金沢市の墓じまいは市役所のどこへ?市民課で無料・市営墓地は返還届

金沢市の墓じまいは市役所のどこへ?市民課で無料・市営墓地は返還届
目次

金沢の墓をしまおうと決めたとき、最初に迷うのは「市役所のどこに、何を出すのか」ではないでしょうか。

この記事では、改葬許可の申請先と書類、市営墓地を返すときの届出を、順番に整理します。金沢市の改葬の案内と墓地返還届の案内、金沢市墓地条例、厚生労働省の衛生行政報告例、日本石材産業協会の調査を出典にしました。

まず結論から

  • 金沢市内の墓の改葬許可は、市役所の市民課 生活衛生室に申請します。窓口でも郵送でも出せて、手数料は無料です。
  • 申請先は、住んでいる所ではなく、遺骨がいまある市町村です。墓が金沢市の外なら、その市町村に申請します。
  • 申請書の「埋葬の事実を証明する欄」は、今の墓地の管理者に書いてもらいます。金沢市営墓地からの改葬なら、管理者の署名は要りません。
  • 野田山・末広・奥卯辰山・内川の市営墓地を返すときは、市民課に墓地返還届を出します。墓地は原則として元の状態に戻して返します。
  • 墓石の撤去は、複数の石材店から見積もりを取って比べます。見積もりの積算の仕方が、店によって違うからです。

改葬許可は市役所のどこへ?市民課 生活衛生室に窓口か郵送で

墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の墓へ移すための「改葬許可」の申請です。改葬は、市町村長の許可を受けて行うと法律で決まっています。許可を出すのは、遺骨がいまある場所の市町村長です。

金沢駅から1時間ほど奥にある父の家の墓を、東京近辺へ移そうとした当事者(個人ブログ・note)

これは法律で決まっていて

取り出した遺骨を勝手に処分することは

禁止されているんですね

さらに墓じまいには 改葬許可申請という行政手続きが必要で

これ自体は数百円程度なんですが 新しい納骨先が決まっていないと申請できない

つまり とりあえず墓じまいだけしておく ということはできない仕組みのようです

10年ほど前、京都の郊外に住む高齢の父が言い出し、東京に住む本人が資料を集めた時の記録です。先祖代々の遺骨が多く、移し先に入りきらないと分かって見送りました。申請書には、改葬の場所も書く決まりです。

出典: お墓じまいに挫折(note)(台帳: V0025)

金沢市の案内では、申請は次の順に進みます。

段すること
申請書をもらう市民課 生活衛生室の窓口でもらうか、電話か問い合わせフォームで取り寄せます。
記入する墓地使用者欄に署名か記名押印をします。申請者と墓地の使用者が違うときは、使用者がこの欄に署名などをします。
埋葬の証明をもらう今の墓地の管理者に、「埋葬の事実を証明する欄」への署名か記名押印を頼みます。
出す生活衛生室に申請書を出し、改葬許可証を受け取ります。手数料は無料です。
納骨する許可証を移し先の墓地などの管理者に出して、納骨します。

郵送で出すときは、宛先を書いて切手を貼った返信用封筒を同封します。送り先は、〒920-8577 金沢市広坂1丁目1番1号の市民課 生活衛生室です。窓口に行けなくても郵送で申請でき、手数料もかかりません。

金沢市の改葬は、ここ数年で増えています。厚生労働省の衛生行政報告例では、2022年度が310件、2023年度が330件でした。2024年度は520件です。

厚生労働省の衛生行政報告例に載る、金沢市の改葬の件数の縦棒グラフ。2022年度が310件、2023年度が330件、2024年度が520件
図1: 金沢市の改葬の件数。出典: 厚生労働省「衛生行政報告例」令和4・5・6年度 第6表

市営墓地の墓は、墓地返還届も出す

金沢市の市営墓地は、野田山墓地・末広墓地・奥卯辰山墓地公園・内川墓地公園の4か所です。ここの墓をしまうときは、改葬許可とは別に、墓地を返す届出を出します。

祖父の名義のままだった市営墓地の墓を、遠方からしまった孫(個人ブログ・note)

実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。 祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。

ほかに継ぐ人がおらず、孫の本人が引き受けた墓です。行政の手続きは業者が代行し、自分で動いたのは市への名義の変更などでした。金沢市の条例でも、使用者が亡くなれば、相続人などが市長の承認を受けて使用権を継げます。

出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)

金沢市の墓地返還届は、市営墓地の使用権を持ち、墓地が要らなくなった人が出します。

項目金沢市の案内
出す先市民課の窓口です。受け付けは午前9時から午後5時45分までです。
添える書類使用許可証(または承継承認証)と、前の使用者に交付された証書です。証書は年代によって名前や様式が違います。
使用者が亡くなっているとき疎明書を添えます。書式と見本は、市の墓地返還届のページにあります。
書類をなくしたときなくした書類の代わりに、紛失届を出します。
手数料要りません。

返すときの墓地の状態も決まっています。条例は、使わなくなった墓地を、直ちに元の状態に戻して返すよう定めています。墓地は原則として元の状態に戻して返します。ただし市長の承認を受けたときは、今の状態のまま返すこともできます。

しまわずにおいた場合の定めもあります。使用者が亡くなって継ぐ人がいないときや、使用者の所在が分からないまま20年たったとき、使用権は消えます。墓じまいを見送った場合の話は、墓じまいをしないとどうなるかの記事にまとめました。

県外に住んでいても進められる?取り出しの日のこと

金沢の墓を、離れた所から守っている人もいます。鎌倉新書が2026年1月、「いいお墓」の利用者のうち墓じまいを考えた人やした人に理由を聞くと、最多は「お墓が遠方にある」の52.0%でした。

関東に住み、金沢市の山の墓地にある父の実家の墓じまいに立ち会った娘(個人ブログ・note)

お坊さんのお経のあと、いよいよ石屋さんが手際良くお墓をあけていく。

え、ただ石が乗ってるだけ?

ブロックのように石を下ろして、

ある程度の空間があるのかと想像していた骨壺の入っているスペースは、おどろくほど小さく、

もう満室状態で、びっくりした。

石川県では小さな骨壺が主流で、 関東やその周辺地域のような大きな骨壺はとても入らない。

1月に父を見送り、母・兄・妹と4人で石川県を訪れた日の記録です。遺骨は後日、父の遺骨と一緒に海に散骨する予定です。北陸などでは、墓石をくり抜いた所に焼骨を納める例も珍しくないとされます。

出典: 墓じまいを見届けてきた(note)(台帳: V0069)

遠くに住んでいても、書類は郵送でそろえられます。申請書は電話か問い合わせフォームで取り寄せ、返信用封筒を付けて郵送で出せます。金沢市営墓地からの改葬なら、管理者の署名は要りません。

市営墓地のことを聞く先として、返還届の案内には、野田山墓地・奥卯辰山墓地公園・内川墓地公園の管理事務所と、市民課 生活衛生室が載っています。末広墓地の管理事務所は、この一覧にありません。

取り出した遺骨は、改葬許可証と一緒に移し先へ届けます。移し先の管理者は、許可証を受け取ってからでないと納骨させられない決まりです。

同じ鎌倉新書の調査で、墓じまいを進めた人に大変だったことを聞くと、「遺骨の引っ越し(改葬)先選び」が38.8%で最も多く、「役所の手続き」が続きました。移し先の選び方は墓じまいの遺骨の行き先の記事、書類は墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。

金沢で墓じまいを進める順番

ここまでの手続きを、順番に並べます。役所の手続きの順番は、金沢市の案内と条例によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。

金沢で墓じまいを進める順番を段階を追って示した図。1 複数の石材店に見積もりを頼む(見積もりの積算の仕方は店によって違う)。2 移し先を決める(許可証は移し先の管理者に出して納骨する)。3 埋葬の証明をもらう(今の墓地の管理者に頼む。金沢市営墓地なら署名は不要)。4 改葬許可を申請する(市民課 生活衛生室へ。郵送でも出せて手数料は無料)。5 遺骨を取り出し、墓を返す(市営墓地は墓地返還届を市民課へ。原則として元の状態に戻す)。6 移し先に納骨する(改葬許可証を移し先の管理者に出す)。役所の手続きの順番は金沢市の案内による
図2: 金沢で墓じまいを進める順番。出典: 金沢市「改葬」の案内/金沢市「墓地返還届」/金沢市墓地条例/日本石材産業協会「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度)

見積もりを最初に置くのは、店によって見積もりの物差しが違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問では、184件の回答が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は墓じまい業者の記事、助成の有無と費用は金沢市の墓じまい補助金の記事にまとめました。

迷ったときは、どこに聞けばいいか

聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。

聞きたいこと問い合わせる先
改葬許可の申請書と書き方市民課 生活衛生室です。電話は076-220-2228です。
市営墓地の返還届市民課の窓口です。野田山・奥卯辰山・内川の各管理事務所も、問い合わせ先に載っています。
市営墓地の外の墓の証明その墓地の管理者です。申請書の証明の欄に、署名か記名押印を頼みます。
墓が金沢市の外にある墓のある市町村の役所です。
撤去工事の費用複数の石材店です。額と内訳を並べて比べます。見積もりの単位は店によって違います。

墓が石川県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、石川県の助成のことは、石川県の墓じまい補助金の記事にまとめました。

まとめ

金沢市内の墓の改葬許可は、市民課 生活衛生室に申請します。窓口でも郵送でもよく、手数料は無料です。申請書には移し先を書き、今の墓地の管理者に埋葬の証明をもらいます。金沢市営墓地なら、この署名は要りません。

市営墓地の墓は、市民課に墓地返還届を出し、原則として元の状態に戻して返します。撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。

参考文献

  1. 日本石材産業協会 (2023)「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度お墓じまいアンケート). 回答者は石材店.
  2. 鎌倉新書 (2026)【第4回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)全文版. 回答者は同社サイト「いいお墓」経由で資料請求・霊園見学をした人のうち、改葬・墓じまいを検討・実施した人(2026年1月・インターネット調査).
  3. 墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第5条・第14条. e-Gov 法令検索.
  4. 「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」(昭和23年厚生省令第24号)第2条第1項. e-Gov 法令検索.
  5. 厚生労働省 (2025)「衛生行政報告例 令和6年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数(石川県金沢市の行). e-Stat.
  6. 厚生労働省「衛生行政報告例 令和5年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数(石川県金沢市の行). e-Stat.
  7. 厚生労働省「衛生行政報告例 令和4年度」第6表 埋葬及び火葬の死体・死胎数並びに改葬数(石川県金沢市の行). e-Stat.
  8. 横田睦 (2015)「墓地、埋葬等に関する法律の解説とその役割」月報司法書士 2015年6月号 特集「墓地・葬送の問題」.
  9. 金沢市 市民課 生活衛生室「納骨してある遺骨を他のお墓に移したい(改葬)のですが、どうしたらいいですか。」.
  10. 金沢市「金沢市墓地条例」(平成4年条例第36号)第2条・第7条・第9条・第10条.
  11. 金沢市 市民課 生活衛生室「墓地返還届」.

当事者の口コミの出典: V0025(note)/V0125(note)/V0069(note)。いずれも本人が公開している記録で、引用は原文のままです。

更新履歴: 2026-09-29 公開/2026-10-05 見積もりをすすめる文の出典を正した