まず結論から
- 久留米市内の墓の改葬許可は、環境部環境保全課(環境部庁舎2階)か、各総合支所の環境建設課に申請します。郵送でも申請できます。
- 申請先は、住所の市町村ではなく、遺骨が今ある墓地・納骨堂の市区町村です。墓が久留米市の外なら、そこへ申請します。
- 申請するのは、移し先の墓地・納骨堂の使用者です。許可証は今の管理者に見せて遺骨を引き取り、移し先の管理者に出して納めます。
- 申請書には、今の管理者の証明が要ります。久留米市の墓地は、2024年度末で7,618区域のうち7,606区域が個人の経営です。証明を出す管理者がいなければ、許可の窓口に前もって相談します。
- 撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べます。見積もりの単位は店によって違います。
改葬許可はどこに出す?市内の墓なら環境保全課か総合支所
墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の墓や納骨堂へ移す(改葬する)ための許可の申請です。法律は、改葬には市町村長の許可が要ると定めています。許可を出すのは、遺骨が今ある地の市町村長です。言葉の違いは、墓じまいと改葬の違いの記事にまとめました。
墓じまいの相談をまず市役所に、と考えたとき、久留米市の改葬の案内で確かめられるのは、改葬許可の申請の手順です。移し先を決めることと、今の管理者に証明を頼むことは、申請する人が進めます。
父母の遺骨を近くの墓へ移す手続きを始めた、進行性の神経難病がある本人(個人ブログ・アメブロ)
改葬許可証を取るのはかなりややこしいと聞いていたが、元の墓地の管理者と自治体が親切で、必要書類は最小限、郵送で手続きが出来て、郵便が素早く届くなら2週間程度で改葬許可証がもらえるらしい。
本人は、電動車椅子で15分ほどの墓地に区画を選び、父母の遺骨をそこへ移すと決めました。許可証を取る先は、今の墓がある自治体です。久留米市も、郵送での申請を受け付けています。
出典: 終活 ~墓じまい~ その3(アメブロ)(台帳: V0098)
久留米市の案内による申請の手順は、次のとおりです。
| 項目 | 久留米市の案内 |
|---|---|
| 窓口 | 環境部環境保全課(環境部庁舎2階)か、各総合支所の環境建設課です。 |
| 受け付ける改葬 | 久留米市内での移動と、市内から市外への移動です。市外から市内へ移すときは、今の墓地・納骨堂がある市区町村に申請します。 |
| 申請書 | 窓口で受け取るか、市のページから様式をダウンロードします。遠方などで取りに行けない人は、郵送で送ってもらえます。 |
| 窓口に持っていく物 | 申請書と、本人確認できる身分証明書です。代理の人が行くなら、委任状と代理の人の身分証明書です。 |
| 郵送で申請するとき | 住所・氏名を書いて110円切手を貼った返信用封筒と、身分証明書のコピーを同封します。 |
| 許可証の交付 | 内容を確かめ、記載に不備や問題がなければ即日発行です。 |
| 手数料 | 案内のページに記載なし → 環境保全課で確かめます。 |
福岡市や北九州市に墓がある人は、福岡市の墓じまいの記事と北九州市の墓じまいの記事に窓口をまとめました。佐賀市なら佐賀市の墓じまいの記事です。
改葬許可証は、埋葬許可証や火葬許可証とは別の書類です。法律は、市町村長が埋葬・改葬・火葬の許可を与えるとき、それぞれの許可証を交付すると定めています。書類の全体は、墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
久留米市が許可した改葬は、2024年度に229件でした。2023年度は259件、2022年度は272件です。福岡県全体では2024年度に5,003件、全国では176,105件でした。
移し先を先に決める。許可証は「見せる」と「出す」
久留米市の案内では、改葬許可を申請するのは、改葬先の墓地・納骨堂の使用者です。今の墓の使用者ではなく、移し先の使用者が申請者になります。移し先を先に決めておくのは、このためです。
臨月に、父と祖母が眠る市設の霊園の墓をしまった30歳(個人ブログ・note)
費用はかけられない我が陣営なので、手続き類はすべて自分でやって極小予算に抑えた。お墓を解体して中の遺骨を移動させるには、お役所の手続きも必要だった。幸いわたしはペーパーワーク系は苦にならないタイプ。 役所や霊園とは郵便でもやり取りしながら、聞き慣れない書類を6人分取り寄せなんとか進めた。
里帰り出産で実家に戻っていた時期に、遺骨を、永代供養をしてくれるお寺の納骨堂へ移した記録です。墓には、分かっている範囲で六霊が入っていました。久留米市の様式では、遺骨が5柱以上なら申請書の裏面の別紙様式も出します。
出典: 先祖の遺骨と、妊婦のわたし〜30歳の墓じまい(note)(台帳: V0057)
今の墓地・納骨堂の使用者と申請者が違うときは、今の使用者の承諾書が要ります。今の管理者には、申請書の納骨証明欄に住所・氏名・連絡先を書き、押印してもらいます。遺骨が納められている事実の証明です。
許可証が出たあとは、相手によって扱いが変わります。
| 相手 | 許可証の扱い |
|---|---|
| 久留米市の窓口 | 申請を受けて許可証を出します。記載に不備や問題がなければ即日です。 |
| 今の墓地・納骨堂の管理者 | 許可証を見せて遺骨を引き取ります。管理者に出す必要はありません。 |
| 移し先の墓地・納骨堂の管理者 | 許可証を出して納骨します。管理者は許可証を受け取るまで遺骨を納められず、5年間保存します。 |
移し先が永代供養の墓なら、順番は墓じまいして永代供養にする記事にまとめました。取り出した遺骨の行き先の選び方は、墓じまいで骨はどうなるかの記事で扱っています。
寺でも霊園でもない墓は、まず「管理者は誰か」
申請書には、今の墓地・納骨堂の管理者の証明が要ります。久留米市の墓地は、2024年度末で7,618区域ありました。そのうち7,606区域が個人の経営です。
この数字は墓の数ではなく、墓地の区域の数です。福岡市は789区域のうち475区域、北九州市は270区域のうち29区域が個人の経営でした。久留米市には宗教法人の墓地も10区域、宗教法人の納骨堂が120施設あります。
高齢者の相談支援で独立し、墓じまいの支援もしている福祉職(個人ブログ・note)
私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。 ※御骨を移すために、行政へ届け出をします。 そこに管理者等を記載する必要があります。
地域のお年寄りの相談を受ける中で、墓じまいの依頼が増えてきたといいます。墓が寺にあるか、霊園にあるか、それ以外かで、対応が変わると書いています。先祖代々の墓は、管理者がはっきりしない場合が少なくありません。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
全日本墓園協会の横田睦氏は、国民生活センターの「国民生活」で、管理者の証明(埋蔵証明書)が取れない場合を説明しています。個人墓地や共同・集落墓地では交付する管理者がいない、寺でも交付されないことがある、という場合です。
そのときは、市町村長が必要と認める書面で代えられます。何が認められるかは市町村で違うので、許可証を出す窓口に前もって相談するよう、横田氏はすすめています。久留米市内の墓なら、環境保全課か総合支所です。
寺の墓なら、墓石を処分する前の法要を住職に相談します。日蓮宗の公式Q&Aは、改葬で墓石を処分するときは必ず「御霊抜き」の法要を営むとし、法要は菩提寺の住職に相談するとよいとしています。お布施の目安は、墓じまいのお布施の記事にまとめました。
久留米市で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを並べます。申請と許可証の扱い(3〜5と7)は、久留米市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、店によって見積もりの単位(積算の仕方)が違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ聞いた調査では、184件の回答の選択肢に、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費が並びました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を並べて比べてください。
頼み先の選び方は墓じまい業者の記事、費用の相場は墓じまい費用の記事にまとめました。自治体の助成のしくみは、墓じまい補助金の記事で扱っています。
移し先と費用は、親族と話し合って決めます。横田氏は、墓じまいの前になるべく多くの親族と相談し、パンフレットより使用規則や料金表を見るよう述べています。改葬では、それまでの墓石は処分することになります。
今の墓がどこにあるかで、証明と相談の相手が変わります。
| 今の墓 | 証明と相談の相手 |
|---|---|
| 寺の墓地・納骨堂 | 管理者である寺に、申請書の納骨証明欄を書いてもらいます。法要は住職に相談します。 |
| 個人・集落の墓地 | 所有者や管理者を確かめます。証明を出す人がいなければ、許可の窓口に前もって相談します。 |
| 久留米市納骨堂 | 白山・梅満・西町・国分・善導寺・草野・北野の7か所です。使用をやめるときは、取りやめ申請書を市長に出し、祭壇などを元の状態に戻します。 |
| 久留米市の外の墓 | その墓地・納骨堂がある市区町村に申請します。 |
久留米市納骨堂の規程では、市長は納骨堂の維持管理と運営を、使用者でつくる管理組合に任せています。
墓が福岡県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、福岡県の助成のことは、福岡県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
久留米市内の墓の改葬許可は、環境部環境保全課か各総合支所の環境建設課に申請します。郵送でも申請でき、記載に不備がなければ許可証は即日発行されます。墓が市の外なら、その市区町村が申請先です。
申請するのは移し先の使用者なので、移し先を先に決めます。今の管理者には証明を書いてもらい、許可証は見せるだけです。証明を出す人がいない墓は、窓口に前もって相談してください。工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
墓じまいを終えた2人の口コミ
最後に、墓じまいを終えた2人の記録から、手続き・時期・終えたあとの気持ちの順に一節ずつ紹介します。
市営の霊園にある遠方の墓を、石材店に手続きを代行してもらってしまった人(個人ブログ・note)
私は一度も現地に行っていない。
書類を書いて送ったり、必要なことを確認したりするだけで、遠くにあるお墓を手放すことができた。
出典: 墓じまい|費用と手続き期間の記録(note)(台帳: V0002)
母に代わって、母方の祖父母の墓をしまった孫(個人ブログ・note。閉眼供養の回)
タイミングは人それぞれではありますが、もし、墓じまいを考えているのならば、急ぐことはないけれど後回しにしても特にいいことはないかな、と思います。
出典: お墓じまい⑥閉眼供養(note)(台帳: V0063)
同じ人の、祖父母の納骨まで終えた回(個人ブログ・note)
これで仮に私やきょうだいがどこかで野垂れ死んでも、祖父母の墓を無縁墓にする心配はありません。
出典: お墓じまい⑧納骨へ(note)(台帳: V0064)
