まず結論から
- 改葬許可は、本庁の市民課総務係(6番窓口)か、各支所の市民生活課に申請します。郵送でも受け付けています。
- 申請先は、遺骨が今ある市町村です。県外に住んでいても、松江市の墓なら松江市に出します。
- 公園墓地の問い合わせ先は、市民課総務係です。区画を返す書類は、公園墓地の案内に載っていません。
- 市内の墓地の区域5,212のうち、5,144は個人が経営する区域です。どの墓地でも、申請には墓地の管理者の証明が要ります。
- 流れの最初に、複数の石材店から見積もりを取ります。見積もりを出す単位は、店によって違います。
松江市で墓じまいをする順番
役所の手続きは、移し先を決めてから始めます。改葬許可の申請書には、移す先の場所を書くからです。許可証は、遺骨を納めるときに移し先の管理者へ出します。
最初の段に置いたのは、複数の石材店に見積もりを頼むことです。日本石材産業協会は2023年度、石材店に墓じまいの見積もりを何の単位で出すかを尋ねました。答えは、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。店によって見積もりの出し方が違うので、工事を頼む前に額と内訳を比べます。
撤去にかかる費用と、市の墓地を返したときのお金の扱いは、松江市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
改葬許可はどこに出す?市外に住んでいても郵送で申請できる
墓の遺骨を別の墓や納骨堂へ移すことを、松江市の案内は「改葬」と呼んでいます。その許可を出すのは、遺骨が今ある場所の市町村長です。住んでいる市ではなく、墓のある市に申請します。
松江市の窓口は、本庁の市民課総務係(6番窓口)か、各支所の市民生活課です。郵送でも申請を受け付けています。遠くの墓から、郵送で許可証を取る準備をした人の記録です。
父母の遺骨を、電動車椅子で通える近くの墓へ移すと決めた当事者(個人ブログ・アメブロ)
改葬許可証を取るのはかなりややこしいと聞いていたが、元の墓地の管理者と自治体が親切で、必要書類は最小限、郵送で手続きが出来て、郵便が素早く届くなら2週間程度で改葬許可証がもらえるらしい。
父母より前の先祖の遺骨は叔父に任せ、父母の分だけを近くの墓へ移す計画です。松江市に郵送で出すときは、申請書の余白に電話番号を書き、切手を貼った返信用封筒を入れます。
出典: 終活 ~墓じまい~ その3(アメブロ)(台帳: V0098)
役所の手続きは、墓じまいで手間取りやすいところです。鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に聞いた調査では、大変だったことに「役所の手続き」を挙げた人が32.3%いました。最も多かったのは「遺骨の引っ越し(改葬)先選び」の38.8%です。松江市の申請書は市のページから取れ、記入例も載っています。書き方の決まりは次のとおりです。
| 項目 | 松江市の案内 |
|---|---|
| 亡くなった人の欄 | いちばん最近に納めた人を書きます。それより前の人は、書き足す用紙(継紙)に書きます。 |
| 書き足す用紙(継紙) | 申請者と墓地の管理者の印で、用紙をまたぐ割り印を押します。 |
| 訂正用の印(捨印) | 申請書の左の余白に、申請者の印を押しておきます。 |
| 郵送するとき | 余白に申請者の電話番号を書き、切手を貼った返信用封筒を入れます。 |
| 手数料 | 改葬の案内に、額は書かれていません。問い合わせ先の市民課総務係(0852-55-5252)で確かめます。 |
申請書には、墓地の管理者が作る、埋葬の事実を証明する書面を添えます。受け取った改葬許可証は、移し先の管理者に出すものなので、大切に保管します。取り出した遺骨を改めて火葬するときは、松江市斎場などに直接電話で予約します。書類の全体は、墓じまいに必要な書類の記事で整理しています。
市の公園墓地の墓をしまうとき。名義と区画の確かめ先
松江市公園墓地は大庭町にあり、区画は5,057あります。市は2023年、次の代へ墓を継ぐ(承継する)のが難しいことなどを理由に、永代供養墓などへ改葬する利用者が少なからずいると答えていました。市の霊園にある実家の墓じまいを、家族で進めた人の記録です。
熊本の市の霊園にある実家の墓じまいを、父と妹と進めた当事者(個人ブログ・アメブロ)
墓じまいの流れとしては
1. 現在納骨されている遺骨の行き先を決める
⬇️
2. 役所に ❶改葬許可申請届 ❷墓地使用廃止届 を申請
⬇️
3. 役所から ❶改葬許可証 ❷墓地使用廃止届 に許可印をもらう
墓の使用者は入院中の叔母で、印鑑や委任状をそろえる必要がありました。申請する人が墓地の使用者でないときは、使用者の承諾書を添えます。
出典: 墓じまい①(アメブロ)(台帳: V0034)
公園墓地の問い合わせ先は、本庁の市民課総務係です。案内に載っている、名義と住所にかかわる決まりは次のとおりです。
| こんなとき | 公園墓地の案内 |
|---|---|
| 使用者が亡くなった | 先祖のまつりを受け継ぐ相続人や親族(祭祀をつかさどる者)に限り、使用権を引き継げます。 |
| 使用者が市外へ移る | 市内に住む代理人を選んで届け出ます。 |
| 住所や氏名が変わった | 使用者と代理人のどちらも届け出が要ります。 |
| 区画を返す | 返すときの書類は、案内に載っていません。返したときの管理料の扱いは載っています。 |
区画を返す段取りは、工事を頼む前に市民課総務係に聞いておきます。名義が亡くなった親のままなら、承継の届けが先に要るかも一緒に尋ねます。管理事務所の受付は、3〜10月が9時から16時(8月13〜15日は19時まで)、11〜2月が9時から15時です。
公園墓地に限らず、松江市の改葬の件数は、2023・2024年度とも300件を超えています。
個人の墓地・寺の墓では、証明を頼む相手が変わる
松江市には、2024年度末で5,212の墓地の区域があります。そのうち5,144は、個人が経営する区域です。数えているのは墓地の区域で、墓の数ではありません。
統計の「地方公共団体」の墓地には、財産区墓地のように、実態は集落の墓地と変わらないものも入ります。墓のある場所によって、最初に連絡する相手が変わります。畑の中の墓をしまう手伝いをした人の記録です。
高齢者の相談を受け、墓じまいの支援をしてきた福祉職(個人ブログ・note)
➂その他、私が支援した中で、畑の中にお墓が10基ほどあるところがありました。
この場合は、所有者や管理者が誰かを確認する必要があります。
※御骨を移すために、行政へ届け出をします。
そこに管理者等を記載する必要があります。
この人は、寺の墓なら住職に、霊園なら管理事務所に連絡すると分けて書いています。届け出に管理者を書くのは、国の省令が管理者の証明を求めているからです。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
県内の雲南市は、個人の墓地の手続きを手引きにまとめています。証明をするのは、個人の墓地ならその所有者、宗教法人などの墓苑ならその所有者か管理人です。雲南市では、墓地そのものをやめるなら、改葬の許可と一緒に墓地の廃止の許可も申請します。廃止は、更地にして、登記上の土地の種類(地目)を墓地以外に変えて終わります。
松江市の改葬の案内には、墓地の廃止の手続きは載っていません。個人の墓地をやめるときは、改葬の問い合わせ先の市民課総務係に聞きます。
総務省の報告書は、全国の墓地・納骨堂の約9割を占める個人や集落などの墓地を、市町村が把握しきれていない例を挙げています。管理者が分からない墓地では、証明がもらえないことがあります。総務省が調べた88市町村では、代わりの書面を求める市町村が47.7%でした。求める書面には、埋火葬許可証や戸籍の謄本、申立書などがありました。
墓が島根県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、島根県の助成のことは、島根県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
松江市の墓の改葬許可は、本庁の市民課総務係(6番窓口)か各支所の市民生活課に申請し、郵送でも出せます。申請先は、遺骨が今ある市町村です。
公園墓地の名義や区画を返す段取りは、市民課総務係に問い合わせます。個人の墓地でも寺の墓でも、墓地の管理者の証明が要ります。工事を頼む前に、複数の石材店の見積もりを比べてください。見積もりの単位は店によって違います。お金のことは、松江市の墓じまい補助金の記事で整理しました。
