まず結論から
- 岐阜市の市営墓地の墓じまいは、改葬許可も返還届も市役所9階の市民協働生活政策課に出します。手数料は無料です。
- 市営墓地は、上加納山・大洞・加納穴釜・柳津北宮浦・柳津宮東の5か所です。申請書の管理者証明欄の署名は要らず、移し先の受入証明書も見せなくてよいと案内されています。
- 寺や民営の霊園、地域の共同墓地の墓なら、申請書の管理者証明欄に、今の墓地の管理者の署名をもらいます。
- 市営墓地を返すときは、基礎や墓石を残さず元の状態に戻してから返還届を出します。使用者が亡くなっていれば、承継の手続きが要ります。
- 撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べます。見積もりの単位は、店によって違います。
岐阜市役所のどこに出す?窓口は市民協働生活政策課
墓じまいで役所に出すのは、遺骨を別の墓や納骨堂へ移す「改葬」の許可の申請です。改葬の許可を出すのは、遺骨が今ある場所の市町村長です。岐阜市内の墓なら、申請先は岐阜市になります。
市の霊園にある、父や祖母が眠る家の墓をしまった30歳の当事者(個人ブログ・note)
費用はかけられない我が陣営なので、手続き類はすべて自分でやって極小予算に抑えた。お墓を解体して中の遺骨を移動させるには、お役所の手続きも必要だった。幸いわたしはペーパーワーク系は苦にならないタイプ。
役所や霊園とは郵便でもやり取りしながら、聞き慣れない書類を6人分取り寄せなんとか進めた。
臨月を迎えた初夏、里帰り出産で実家に戻った時期に進めた墓じまいです。遺骨はお寺の納骨堂へ移しました。岐阜市でも、市営墓地の使用者本人なら、改葬許可をオンラインで申請できます。
出典: 先祖の遺骨と、妊婦のわたし〜30歳の墓じまい(note)(台帳: V0057)
岐阜市の案内では、市営墓地の使用者の手続きの窓口は、市民協働生活政策課(岐阜市役所9階)です。受け付けは月曜〜金曜の8時45分〜17時30分で、祝祭日と12月29日〜1月3日を除きます。手数料は無料です。申請先は、住所ではなく墓のある場所で決まります。
| 墓のある場所 | 申請先と書類 |
|---|---|
| 岐阜市の市営墓地(上加納山・大洞・加納穴釜・柳津北宮浦・柳津宮東) | 改葬許可も返還届も、市民協働生活政策課に出します。申請書の管理者証明欄の署名は要りません。 |
| 岐阜市内の寺・民営の霊園・地域の共同墓地 | 改葬許可の申請先は岐阜市です。申請書の管理者証明欄に、今の墓地の管理者の署名をもらいます。 |
| 岐阜市の外 | 墓のある市町村の役所です。岐阜市に住んでいても、岐阜市は申請先になりません。 |
申請すると、市が「改葬許可証」を出します。許可証は、移し先の墓地や納骨堂の管理者に渡します。移し先の管理者の受入証明書を見せる必要はない、と岐阜市は案内しています。申請書の様式と記入例は、市のページにあります。書類の全体は、墓じまいに必要な書類の記事にまとめました。
岐阜市が許可した改葬は、2022年度に189件でした。2023年度は223件、2024年度は231件に増えています。
名義が亡くなった親や祖父のままなら?承継の手続き
市営墓地の名義人(使用者)が、亡くなった親や祖父のままのことがあります。岐阜市の案内では、使用者が亡くなったときは、使う権利を引き継ぐ「承継」の申請が要ります。
祖父名義の市営墓地の墓を継ぎ、遠方から墓じまいを進めた孫(個人ブログ・note)
実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。
祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。1年に何回戸籍を取ったんだろうか…
行政への手続きは、見積もりを頼んだ業者に代行してもらいました。本人が動いたのは、墓の位置の地図と、名義を祖父から自分へ変える申請くらいだったといいます。岐阜市では、名義を引き継ぐ手続きを「使用承継承認申請」と呼んでいます。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
岐阜市の市営墓地には、名義にかかわる手続きがいくつかあります。
| こんなとき | 出すもの |
|---|---|
| 使用者が亡くなった | 使用承継承認申請です。 |
| 使用者が生きているうちに引き継ぐ | 使用承継承認申請(生前)です。 |
| 使用者の住所や氏名が変わった | 使用者住所(氏名)変更届を出します。住所なら住民票、氏名なら戸籍謄本などと、墓地使用承認証を添えます。 |
| 墓地使用承認証をなくした | 再交付申請書と本人確認書類の写しを出します。 |
使用者でない人が改葬許可を申請するときは、申請書の使用者承諾欄に使用者の署名が要ります。オンラインで改葬許可を申請できるのも、申請する人が市営墓地の使用者本人のときだけです。使用者が亡くなっていれば、返還の届出の前に、届出者への承継の手続きが要ります。
承継されないまま年月がたった区画は、岐阜市の市営墓地にも多くあります。使い始めて30年以上承継されていない区画は、全体の半数の約9,500区画です。市は、50年以上承継されていない約4,700区画について、戸籍などで使用者や親族を調べるとしています。
寺・民営の霊園・地域の共同墓地の墓なら?管理者の署名をもらう
岐阜市内の墓でも、市営墓地でなければ、証明を頼む相手が変わります。改葬許可の申請書には、今の墓地の管理者が、遺骨が納まっている事実を証明した書面を添えます。
地域の共同墓地にある実家の墓について、母の万一に備えてきょうだいで打ち合わせた当事者(個人ブログ・はてなブログ)
共同墓地の場合は、管理者(自治会や地域の墓地委員など)に墓じまいの意向を伝えることが最初の重要なステップになります。
実家の墓地は地域の共同管理で、自治会長に墓じまいの意向を伝え、埋葬証明書の発行をお願いすることになります。
命日とお盆を兼ねた、きょうだいでの墓参りのあとの話し合いです。母が亡くなったときは名古屋の樹木葬墓に納め、亡父の遺骨も一緒に移す予定で、手続きは妹に頼みました。岐阜市の申請書でも、管理者の署名が要ります。
出典: 墓参りの後は母の万一に備えきょうだいで打合せ(リタイアおじさんの絵日記・はてなブログ)(台帳: V0033)
岐阜市の案内では、改葬許可申請書の管理者証明欄に、今の墓地の管理者の署名があるものを出します。市営墓地の場合は、この署名は要りません。寺の墓なら住職に、共同墓地なら自治会など管理している人に頼むことになります。
この記事の返還届や工事施行届は、市営墓地の手続きです。寺や民営の霊園で墓を返す手順と工事の決まりは、その墓地の管理者に確かめます。菩提寺の墓から永代供養へ移す順番は、墓じまいして永代供養にする記事にまとめました。
地域の共同墓地については、市の概要が、これからの取り組みの一つに「共同墓地の実態把握」を挙げています。
市営墓地の墓じまいを進める順番
市営墓地の墓をしまうときの手続きを、順番に並べます。2番目からの手続きは、岐阜市の案内によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
撤去などの工事をするときは、工事の前に工事施行届を出します。撤去なら、寸法を書いた設計図は要りません。届を出すと、市から工事をする業者に手続き完了の通知が届きます。工事の際はその届を持って行き、大洞墓地と上加納山墓地では墓地管理事務所に見せます。
返還届を出す前に、区画を元の状態に戻します。基礎や墓石は残しません。遺骨を別の場所へ移すなら、改葬許可証を受け取ってから取り出します。返還届には、墓地使用承認証を添えます。返すときに受け取れる返還金と費用の話は、岐阜市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの物差しが違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問では、選択肢が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれ、184件の回答がありました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は、墓じまい業者の記事にまとめました。
迷ったときは、どこに聞けばいいか
聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。
| 聞きたいこと | 問い合わせる先 |
|---|---|
| 市営墓地の改葬許可・承継・工事・返還 | 市民協働生活政策課(市庁舎9階)です。市営墓地の電話は058-214-2176です。 |
| 寺・民営の霊園・共同墓地の証明と決まり | その墓地の管理者です。改葬許可申請書の管理者証明欄の署名を頼みます。 |
| 墓が岐阜市の外にある | 墓のある市町村の役所です。 |
| 撤去工事の費用 | 複数の石材店です。見積もりの単位が店ごとに違うので、並べて比べます。 |
墓が岐阜県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、岐阜県の助成のことは、岐阜県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
岐阜市の市営墓地の墓じまいは、改葬許可も返還届も、市役所9階の市民協働生活政策課に出します。手数料は無料です。市営墓地なら申請書の管理者の署名は要らず、寺や共同墓地の墓なら今の管理者に署名をもらいます。
名義人が亡くなっていれば承継の手続きをし、区画は基礎や墓石を残さず元に戻してから返します。工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
