まず結論から
- 山形市にある墓の改葬許可は、市役所の市民課戸籍係に申請します。住まいが市外でも、申請先は墓のある山形市です。
- 申請書には、今の墓の管理者が作る埋蔵の事実の証明を添えます。墓地使用者でない人が申請するなら、使用者の承諾書も要ります。
- 国の統計では、山形市内の墓地351区域のうち、地方公共団体が経営する墓地は0区域です。宗教法人の墓地が162区域、個人の墓地が182区域です。
- 改葬許可の手数料と、郵送で出せるかどうかは、市の案内のページに載っていません。戸籍係に確かめます。
- 撤去工事は、複数の石材店に見積もりを頼みます。見積もりの単位は店で違うので、額と内訳を比べます。
山形市でする手続きは改葬許可の1つ。ほかは墓の管理者と
墓じまいでは、市役所でする手続きと、墓の管理者とすることが分かれます。山形市の改葬のページが扱うのは、改葬許可の申請です。
| 相手 | すること |
|---|---|
| 市役所の市民課戸籍係 | 改葬許可の申請を受けます。許可を出すときは、改葬許可証を交付します。 |
| 今の墓の管理者 | 埋蔵の事実を証明する書面を作ります。寺や霊園の区画の使い方は、その墓地の規則によります。 |
| 移し先の管理者 | 改葬許可証を受け取ってから、遺骨を納めさせます。 |
| 石材店 | 遺骨の取り出しと墓石の撤去です。墓石の撤去は、墓を使う人の務めとされています。見積もりは複数の店に頼みます。 |
市営の墓地を返す手続きを探す人もいるかもしれません。国の統計では、山形市内の墓地351区域のうち、地方公共団体が経営するものは0区域です。墓じまいでは、墓を片付けて、寺などの墓地の管理者に返します。
同じ統計で、市内の納骨堂14施設にも、地方公共団体が経営するものはありません。遺骨の移し先は、墓じまいの遺骨の行き先の記事を参考に選べます。墓じまいの全体の流れは、墓じまいとは何かの記事にまとめました。
申請は墓のある山形市へ。何を書いて、何を添える?
墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の墓や納骨堂へ移すための「改葬許可」の申請です。許可を出すのは、遺骨が今ある市町村です。仙台や東京に住んでいても、山形市の墓なら山形市に申請します。
去年亡くなった父が入る、祖父が建てた墓をしまうと決めた38歳。墓は家から電車で片道2時間(個人ブログ・アメブロ)
墓じまいって面倒くさいんですね。
霊園だけのやりとりだけと思いきや、引っ越し先をまず決めて、その後、納骨されてる市区町村の役所に申請しないといけないなんて。
60代の母が、遠い墓参りはもうつらいとこぼしていました。三回忌を待たずに、永代供養のある場所へ移そうと動き出した人の記録です。山形市の申請でも「改葬の場所」を書くので、移し先を先に決めます。
出典: 墓じまい(アメブロ)(台帳: V0080)
山形市の案内に載っている申請の中身は、次のとおりです。
| 項目 | 山形市の案内 |
|---|---|
| 申請先 | 市民生活部 市民課 戸籍係(山形市旅篭町二丁目3番25号)です。 |
| 受付の時間 | 市役所の開庁時間は、平日の8時30分〜17時15分です。祝日と12月29日〜1月3日は除きます。 |
| 申請書 | 移す遺骨の方(改葬される方)が1〜2名なら申請書だけ、3名以上なら別紙も使います。記入例も市のページにあります。 |
| 添えるもの | 墓地の管理者が作る埋蔵の事実の証明です。使用者以外が申請するなら、使用者の承諾書も添えます。承諾書の様式も市のページにあります。 |
| 手数料 | 案内のページに記載なし → 市民課戸籍係で確かめます。 |
| 郵送での申請 | 案内のページに記載なし → 市民課戸籍係で確かめます。 |
| 問い合わせ | 電話 023-641-1212(代表)の内線347・348・351です。 |
申請書には、亡くなった人の本籍・住所・氏名・性別と、死亡の年月日を書きます。埋葬か火葬の場所と年月日、改葬の理由と改葬の場所も書きます。申請者と亡くなった人との続柄、墓地使用者との関係も要ります。
許可が出ると、改葬許可証が交付されます。移し先の墓地の管理者は、許可証を受け取るまで遺骨を納めさせません。書類の全体は墓じまいに必要な書類の記事に、改葬という言葉の意味は墓じまいと改葬の違いの記事にまとめました。
書類の段取りに苦労する人は少なくありません。鎌倉新書は2026年1月、「いいお墓」の利用者で墓じまいを考えたかした733人に聞きました。大変だったことに「役所の手続き」を挙げた人は32.3%でした。墓じまいを考えた理由で最も多いのは「お墓が遠方にある」の52.0%でした。
山形市が許可した改葬は、2024年度に89件でした。2022年度は75件、2023年度は84件で、2年続けて増えています。山形県全体では、2024年度に867件でした。
墓が山形市の外にあるなら、申請先はその市町村です。仙台市の墓なら仙台市の墓じまいの記事に、福島市の墓なら福島市の墓じまいの記事に窓口をまとめました。
寺の墓は、住職に証明と閉眼供養を頼む
国の統計では、山形市内の墓地351区域のうち162区域が宗教法人の墓地です。寺の境内の墓は、寺から使う権利を認められた墓で、使い方は寺の規則によります。
故郷の実家にある、14代続いた檀家の寺の墓をしまった60代。本人は離れた街に住む(個人ブログ・note)
離檀についても、特に問題なく了承してもらえた。 心配していたような高額な請求もなかった。 墓じまいでは、墓地だけではなく、寺の中にある位牌堂の仏壇についても魂抜きが必要になる。
もとの住職は亡くなり、地区の別の寺の住職が兼ねていました。仏壇の魂抜きを頼んだときに、墓じまいも相談したいと伝えてあった人の記録です。寺の墓の法要は、菩提寺の住職に相談します。
出典: 墓じまいで一番心配だったこと(note)(台帳: V0022)
寺の墓では、役所より先に住職へ墓じまいを伝えます。申請に添える埋蔵の事実の証明は、墓地の管理者が作るものだからです。
墓石を処分するときの法要について、日蓮宗のQ&Aは「必ず『御霊抜き』の法要を営みます」と答えています。この儀礼の呼び名は、宗派によって違います。
離檀のときに寺へ納めるお金について、国民生活センターは、離檀料に明確な基準はないと伝えています。金額に納得がいかなければ、基本的に寺などと話し合うことになります。
お布施の額は墓じまいのお布施の記事に、同じ寺の永代供養に移す場合は墓じまいと永代供養の記事にまとめました。
畑や山の墓、地域の共同墓地は?まず管理者を確かめる
山形市内には、個人が経営する墓地も182区域あります。曹洞宗のFAQは、地区や住まいの近くにある古くからの墓地を、土地の所有権を持つ自分の墓地としています。管理も自分で行い、共同墓地では異なることがあるそうです。
高齢者の相談支援で独立し、墓じまいを何度か手伝ってきた福祉職(個人ブログ・note)
私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。 ※御骨を移すために、行政へ届け出をします。 そこに管理者等を記載する必要があります。
墓のある場所を、寺・霊園・その他に分けて、それぞれ対応が変わると整理した支援者の記録です。山形市の案内でも、申請に添える証明を作るのは墓地の管理者です。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
個人墓地や共同墓地・集落墓地では、埋蔵の証明を出してくれる管理者がいないことがあります。施行規則は、特別の事情があれば、市町村長が必要と認める書面で代えられると定めています。山形市の案内にも、同じ定めが書かれています。
何が認められるかは、墓地の様子や市町村によって違います。全日本墓園協会の横田睦氏は、改葬許可証を交付する窓口に前もって相談するよう勧めています。山形市なら、市民課戸籍係です。
総務省行政評価局は2023年の報告書で、全国の88市町村に実地調査をしました。公営の墓地・納骨堂を持ち、無縁の墓などで支障が出ていた市町村です。管理者が分からない墓地からの改葬で、代わりの書面を求める市町村は42で、47.7%でした。求める書面の例には、自治会長など地区の代表者の証明や、墓石の写真もあります。
古い墓で遺体が土葬されているなら、移す前にいったん火葬します。書類のそろえ方は、墓じまいに必要な書類の記事でも整理しています。
山形市で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。役所に出す書類の中身は、山形市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
| 順番 | すること |
|---|---|
| 1 見積もり | 複数の石材店に、取り出しと撤去の見積もりを頼みます。 |
| 2 親族と決める | 墓じまいの前に、なるべく多くの親族と相談します。 |
| 3 移し先を決める | 申請に「改葬の場所」を書くので、先に決めます。 |
| 4 今の墓の管理者に伝える | 埋蔵の事実の証明を作ってもらいます。寺の墓なら、離檀のことも話し合います。 |
| 5 改葬許可の申請 | 市民課戸籍係に、申請書と証明を出します。 |
| 6 閉眼供養 | 寺の墓なら、法要は菩提寺の住職に相談します。 |
| 7 取り出しと撤去 | 遺骨を取り出し、墓石を撤去します。撤去は墓を使う人の務めです。 |
| 8 移し先に納める | 改葬許可証を移し先の管理者に出して、遺骨を納めます。 |
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの単位が違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問には、184件の回答がありました。選択肢は、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費の6つでした。
だから見積もりは、複数の石材店から取って額と内訳を比べるのがおすすめです。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の目安は墓じまい費用の記事にまとめました。
墓が山形県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、山形県の助成のことは、山形県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
山形市にある墓の改葬許可は、市役所の市民課戸籍係に申請します。住まいが市外でも、申請先は山形市です。申請書には、今の墓の管理者が作る埋蔵の事実の証明を添えます。
寺の墓は住職に、個人や地域の墓は管理者に、まず伝えます。管理者が分からないときは、戸籍係に前もって相談します。撤去の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。自治体の助成の例は、墓じまい補助金の記事にまとめました。
