まず結論から
- 相模原市内の墓から遺骨を移す許可(改葬許可)は、各区の区民課、まちづくりセンター、出張所で申請します。橋本・中央6地区・大野南のまちづくりセンターは除かれ、遠方なら郵送でも出せます。
- 申請先は、住まいではなく遺骨が今ある市区町村です。墓が市の外なら、その市区町村に出します。
- 市営霊園の墓は、市役所の公園課と峰山霊園管理事務所にも届け出ます。一般墓所を返すには、墳墓等の撤去が要ります。
- 市内の墓地は4,898区域のうち4,714区域が個人の経営です。家の墓地で管理者の証明が出せないときは、代わりの書面を窓口に相談します。
- 撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取って比べます。見積もりの単位が店ごとに違うからです。
相模原の墓じまいは、窓口が2つに分かれる
墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の場所へ移すための「改葬許可」の申請です。許可証が無いと、遺骨は移せません。申請には、今の墓地の管理者の証明も要ります。役所と墓地の管理者、相手は2つです。
熊本の市の霊園にある実家の墓をしまった当事者(個人ブログ・アメブロ)
墓じまいの流れとしては
1. 現在納骨されている遺骨の行き先を決める
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2. 役所に ❶改葬許可申請届 ❷墓地使用廃止届 を申請
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3. 役所から ❶改葬許可証 ❷墓地使用廃止届 に許可印をもらう
2024年10月末に熊本へ出向き、住職に相談したのが始まりでした。墓は市の霊園にあり、管理事務所が電話で流れを教えてくれたといいます。相模原市では、許可は区民課などへ、市営霊園の届出は公園課と管理事務所へ出します。
出典: 墓じまい①(アメブロ)(台帳: V0034)
墓のある場所ごとに、2つの相手を並べます。
| 墓のある場所 | 改葬許可の申請 | もう一つの相手 |
|---|---|---|
| 市営霊園(峰山霊園・柴胡が原霊園) | 各区の区民課、まちづくりセンター、出張所です。 | 市役所の公園課と峰山霊園管理事務所です。 |
| 市内の寺の墓地・民営の霊園 | 同じ窓口です。 | その墓地の管理者です。埋葬の事実の証明をもらいます。 |
| 市内の家の墓地 | 同じ窓口です。 | 証明を出す管理者がいなければ、窓口に事前に相談します。 |
| 相模原市の外 | その墓がある市区町村です。 | その墓地の管理者です。 |
墓が相模原市の外にあるなら、その市区町村に申請します。県内なら横浜市・川崎市・横須賀市、隣の八王子市の墓じまいの記事にまとめました。
相模原市の案内にある申請のしかたは、次のとおりです。
| 項目 | 相模原市の案内 |
|---|---|
| 申請できる人 | 改葬を行おうとする親族です。 |
| 出す書類 | 改葬許可申請書です。遺骨が複数なら継続用紙も使います。 |
| 添えるもの | 墓地の管理者の証明(申請書の証明欄でも可)と、移し先の受け入れ証明書や使用許可証などです。 |
| 郵送 | 遠隔地なら郵送で申請できます。昼間に連絡がとれる電話番号を書き、切手を貼った返信用封筒を同封します。 |
| 交付まで | 申請後、数日〜1週間程度かかる場合があります。 |
| 手数料 | 案内のページに記載がありません。区民課で確かめます。 |
| 土葬だった場合 | 改めて火葬するなら、火葬炉使用承認申請も要ります。 |
移し先が決まらないと、受け入れ証明書がそろいません。書類の全体は墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
相模原市で許可された改葬は、2024年度に177件でした。2023年度は165件、2022年度は156件です。
墓の名義が亡くなった親や祖父のままなら
市営霊園では、墓所の使用者が亡くなったとき、名義を継ぐ手続き(承継)を公園課で行います。名義が古いままだと、墓じまいの途中で手が止まることがあります。
祖父の名義のままだった市営墓地の墓を、自分の名義に変えてからしまった当事者(個人ブログ・note)
実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。 祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。
本人は遠方に住み、行政の手続きは業者に代わってもらいました。自分で動いたのは、墓の位置の地図と名義の変更の申請くらいだったといいます。相模原市の市営霊園でも、承継の窓口は公園課です。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
市営霊園の案内では、名義にかかわる届出が次のように分かれています。
| こんなとき | 届出と窓口 |
|---|---|
| 使用者が亡くなり、名義を継ぐ | 承継の手続きを公園課で行います。祭祀主宰者が自ら継ぐ、祭祀主宰者が推薦する人が継ぐ、親族等の同意で選ばれた人が継ぐ、の3つで書類が分かれます。 |
| 使用者が生きているうちに継ぐ | 使用許可日から10年を過ぎていれば、できる場合があります。公園課に問い合わせます。 |
| 使用者の氏名・住所・本籍が変わった | 墓所使用許可証の記載の変更を、公園課で行います。 |
| 使用許可証をなくした・傷んだ | 再交付を公園課で受けます。 |
| 申請する人と墓地の使用者が違う | 改葬許可の申請に、墓地の使用者の承諾が要ります。 |
名義人が亡くなっているなら、まず公園課で承継の書類を確かめます。承継の窓口は公園課、遺骨の持ち出しと撤去工事の届出は峰山霊園管理事務所です。
家の墓地・寺の墓地なら、証明をもらう相手を確かめる
相模原市の墓地は、区域の数で見ると個人の経営が大半です。2024年度末の市内の墓地は4,898区域で、個人が4,714、宗教法人が130、その他が52、地方公共団体が2でした。墓の数ではなく、墓地の区域の数です。
高齢者の相談を受け、墓じまいを支援してきた福祉職(個人ブログ・note)
➂その他、私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。 この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。 ※御骨を移すために、行政へ届け出をします。 そこに管理者等を記載する必要があります。 その他の流れは、➁の霊園と同様です。
高齢者支援で独立した福祉職が、墓じまいの支援で見てきたことの記録です。墓が寺・霊園・その他のどこにあるかで、対応が変わると書いています。証明を出す人がいないときの扱いは、国民生活センターの「国民生活」の特集が説明しています。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
法律ができる前からある個人などの墓地は、経営の許可を受けたものとみなされています(みなし墓地)。改葬許可の申請に要る管理者の証明は、個人墓地や共同墓地では出す管理者がいないことがあります。寺の墓でも、出してもらえないことがあります。
そのときは、市町村長が必要と認める「これに準ずる書面」で代えられます。何が認められるかは市町村で違うので、改葬許可の窓口に事前に相談します。総務省が2023年にまとめた報告書の実地調査では、管理者不明の墓地からの改葬で、代わりの書面を求める市町村が47.7%(88のうち42)でした。書面を求めず、申請書の記載で許可する市町村も19.3%ありました。
家の墓地そのものをなくす(廃止する)にも、許可が要ります。市の区域では、墓地の経営許可などの権限は市長にあります。
寺の墓なら、まず住職に相談します。改葬で墓石を処分するときは、必ず「御霊抜き」の法要を営むと、日蓮宗の公式の問答は答えています。お布施の目安は墓じまいのお布施の記事、墓じまいと改葬の違いは改葬の記事にまとめました。
相模原で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。役所と市営霊園の手続きは相模原市の案内によります。先頭の見積もりと2番目の話し合いは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの物差しが違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問では、184件の回答が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事にまとめました。
決める前には、なるべく多くの親族と相談し、良い点と悪い点を話し合うべきだと、「国民生活」の特集は書いています。
峰山霊園の公募のしおりでは、ほかの墓に納めてある遺骨の改葬で、市営の樹林型合葬式墓所には申し込めません。移し先の選び方は墓じまいの遺骨の行き先の記事、市の制度とお金の話は相模原市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
返された一般墓所は、公募で次の利用者に出されています。令和8年度の峰山霊園の公募では、一度使われた「返還墓所」が4㎡で30区画、2.5㎡で10区画でした。
迷ったときは、どこに聞けばいいか
聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。
| 聞きたいこと | 問い合わせる先 |
|---|---|
| 改葬許可の書類・郵送・手数料 | 各区役所の区民課です。戸籍班の電話は、緑区が042-775-8804、中央区が042-769-8337、南区が042-749-2132です。 |
| 市営霊園の承継・返還・許可証 | 市役所の公園課です。電話は042-769-8243です。 |
| 遺骨の持ち出し・撤去工事の届出 | 峰山霊園管理事務所です。電話は042-777-0487です。 |
| 家の墓地で管理者の証明が出せない | 改葬許可の窓口に、代わりの書面を事前に相談します。 |
| 撤去工事の費用 | 複数の石材店です。見積もりの単位が店ごとに違うので、並べて比べます。 |
墓が神奈川県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、神奈川県の助成のことは、神奈川県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
相模原市内の墓の改葬許可は、各区の区民課、まちづくりセンター、出張所に申請します。遠方なら郵送でも出せ、墓が市の外ならその市区町村が申請先です。
市営霊園の墓は、承継と返還を公園課に、遺骨の持ち出しと撤去工事の届出を峰山霊園管理事務所に出します。家の墓地で証明が出せないときは窓口に事前に相談し、撤去工事の見積もりは複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
