まず結論から
- 豊田市内の墓の改葬許可は、保健部 感染症予防課(市役所東庁舎4階)に申請します。原則は窓口で、郵送は申請書の写しを先に確かめてもらってからです。
- 市の外にある墓は、その墓のある市町村に申請します。許可を出すのは、遺骨がいまある場所の市町村長です。
- 申請書の証明欄には、今の墓地の管理者の署名と押印をもらいます。墓の使用者と申請者が違うときは、改葬承諾書を添えます。
- 古瀬間墓地公園の墓は、貸付当初の更地に戻してから、やすらぎ福祉総務課に返還届を出します。届出は郵送やメールでは受け付けていません。
- 撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取ります。見積もりの単位(積算の仕方)は店で違うので、額と内訳を比べます。
改葬許可はどこへ?豊田市内の墓は保健部 感染症予防課
墓じまいで役所に出すのは、遺骨を移すための「改葬」の許可の申請です。改葬とは、墓に納めた遺骨を、別の墓や納骨堂へ移すことをいいます。
役所の手続きは、つまずきやすい所です。鎌倉新書は2026年1月、「いいお墓」の利用者で改葬や墓じまいを考えた人・した人に調査をしました(有効回答733件)。大変だったことに「役所の手続き」を挙げた人は32.3%でした。
市の霊園にあった父と先祖の墓を、出産の前にしまった30歳(個人ブログ・note)
費用はかけられない我が陣営なので、手続き類はすべて自分でやって極小予算に抑えた。お墓を解体して中の遺骨を移動させるには、お役所の手続きも必要だった。幸いわたしはペーパーワーク系は苦にならないタイプ。
役所や霊園とは郵便でもやり取りしながら、聞き慣れない書類を6人分取り寄せなんとか進めた。
墓石の工事に取り掛かる前の抜根法要も無事に終えた。
里帰り出産で、墓と寺に近い実家に戻っていた時期でした。遺骨は、永代供養をする寺の納骨堂へ移しています。豊田市の申請書も、亡くなった人が2人以上なら、2人目以降を2枚目の別紙に書きます。
出典: 先祖の遺骨と、妊婦のわたし〜30歳の墓じまい(note)(台帳: V0057)
法律は、改葬の許可を出すのを、遺骨がいまある場所の市町村長と定めています。住んでいる市ではありません。豊田市の案内も、市内の墓地や納骨堂から移すときの手続きとして書かれています。
許可が出ると、改葬許可証が交付されます。許可証は、移し先の墓地や納骨堂の管理者に渡します。管理者は、受け取るまで遺骨を納められません。
| 豊田市の改葬許可 | 市の案内に書かれていること |
|---|---|
| 受付窓口 | 保健部 感染症予防課 環境衛生担当(市役所東庁舎4階)です。原則は窓口で受け付けます。 |
| 郵送で出す | 先に申請書の写しをファクスかEメールで送り、確認を受けます。「郵送受付が可能」と連絡が来てから郵送します。 |
| 許可証を郵送で受け取る | 簡易書留かレターパックプラスに限ります。切手を貼った返信用封筒か、宛先を書いたレターパックプラスを同封します。 |
| 申請書の書き方 | 亡くなった人の本籍は必ず書きます。2人目以降は、申請書2枚目の別紙に書きます。 |
| 添える書類 | 使用者と申請者が違うときは改葬承諾書を、申請者以外が出すときは委任状を添えます。 |
| 手数料 | 案内のページに記載はありません。感染症予防課(0565-34-6180)で確かめます。 |
申請書は、市のページから PDF かワード形式で取れます。記入例と改葬承諾書の様式も載っています。書類の全体は墓じまいに必要な書類の記事に、改葬という言葉は墓じまいと改葬の違いの記事にまとめました。
豊田市が許可した改葬は、2024年度に125件でした。2023年度は89件、2022年度は99件です。愛知県全体では、2024年度に7,014件でした。
山の墓や寺の墓は、今の墓地の管理者に証明をもらう
申請書には、今の墓に遺骨が納まっていることの証明が要ります。豊田市の申請書では、証明欄に墓地の管理者から署名と押印を受けます。
高齢者の相談を受け、墓じまいの支援をしてきた福祉職(個人ブログ・note)
お墓は、➀お寺にある墓地、➁霊園にある墓地、③その他 にあります。
それにより、対応が変わります。
➀お寺にあるのであれば、住職に連絡して、墓じまいをしたい旨を伝えます。住職から、どうしたらいいか話しがあります。
支援した中には、畑の中に墓が10基ほど並ぶ所もありました。そうした墓では、所有者や管理者が誰かを確かめる必要があると書いています。施行規則も、申請書に添える証明は墓地の管理者が作るとしています。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
証明は、今の墓地の管理者に書いてもらいます。墓の使用者と申請者が違うときは、使用者の改葬承諾書も添えます。
管理者が分からない墓地もあります。施行規則は、特別の事情があるときは、市町村長が認める別の書面で代えられるとしています。何が認められるかは、市町村で判断が違います。国民生活センターの「国民生活」2025年12月号の特集は、改葬許可証を出す窓口に前もって相談するよう勧めています。
総務省が2023年にまとめた調査では、管理者が分からない墓地からの改葬に、実地調査した88市町村の47.7%が代わりの書面を求めていました。死体埋火葬許可証や戸籍の謄本、申請者の申立書などです。19.3%は、申請書の記載で許可していました。
豊田市内の墓地を経営主体で分けると、個人がいちばん多くあります。2024年度末の市内の墓地は3,629区域で、個人が3,065、宗教法人が511、地方公共団体が53でした。数えているのは墓地の区域で、墓の数ではありません。
市内の納骨堂は19施設で、どれも宗教法人の経営です。寺の墓をしまうときは、遺骨を取り出す前の閉眼供養(墓石を処分する前の法要)を寺に相談します。日蓮宗の公式Q&Aは、改葬で墓石を処分するときは必ず「御霊抜き」の法要を営むと答えています。法要は菩提寺の住職に相談するよう勧めています。お布施の額は墓じまいのお布施の記事に、寺に遺骨を預ける形は永代供養の記事にまとめました。
古瀬間墓地公園の墓は、更地に戻してから返還届を出す
古瀬間墓地公園は、古瀬間町にある豊田市の墓地公園です。市のページは、市営墓地の古瀬間墓園として、貸付と届出を案内しています。
青森の霊園で、区画の返還を受け付けた管理事務所のスタッフ(個人ブログ・note)
今日、そのお墓は解体された。石材店の職人さんが墓石を外し、基礎を撤去して、区画を元の状態へ戻していく。
20年間そこにあったものが、少しずつなくなっていく。
納骨されたことは、一度もない。
それでも、ご夫婦は毎年ここへ来て、お墓を掃除していた。
区画を求めたのは、20年前に50代半ばだった夫婦です。墓石も建て、管理料も遅れずに納めてきました。東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、返還を申し出ています。古瀬間の条例も、不用になった墓所は元に戻して返すと定めています。
出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)
古瀬間の案内は、墓を撤去して更地に戻してから、返還届を出すとしています。原状とは貸付当初の更地の状態のことで、撤去工事の届出は要りません。
| 古瀬間墓地公園の届出 | 市の案内と条例・規則に書かれていること |
|---|---|
| 墓所を返す | 様式10の返還届を出します。墓を撤去して元の状態に戻してからです。 |
| 使用者の名義を継ぐ | 様式7の墓所利用承継認可申請書を出します。継げるのは祭祀を主宰する人だけです。 |
| 名義を継ぐときに添えるもの | 継ぐ人の住民票などと、祭祀を主宰する人だと証明する書類です。 |
| 出す先と出し方 | やすらぎ福祉総務課(市役所東庁舎1階)です。受付で聞き取りをするので、郵送・インターネット・メールでは受け付けません。 |
| 住民票などの写し | 3か月以内に発行されたものです。コピーでもよく、コピーには署名します。 |
| 現地の案内 | 古瀬間墓地公園管理事務所です。開館は8時30分から15時30分です。 |
遺骨が納まっているなら、取り出す前に改葬許可を受けます。改葬許可は感染症予防課(東庁舎4階)、古瀬間の届出はやすらぎ福祉総務課(東庁舎1階)で、窓口が別です。
古瀬間で永代使用料の一部が戻るのは、墓石などを一度も設置しないまま返すときです。戻る割合は、豊田市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
豊田で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。役所の手続きの順番は、法律と施行規則、豊田市の案内によります。古瀬間の返し方は、市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの物差しが違うからです。日本石材産業協会の2023年度のアンケートでは、石材店が答えた積算の単位184件が、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事に、費用の内訳は墓じまい費用の記事にまとめました。
親族との話し合いも、早めに済ませます。「国民生活」2025年12月号の特集は、墓じまいの前になるべく多くの親族と相談するよう勧めています。費用を身内でどう持つかは、親戚が包むお金の記事にまとめました。
移し先も、申請の前に決めます。改葬許可の申請書には、改葬の場所を書くからです。
市外の墓から、古瀬間墓地公園へ遺骨を移すとき
市の外にある墓から豊田市内へ遺骨を移すときは、移転元の市町村に申請します。豊田市の案内も、移転元にある市町村に尋ねるよう書いています。同じ愛知県の名古屋市・岡崎市・豊橋市・一宮市の窓口は、それぞれの記事にあります。
移し先に古瀬間墓地公園を選ぶには、条件があります。申し込む日に豊田市に住所があり、改葬する親族の焼骨を持っていて、納める場所がない人です。区画は原則1世帯に1つで、焼骨の埋蔵に限ります。
貸付は先着順で、対象の区画は令和8年7月2日時点の情報として載っています。市の案内は、提出書類に間違いが多いとして、住民票の本籍地の記載や世帯員すべての表示を例に挙げています。
遺骨を納めるときは、埋蔵物届に改葬許可証を添えて出します。永代使用料と、それが戻る条件は、豊田市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
墓が愛知県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、愛知県の助成のことは、愛知県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
改葬の許可は、遺骨がいまある場所の市町村長が出します。豊田市内の墓なら、保健部 感染症予防課に申請します。原則は窓口で、郵送は事前の確認のあとです。申請書の証明欄には、今の墓地の管理者の署名と押印をもらいます。
古瀬間墓地公園の墓は、更地に戻してから、やすらぎ福祉総務課に返還届を出します。撤去工事の見積もりの単位(積算の仕方)は石材店で違うので、複数の店の見積もりで額と内訳を比べてください。
