き)をする | 日蓮宗は、改葬で墓石を処分するときは必ず「御霊抜き」の法要を営むとし、菩提寺の住職への相談を勧めています。 |
| 6 遺骨を移し、許可証を移し先に出す | 移し先の管理者は、許可証を受け取ったあとでなければ遺骨を納めさせません。 |
| 7 墓石を撤去して区画を返す | 墓石の撤去は、使用者の務めとされています。家の墓地をなくすなら、廃止の許可も要ります。 |
岡山県の宗教法人の墓地は1,201区域で、納骨堂は177施設のうち155施設が宗教法人の経営です。寺の墓なら、証明は寺に、法要は住職に相談します。お布施の目安は、墓じまいのお布施の記事にまとめました。
鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に聞いた調査では、墓じまいをした人と実施中の人の費用は「31万〜70万円」が31.3%で最多でした。
見積もりを最初に置くのは、見積もりの物差しが石材店で違うからです。日本石材産業協会の2023年度の調査では、石材店184件の積算の単位が、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の内訳は墓じまい費用の記事にまとめました。
まとめ
岡山県の墓地のページにも、県内で確かめた岡山市の墓地の案内にも、墓じまいの助成は載っていません。改葬の許可は、墓のある市町村が出します。
玉野市霊園と岡山市の7墓地では、区画を返すと使用料の一部が戻ることがあり、多く戻るのは使わずに返す区画です。撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
