まず結論から
- 福島市にある墓の改葬許可は、市役所の環境衛生課か各支所に申請します。市営墓地から遺骨を移すときは、環境衛生課だけが受け付けます。
- 手数料は無料で、郵送でも出せます。住まいが市外でも、墓が福島市にあれば福島市に申請します。
- 新山霊園・御山墓地・岩谷墓地・渡利墓地・天王寺墓地の墓は、返還届と改葬許可申請書を環境衛生課に一緒に出します。区画は元の状態に戻して返します。
- 撤去の工事は、複数の石材店に見積もりを頼みます。見積もりの単位は店によって違うので、額と内訳を比べます。
申請はどこへ?環境衛生課か各支所。市営墓地からは環境衛生課だけ
墓じまいでは、墓から取り出した遺骨を別の墓や納骨堂へ移します。これを改葬といい、市区町村長の許可が要ります。福島市は、遺骨全てを別の墓や納骨堂へ移すことを改葬と呼んでいます。許可を得てからでないと、遺骨は動かせません。
許可を出すのは、いま遺骨が入っている墓地のある自治体です。墓から遠く離れて暮らしていても、手続きは進められます。遠い市営霊園の墓をしまった人の記録です。
遠い市営霊園にあった、両親が建てた墓をしまった女性(個人ブログ・note)
私は一度も現地に行っていない。
書類を書いて送ったり、必要なことを確認したりするだけで、遠くにあるお墓を手放すことができた。
電車とバスを乗り継いで行く霊園で、市への書類の提出は石材店が代行しました。問い合わせから区画が更地になるまで、約4か月でした。福島市の改葬許可も、郵送で申請できます。
出典: 墓じまい|費用と手続き期間の記録(note)(台帳: V0002)
福島市では、改葬許可申請書を環境衛生課と各支所で受け付けています。ただし、市営墓地から遺骨を移すときは、支所では申請できません。
| 墓のある場所 | 申請できる窓口 |
|---|---|
| 福島市の市営墓地(新山霊園・御山・岩谷・渡利・天王寺) | 市役所の環境衛生課だけ |
| 寺の墓地や地域の墓地など、市内のそのほかの墓 | 環境衛生課か各支所 |
| 福島市の外にある墓 | その墓地のある自治体 |
申請書を出すと、改葬許可証が発行されます。手数料は無料です。郵送で出すこともできます。許可証を郵送で受け取るときは、宛先を書いて切手を貼った返信用封筒を同封します。受け取った許可証は、移し先の墓地の管理者に出します。移し先の管理者は、許可証を受け取ってからでないと遺骨を納めさせられません。
墓が遠いことは、墓じまいを考える大きな理由です。鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に行った調査では、墓じまいを考えた・した人の理由の最多が「お墓が遠方にある」の52.0%でした。墓じまいで大変だったことには、32.3%が「役所の手続き」を挙げています。
厚生労働省の衛生行政報告例では、福島市の改葬の件数は2022年度が137件、2023年度が198件、2024年度が191件でした。
新山霊園など市営墓地の墓は、返還届も一緒に出す
福島市の市営墓地の返還の案内は、新山霊園・御山墓地・岩谷墓地・渡利墓地・天王寺墓地の5つを挙げています。市営墓地で使わなくなった墓は、市に返します。市の霊園にある実家の墓をしまうため、書類をそろえた人の記録です。
熊本の市の霊園にある実家の墓じまいを準備した女性(個人ブログ・アメブロ)
あとは熊本を再訪するにあたって
必要な書類等の準備
改葬許可申請届等は
市役所のホームページからダウンロード出来ました
お墓の使用者が叔母(父の妹)になっていましたが
入院中の為
印鑑や委任状、身分証明書が必要
遺骨は、檀家になっている寺の合祀墓に納めると決めていました。役所に出す書類として、改葬許可申請届と墓地使用廃止届の2つを挙げています。福島市の市営墓地でも、返還届と改葬許可申請書を一緒に出します。
出典: 墓じまい①(アメブロ)(台帳: V0034)
福島市では、様式を環境衛生課の窓口で受け取るか、市のページからダウンロードします。遺骨が納められている墓は、返還届と改葬許可申請書を環境衛生課に一緒に出します。区画は、使用許可を受ける前の状態に戻してから市に返します。届出の手数料は無料です。
| そろえるもの | 福島市の案内 |
|---|---|
| 返還届 | 新山霊園は「使用墓所返還届」、御山・岩谷・渡利・天王寺の各墓地は「使用墓地返還届」です。様式が違います。 |
| 使用許可証 | なくしたときは、添付不能届を出します。 |
| 本人確認の書類 | 届け出る本人の分を見せます。本人以外が出すときは、出す人の分も見せます。 |
| 改葬許可申請書 | 遺骨が納められている墓のとき、返還届と一緒に出します。 |
改葬許可申請書には、墓に遺骨が納められている事実の証明を受けます。新山霊園の証明の窓口は、市役所5階の環境衛生課です。御山・岩谷・渡利・天王寺の各墓地は、証明をする人の所在地と電話番号が、市の改葬の案内の連絡先一覧に載っています。
返した区画の使用料が戻る条件は、福島市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
寺や地域の墓地の墓は、管理者に申請書の欄を頼む
福島市の墓地を経営する者で分けると、宗教法人がいちばん多くなります。厚生労働省の衛生行政報告例では、2024年度末の福島市の墓地299区域のうち、139区域が宗教法人の経営でした。区域の数で、墓の数ではありません。寺の墓をしまうため、住職に相談した人の記録です。
故郷で14代続いた実家の墓を、公営の墓地公園へ移した60代の当事者(個人ブログ・note)
離檀についても、特に問題なく了承してもらえた。 心配していたような高額な請求もなかった。 墓じまいでは、墓地だけではなく、寺の中にある位牌堂の仏壇についても魂抜きが必要になる。
墓は代々の檀家の寺にあり、もとの住職は亡くなって、地区の別の寺の住職が兼任していました。日蓮宗の仏事の Q&A も、改葬で墓石を処分するときは御霊抜きの法要を営むとしています。
出典: 墓じまいで一番心配だったこと(note)(台帳: V0022)
福島市の改葬許可申請書には、もともと遺骨が入っている墓地の管理者が書く欄があります。寺や地域の墓地の墓は、その墓地の管理者に、欄を自筆で書いてもらうよう頼みます。国の規則も、管理者が作った埋蔵の事実を証明する書面を、申請に付けると定めています。
申請書は自筆で書きます。1枚目に1人分を書き、2人目以降は別紙に書きます。分からないところは「不詳」、先祖の名前が分からないときは「先祖累代」と書きます。墓地の使用者と申請する人が違うときは、申請書の「改葬の承諾」の欄で使用者の承諾を得ます。
墓石を処分する前の法要は、寺の墓なら住職と相談して決めます。日蓮宗の Q&A は、それぞれの法要について菩提寺の住職に相談するとよいとしています。お布施の考え方は墓じまいのお布施の記事に、書類の全体は墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
福島市で墓じまいを進める順番と、聞き先
工事の段取りは、見積もりから始めます。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ尋ねた調査では、見積もりを出す単位が、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。撤去の工事は、複数の石材店の見積もりで額と内訳を比べてから頼みます。
次に、親族と相談して移し先を決めます。国民生活センターの「国民生活」2025年12月号で、横田睦氏は、墓じまいの前になるべく多くの親族と話し合うべきだと述べています。移し先が決まると、許可証を出す先も決まります。
そのあと、管理者に申請書の欄を書いてもらい、改葬許可を申請します。市営墓地なら、返還届も一緒に出します。遺骨は、許可を得てから取り出します。墓石を処分する前には、法要を営みます。墓石の撤去は、使用者の義務とされています。市営墓地は区画を元の状態に戻して返し、許可証は移し先の管理者に出します。
聞きたいことによって、聞く先が分かれます。
| 聞きたいこと | 聞く先 |
|---|---|
| 改葬許可の申請と書類 | 環境部 環境衛生課 環境衛生係(024-573-2557)。各支所でも受け付けます |
| 市営墓地の返還と使用料の還付 | 同じ環境衛生課 環境衛生係 |
| 御山・岩谷・渡利・天王寺の埋蔵の証明 | 市の改葬の案内の連絡先一覧に載っている証明者 |
| 撤去にいくらかかるか | 複数の石材店。見積もりの単位は店によって違います |
石材店の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の内訳は墓じまい費用の記事に、取り出した遺骨の行き先は墓じまいで骨はどうなるかの記事にまとめました。県内では、郡山市の墓じまい手続きの記事といわき市の墓じまい手続きの記事もあります。
墓が福島県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、福島県の助成のことは、福島県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
福島市にある墓の改葬許可は、環境衛生課か各支所に申請します。市営墓地から移すときは、環境衛生課だけです。手数料は無料で、郵送でも出せます。
市営墓地は、返還届と改葬許可申請書を一緒に出し、区画を元の状態に戻して返します。寺や地域の墓地の墓は、管理者に申請書の欄を自筆で書いてもらいます。見積もりの単位は店によって違うので、工事は複数の石材店の額と内訳を比べてから頼んでください。
