川崎市の墓じまいはどこに申請?区役所区民課と市営霊園の返還

川崎市の墓じまいはどこに申請?区役所区民課と市営霊園の返還
目次

川崎市で墓じまいを始めるとき、手続きの窓口は1つではありません。

この記事では、改葬許可の申請先と、市営霊園での名義の変更・返還、墓所を元に戻すときの決まりを、順番に整理します。川崎市の改葬許可の案内と、川崎市営霊園(緑ヶ丘霊園・早野聖地公園)の一般墓所案内、厚生労働省の衛生行政報告例、日本石材産業協会の調査を出典にしました。

まず結論から

  • 川崎市内にある墓の改葬許可は、墓のある区の区役所区民課に申請します。標準処理期間は1日です。
  • 申請先は住所ではなく、今遺骨が埋葬されている市区町村です。墓が川崎市の外にあれば、その市区町村に申請します。
  • 緑ヶ丘霊園・早野聖地公園の墓は、先に霊園の事務所で手続きをします。渡された書類を区役所に持っていき、許可を受けます。
  • 名義人が亡くなっていれば、名義の変更(承継)を届け出て、市長の許可を受けます。手数料は1,300円です。
  • 墓所を返すときは、1か月以内に元の状態に戻し、職員の立ち会いで遺留物が無いか確かめます。撤去工事は、複数の石材店の見積もりを比べて頼みます。見積もりの単位は店によって違います。

申請はどこへ?区役所区民課と霊園の事務所の2か所

墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の墓や納骨堂へ移すための「改葬許可」の申請です。川崎市では、各区役所の区民課が受け付けています。市営霊園の墓は、その前に霊園の事務所でも手続きをします。

公営の霊園にある父の墓を、母の了承を得てしまった娘(個人ブログ・note)

霊園の組合事務所に行き墓じまいの旨を伝えたところ、その後の流れも教えてくれました。

霊園の墓所の使用権の返還

お骨を新しい場所に移すことの手続き

お骨を埋葬している場所の市役所に提出し改装許可証をもらいます。

これは提出して出来上がったら連絡があり取りに行きました。

墓は、指定する市に住む人が優先して申し込める公営の霊園にありました。本人が母に切り出し、行政とのやり取りを引き受けています。川崎市営霊園でも、霊園の事務所と区役所の2か所で手続きをします。

出典: 2年前に実家の墓じまいをしました(note)(台帳: V0113)

申請先は、住所ではなく、今遺骨が埋葬されている市区町村です。川崎市に住んでいても、墓が市の外にあれば、その市区町村の役所に申請します。川崎市内の墓なら、窓口は次の2か所です。

窓口何をするか
区役所区民課改葬許可の申請です。申請できるのは、墓地の使用者か、その親族です。遺骨が複数なら人数分の申請書を出し、印鑑を持っていきます。
霊園の事務所(市営霊園の墓)他の墓地へ移すための手続きです。墓地利用許可証と、移し先の所在地・名称を持っていきます。手数料は遺骨1体につき300円です。

緑ヶ丘霊園は高津区、早野聖地公園は麻生区にあります。霊園の事務所で渡された書類は、霊園を所轄する区役所に持っていき、区長の許可を受けます。標準処理期間は1日です。審査では、法律の施行規則が定める事項がそろっているかを見ます。

寺や民営の霊園の墓では、申請書に、今の墓の管理者が作った埋葬の事実の証明を添えます。証明は、その墓の管理者に頼みます。

川崎市が許可した改葬は、2024年度に1,864件でした。2023年度は2,195件、2022年度は953件です。

川崎市が許可した改葬の数を年度ごとに並べた縦棒グラフ。2022年度が953件、2023年度が2195件、2024年度が1864件。厚生労働省の衛生行政報告例による
図1: 川崎市が許可した改葬の数。出典: 厚生労働省「衛生行政報告例」令和4〜6年度 第6表

名義人が亡くなっていたら?先に名義を継ぐ手続き

市営霊園の墓で、名義人(利用者)が亡くなっているときは、名義を変える手続きがあります。名義の変更(承継)を届け出て、市長の許可を受けます。

祖父名義のまま残っていた墓を、自分の名義に変えてしまった孫(個人ブログ・note)

話は前後して、見積もりを取る前に、名義人を変更してなくて色々と面倒くさかったので、見積もりを取る段階で祖父の名義から自分へと変更しました。

実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。

祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。

墓から遠い所に住み、時間を割きにくい中での手続きでした。家系図のような書類も書いています。川崎市営霊園でも、名義人が亡くなったときは、すみやかに届け出るよう案内されています。

出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)

名義を継げるのは、使用者に代わって先祖をまつる人(祭祀を主宰する人)です。親族のほか、内縁の配偶者のように特別の縁故があった人(特別縁故者)も含まれます。誰が継ぐかは、次の順で決まります。

場合名義を継ぐ人
指定がある使用者や家庭裁判所、後見人などが指定した人です。
指定がなく、使用者が亡くなった配偶者と子のうち、先祖をまつっていることを自ら示した人です。配偶者と子の全員の話し合いで決めた人でもかまいません。
配偶者も子もいないほかの親族や特別縁故者のうち、先祖をまつっていることを自ら示した人か、話し合いで決めた人です。

共通の書類には、申請者の住民票(本籍・続柄の記載のあるもの)と戸籍謄本、実印を押した誓約書、印鑑登録証明書があります。戸籍謄本は申請日前6か月以内、印鑑登録証明書は3か月以内に発行されたものです。手数料は1,300円です。前の名義人との関係で要る書類が違うので、先に霊園の事務所に問い合わせます。

しまわずに置いた場合の定めもあります。利用者が亡くなって3年たっても承継する人がいないときや、管理料を3年間納めないときは、利用許可を取り消されることがあります。墓じまいを見送った場合の話は、墓じまいをしないとどうなるかの記事にまとめました。

墓所を返すときは?元の状態に戻して職員が確かめる

使わなくなった墓所は、返還の手続きをして、元の状態に戻して返します。墓石などの設備を撤去するのは、使用者の側です。

青森の霊園の管理事務所で、墓じまいの工事に立ち会ったスタッフ(個人ブログ・note)

今日、そのお墓は解体された。石材店の職人さんが墓石を外し、基礎を撤去して、区画を元の状態へ戻していく。

20年間そこにあったものが、少しずつなくなっていく。

納骨されたことは、一度もない。

それでも、ご夫婦は毎年ここへ来て、お墓を掃除していた。

いつか自分たちが入る場所として、大切にしてきた。

20年前、50代半ばの夫婦が自分たちのために求めた区画です。東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、今年のお盆に返還を申し出ました。川崎市営霊園でも、返した区画は職員が立ち会って確かめます。

出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)

川崎市営霊園では、返還の手続きの日から1か月以内に、墓所を元の状態に戻します。求められることは次のとおりです。

項目決まり
撤去するもの墓碑、囲い、カロート(遺骨を納める納骨施設)など、使っていたすべての設備です。樹木があれば切って、根も抜きます。
確かめ方カロートの底から30cm掘り下げた状態で、事務所の職員が立ち会い、遺留物が無いことを確かめます。カロートの無い墓所は地盤から30cmです。
返還の手続き手数料は無料です。墓地利用許可証と印鑑登録証明書、実印を持っていきます。
管理料返還の手続きをした年度の分までかかります。

令和7年度の市営霊園の募集では、緑ヶ丘霊園の1平方メートルの墓所を除き、募集した墓所はすべて返還された墓所でした。

使用料が戻るかどうかと、移し先の費用は、川崎市の墓じまい補助金の記事にまとめました。

川崎で墓じまいを進める順番

市営霊園の墓を例に、手続きを順番に並べます。霊園と区役所の手続きの順番は、市営霊園の案内と川崎市の案内によります。最初の見積もりは、この記事のすすめです。

川崎で墓じまいを進める順番を、市営霊園の墓の場合で示した図。1 複数の石材店に見積もりを頼む(見積もりの単位は店ごとに違う)。2 名義人が亡くなっていれば名義を継ぐ(書類は関係で違うので霊園の事務所に先に聞く)。3 移し先を決める(市営霊園の合葬型墓所は、墓じまいなら随時受付)。4 霊園の事務所で改葬の手続きをする(遺骨1体300円。移し先の所在地と名称を伝える)。5 霊園を所轄する区役所で許可を受ける(申請は区民課。標準処理期間は1日)。6 霊園の事務所で返還の手続きをする(手数料は無料。1か月以内に元の状態に戻す)。7 遺骨を移し、墓石を撤去して返す(職員の立ち会いで遺留物が無いことを確かめる)。手続きの順番は市営霊園と川崎市の案内による
図2: 川崎で墓じまいを進める順番(市営霊園の墓の場合)。出典: 川崎市営霊園「一般墓所ご利用上の手続き」/川崎市「改葬許可について」/川崎市「令和7年度 市営霊園利用者の募集について」/日本石材産業協会「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度)

見積もりを最初に置くのは、見積もりの単位(積算の仕方)が店によって違うからです。日本石材産業協会の2023年度の調査では、石材店184件の答えが、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は、墓じまいを業者に頼める範囲の記事にまとめました。

移し先に市営霊園の合葬型墓所を選ぶなら、申込みの形が変わります。市営墓地の使用者は、墓じまいによる申込みなら、募集とは別に随時受け付けています。合葬型墓所は一つの墓に多くの遺骨を一緒に納める墓で、一度納めた遺骨は取り出せません。使用料と管理料を払ったあとは、市が永年で管理します。遺骨の行き先の選び方は、墓じまいの遺骨の行き先の記事にまとめました。

迷ったときの問い合わせ先

聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。

聞きたいこと問い合わせる先
改葬許可の書類と申請墓のある区の区役所区民課です。墓が市の外なら、その市区町村の役所です。
市営霊園の名義・改葬・返還緑ヶ丘霊園は霊園事務所(044-811-0013)、早野聖地公園は早野聖地公園事務所(044-987-7855)です。受付はどちらも8時30分から17時30分までです。
寺や民営霊園の墓の証明その墓の管理者です。
撤去工事の費用複数の石材店です。補助金の有無と費用の手立ては、川崎市の墓じまい補助金の記事にまとめました。

区役所区民課への問い合わせは、各区役所の総合案内の番号で受けています。

区役所電話(区役所総合案内)
川崎区044-201-3113
幸区044-556-6666
中原区044-744-3113
高津区044-861-3113
宮前区044-856-3113
多摩区044-935-3113
麻生区044-965-5100

墓が神奈川県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、神奈川県の助成のことは、神奈川県の墓じまい補助金の記事にまとめました。

まとめ

川崎市内の墓の改葬許可は、墓のある区の区役所区民課に申請します。標準処理期間は1日です。墓が市の外にあれば、その市区町村が申請先です。

緑ヶ丘霊園・早野聖地公園の墓は、霊園の事務所で手続きをしてから区役所へ行きます。名義人が亡くなっていれば名義の変更を届け出て、返すときは1か月以内に元の状態に戻します。工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。

参考文献

  1. 日本石材産業協会 (2023)「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度お墓じまいアンケート). 回答者は石材店.
  2. 「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」(昭和23年厚生省令第24号)第2条第2項. e-Gov 法令検索.
  3. 厚生労働省 (2025)「衛生行政報告例 令和6年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数(都道府県-指定都市-中核市別). e-Stat.
  4. 厚生労働省「衛生行政報告例 令和5年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数. e-Stat.
  5. 厚生労働省「衛生行政報告例 令和4年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数. e-Stat.
  6. 川崎市「改葬許可について」(2025年1月1日更新).
  7. 川崎市営霊園(緑ヶ丘霊園・早野聖地公園)「一般墓所ご利用上の手続き」一般墓所案内(令和8年7月改訂版).
  8. 川崎市「令和7年度 市営霊園利用者の募集について」(2025年10月24日更新).

口コミの出典: V0113(note)/V0125(note)/V0049(note)。いずれも本人が公開している記録で、引用は原文のままです。

更新履歴: 2026-09-29 公開/2026-10-05 見積もりをすすめる文の出典を正した