まず結論から
- 西宮市内の墓の改葬許可も、市立墓地の墓地返還届も、市役所東館7階の斎園管理課に出します。改葬許可は郵送でも申請でき、手数料は遺骨1体につき300円です。
- 申請先は、住所ではなく墓のある場所で決まります。墓が西宮市の外にあれば、その自治体で許可を受けます。
- 満池谷・甲山・白水峡公園・上田・中津・上鳴尾の市立墓地6か所は、手続きが1つの案内にまとまっています。使用者が亡くなっていれば名義の承継をし、改葬許可と返還届に進み、自己負担で更地にして返します。
- 寺や地域の墓地の墓は、その墓地の管理者に埋蔵・収蔵の証明を受けてから、斎園管理課に申請します。
- 撤去工事の見積もりの単位は、石材店によって違います。複数の店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。
申請はどこへ?改葬許可も返還届も斎園管理課
墓じまいで役所に出すのは、改葬許可の申請です。改葬とは、墓地や納骨堂に納めた遺骨を、ほかの墓地や納骨堂などに移すことをいいます。西宮市内の墓から遺骨を移すには、西宮市長の改葬許可が要ります。
市設の霊園にある父と先祖の墓をしまった、当時30歳の当事者(個人ブログ・note)
お墓を解体して中の遺骨を移動させるには、お役所の手続きも必要だった。幸いわたしはペーパーワーク系は苦にならないタイプ。
役所や霊園とは郵便でもやり取りしながら、聞き慣れない書類を6人分取り寄せなんとか進めた。
出産を控え、墓に近い実家へ里帰りした時期の記録です。石材店は、いくつか見積もりを取ってから決めていました。西宮市の改葬許可も、遺骨1体ごとに手数料を納め、郵送で申請できます。
出典: 先祖の遺骨と、妊婦のわたし〜30歳の墓じまい(note)(台帳: V0057)
西宮市では、改葬許可も墓地返還届も、受け付けるのは斎園管理課です。各墓地の管理事務所では、改葬・返還・名義の承継の手続きはできません。申請先は、墓のある場所で決まります。
| 墓のある場所 | 改葬許可の申請先 | 申請書に添えるもの |
|---|---|---|
| 西宮市立墓地・市の納骨堂 | 斎園管理課 | 墓地使用許可書です。使用者と申請者が違えば承諾書も添えます。 |
| 西宮市内のほかの墓地・納骨堂 | 斎園管理課 | 今の墓地などの管理者から、埋蔵または収蔵の証明を受けます。 |
| 西宮市の外 | 墓地のある自治体 | 手続きの詳しいことは、その自治体に問い合わせます。 |
郵送で出すときは、改葬許可申請書、手数料の定額小為替、申請者の本人確認書類の写し、返信用封筒を同封します。手数料は遺骨1体につき300円で、定額小為替は郵便局で買います。返信用封筒には切手を貼り、宛先を書きます。
送り先は、〒662-8567 西宮市六湛寺町10番3号 西宮市役所 斎園管理課です。窓口で出すなら、市役所東館7階の斎園管理課へ行きます。許可証が届くまでの日数を知りたいときは、斎園管理課(0798-35-3306)に問い合わせます。
役所の手続きを、大変だったと振り返る人もいます。鎌倉新書は2026年1月、「いいお墓」の利用者のうち改葬・墓じまいを検討・実施した人に調査しました。「改葬・墓じまいをする中で大変だったこと」を聞く設問では、32.3%が「役所の手続き」を挙げています。
西宮市が許可した改葬は、2024年度に660件ありました。2023年度は541件、2022年度は546件です。
申請書の書き方や書類の全体は、墓じまいの書類の記事にまとめました。
満池谷・甲山・白水峡…市立墓地の墓は名義の確認から
西宮市立墓地は、満池谷墓地・甲山墓園・白水峡公園墓地・上田墓地・中津墓地・上鳴尾墓地の6か所です。届出の手続きは、市の1つの案内にまとまっています。墓地返還届を出すのは、原則として墓地の使用者(名義人)です。
祖父の名義のままだった市営墓地の墓を、遠方から墓じまいした孫(個人ブログ・note)
祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。1年に何回戸籍を取ったんだろうか… また、簡単な家系図みたいなのを書かされたのですが、これ、遠い親戚だとどうやって証明するんだろうなとも思いました。
見積もりの段階で、祖父の名義のままでは業者が墓の詳細図を取れないと分かり、名義を自分に変える申請をした記録です。西宮市も、名義の承継の申請に家系図と戸籍謄本などを求めています。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
市立墓地の使用者が亡くなっているときは、先に名義の承継(使用権の承継)をして、新しい名義人から墓地返還届を出します。承継できるのは祭祀を主宰する人で、戸籍でつながりを確かめられる親族です。
承継の申請では、墓地承継使用承認申請書と念書、承継する人の住民票、前の使用者の死亡が分かる書類、戸籍謄本などを出します。家系図の様式があり、手数料は300円です。一度承継が許可されると、原則として使用者が亡くなるまで名義を変えられません。
名義が整ったら、次の順に進みます。
| 手順 | 出すもの・決まり |
|---|---|
| 1 改葬許可 | 区画に納めたすべての遺骨を改葬します。申請書と墓地使用許可書などを斎園管理課へ出します。 |
| 2 墓地返還届 | 墓地返還届、墓地使用許可書の原本、本人確認書類を斎園管理課へ出します。許可書をなくしたときは、紛失申立書を出します。 |
| 3 墓石などの撤去 | 自己負担で、更地に戻して市に返します。工事の届出は、各墓地の管理事務所へ出します。 |
工事の届出は、満池谷墓地・甲山墓園・白水峡公園墓地なら、それぞれの管理事務所です。上田墓地・中津墓地・上鳴尾墓地は、満池谷墓地管理事務所です。
市立墓地や市の納骨堂の遺骨を、市の白水峡合葬式墓地へ移すときは、改葬許可書が要りません。使用料と申込みの決まりは、西宮市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
寺や地域の墓地の墓は、管理者の証明から
西宮市内には、市立墓地のほかにも墓地があります。2024年度末の市内の墓地は91区域で、宗教法人が38、個人が46、地方公共団体が6、その他が1でした。1つの墓地に何区画あっても1と数える、墓地の区域の数です。
高齢者の相談支援の仕事で、墓じまいを3回手伝ってきた福祉職(個人ブログ・note)
➂その他、私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。
※御骨を移すために、行政へ届け出をします。
そこに管理者等を記載する必要があります。
寺の墓なら住職へ、霊園の墓なら管理事務所へ連絡するところから始める、と書く支援者の記録です。西宮市でも、市立墓地のほかの墓は、申請書に今の墓地の管理者の証明を受けます。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
市立墓地のほかの市内の墓から遺骨を移すときは、今の墓地や納骨堂の管理者に、埋蔵または収蔵の証明を受けます。証明を受けた改葬許可申請書を、斎園管理課の窓口か郵送で出します。
国民生活センターの「国民生活」2025年12月号の解説によると、改葬許可を申請できるのは墓地の使用者が原則です。使用者以外が申請するときは、使用者の改葬の承諾書を添えると規則にあります。西宮市でも、使用者と申請者が違うときは承諾書を添えます。
寺の墓では、墓石を処分する前の法要も相談します。日蓮宗は、改葬で墓石を処分するときは必ず「御霊抜き」の法要を営むとし、法要は菩提寺の住職に相談するよう勧めています。お布施の目安は、墓じまいのお布施の記事にまとめました。
西宮で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを、順番に並べます。役所と市立墓地の手続きの順番は、西宮市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
見積もりを最初に置くのは、見積もりの物差しが石材店によって違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ聞いた調査では、積算の単位を尋ねる設問に184件の回答があり、選択肢は面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費でした。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。
同じ調査で石材店は、受注のときに気を付けていることに、親族の同意と改葬先(遺骨の行き先)の確認を挙げています。西宮市も、返還は必ず親族と協議し、合意したうえで手続きするよう求めています。
親族への知らせ方は墓じまいの挨拶状の記事に、頼み先の選び方は墓じまい業者の記事にまとめました。迷ったときの問い合わせ先は、斎園管理課(市役所東館7階・電話0798-35-3306)です。
同じ兵庫県の手続きは、尼崎市の墓じまいの手続きの記事、神戸市の墓じまいの手続きの記事、明石市の墓じまいの手続きの記事にまとめました。
墓が兵庫県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、兵庫県の助成のことは、兵庫県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
西宮市内の墓の改葬許可と、市立墓地の墓地返還届は、どちらも斎園管理課に出します。改葬許可は郵送でも申請でき、手数料は遺骨1体につき300円です。墓が市の外なら、その自治体が申請先です。
市立墓地6か所の墓は、使用者が亡くなっていれば名義の承継をしてから、改葬許可と返還届に進み、自己負担で更地にして返します。寺や地域の墓地の墓は、管理者の証明を受けてから申請します。撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
