まず結論から
- 松江市の公園墓地と改葬の案内に、墓じまいの助成は載っていません。島根県の「墓地・埋葬等」のページにも、助成は載っていません。
- 公園墓地の区画を返すと、前払いした管理料は月割りで戻ります。
- 公園墓地の使用料は、原則として戻りません。戻るのは、許可から1年未満に使わないまま返したときの半額です。
- 公園墓地の案内に、合葬墓は載っていません。市は2023年、墓地の形態や料金を含めて方針を考え直すと答えていました。
- 見積もりを出す単位は店によって違うので、撤去の費用は、複数の石材店の見積もりで額と内訳を比べます。
松江市で、墓じまいのお金に関わる市の決まり
松江市の公園墓地と改葬の案内から、お金に関わる決まりを抜き出しました。問い合わせ先は、どちらも市民課総務係(0852-55-5252)です。島根県の墓地のページも並べます。
| 項目 | 松江市・島根県の案内 |
|---|---|
| 墓じまいの助成 | 公園墓地と改葬の2つのページに、案内は載っていません。 |
| 島根県の助成 | 県の「墓地・埋葬等」のページに、載っていません。載っているのは広域火葬計画と問い合わせ先です。 |
| 公園墓地の管理料 | 毎年1回納めます。区画を返すと、月割りで戻ります。 |
| 公園墓地の使用料 | 原則として戻りません。許可から1年に満たず、使わないまま返したときは半額が戻ります。 |
| 市営の合葬墓 | 公園墓地の案内に載っていません。 |
| 改葬許可の手数料 | 改葬の案内に、額は書かれていません。 |
| 撤去の工事 | 石材店が見積もります。見積もりを出す単位は、店によって違います。 |
改葬許可の窓口と申請書の書き方は、松江市の墓じまい手続きの記事にまとめました。
公園墓地を返すと、払ったお金は戻るのか
補助金を探すときは、まず墓がある市の案内を見ます。改葬の許可を出すのは、県ではなく墓のある市町村です。松江市の公園墓地と改葬の案内に、墓じまいの助成は載っていません。島根県の薬事衛生課の「墓地・埋葬等」のページにも、載っていません。
戻るお金の決まりは、公園墓地の案内にあります。区画を返した夫婦の工事に、霊園の職員が立ち会った日の記録です。
20年前に区画を求めた夫婦の墓じまいに立ち会った、青森の霊園の管理事務所の職員(個人ブログ・note)
今日、霊園で墓じまいの工事に立ち会った。
その区画が契約されたのは、20年前。
墓石も、その頃に建立されている。
それから20年間。
管理料が遅れたことは、一度もなかった。
けれど、そのお墓には結局、誰も入ることがなかった。
夫婦は50代半ばで区画を求め、東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、お盆に返還を申し出ました。松江市の公園墓地では、使わないまま返しても、許可から1年を過ぎていれば使用料は戻りません。
出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)
公園墓地の使用料は、墓所を永代にわたって借りる料金で、許可を受けるときに払います。2023年に市へ意見を寄せた74歳の夫婦は、1995年に約20万円を払って区画を借り、毎年管理料を納めていると書いています。返しても原則は戻らず、戻るのは許可から1年未満に、使わないまま返したときの半額だけです。長く使ってきた墓を返す墓じまいは、この条件に当たりません。
一方、毎年1回納める管理料は、区画を返すと月割りで戻ります。返す日が決まったら、戻る額を市民課総務係に確かめておきます。
墓じまいを後押しする制度を持つ市はあります。下の5市の制度は、どれもその市が経営する墓地を返す人に向けたものです。
| 市(墓地) | 制度の中身 |
|---|---|
| 市川市(市川市霊園) | 更地に戻す費用の全部または一部を助成します。上限は区画の種別と面積で決まります。使用料も、許可から3年以内に未使用で返すと2分の1、それ以外は4分の1を返します。 |
| 浦安市(墓地公園) | 墓石の撤去などにかかった費用を、返したあとに補助します。上限は15万円です。改葬先の合葬式墓地の使用料を負担せずに、墓所を返せます。 |
| 太田市(八王子山公園墓地) | 無縁墓地の対策として、返すときの墓石の撤去の費用を助成します。 |
| 新居浜市(市営墓地) | 2023年の報告書の時点で、区画を返して合葬式施設を使う人は、施設の使用料が全額免除でした。市の2025年の案内は、墓石の撤去の補助金や助成金の制度を「設けていません」としています。 |
| 苫小牧市(市営墓地) | 総務省の2023年の報告書の時点で、市営墓地の墓じまいの費用を指定の金融機関から借りた市民に、利息と信用保証料を最大5万円まで助成する事業を行っていました。 |
このうち新居浜市と苫小牧市の取組は、総務省が2023年にまとめた報告書が、引き継ぐ人のいない墓(無縁墳墓)を減らす例として挙げたものです。報告書の実地調査の対象には、松江市も入っていました。全国の制度は、墓じまい補助金の記事で比べています。
移し先の費用。市の合葬墓はあるのか
遺骨を移す先に払うお金も、墓じまいの費用の一部です。松江市の公園墓地の案内に、合葬墓は載っていません。義父の遺骨の移し先を、最初から合葬の形にした人の記録です。
義父の遺骨の移し先として、永代合祀墓を見学して決めた嫁(個人ブログ・アメブロ)
樹木葬の中にある永代合祀墓です
ただ樹木葬のように自然に変えるものではなくずっと遺骨が残る形
費用も比較的安く年会費がかからない。
義父の遺骨は、それまで遠くの個人の墓に入っていました。改葬の費用を誰が出すかで迷っているとも書いています。鎌倉新書は、合祀・合葬墓を比較的安い移し先と見ています。
出典: 永代合祀墓の見学(アメブロ)(台帳: V0092)
移し先に合葬墓を選ぶ人は増えています。鎌倉新書の2026年の調査では、墓じまい後の移し先で最も多かったのは「永代供養(合祀・合葬墓)」の43.2%でした。前回2024年の調査の30.9%から増えています。
公営の合葬式の施設は、どの市にもあるわけではありません。総務省が2022年に行った市町村への調査では、公営の墓地や納骨堂を持つ765市町村のうち、合葬式の施設を持つのは25.5%でした。
松江市は2023年、公園墓地の新しい区画の整備を中断していると答えました。そのうえで、市民の要望に合う墓地の形態や料金を含めて、市営墓地の方針を考え直すとしていました。今の扱いは、市民課総務係に確かめます。移し先の選び方は、遺骨の行き先の記事で比べています。
撤去の費用は、複数の見積もりで額と内訳を比べる
墓じまいの総額には幅があります。鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に行った調査で、実施した人の総額は「31万〜70万円」が31.3%で最多でした。30万円以下は16.8%で、151万円以上も14.0%いました。
同じ調査で、墓じまいをやめた人に理由を聞くと、最多は「解体費用が高すぎた」の22.2%でした。山の中の墓2基のために、5社に見積もりを頼んだ人の記録です。
父と先祖の墓2基をしまうため、5社に見積もりを頼んだ一人娘(個人ブログ・note)
実際の見積もりは以下の通りでした(端数切り捨て)。
⚫︎A社 676,000円
⚫︎B社 420,000円
⚫︎C社 401,000円
⚫︎D社 395,000円
⚫︎E社 248,000円
この結果を見て、「こんなに差が出るのか」と驚きました。
墓の写真と案内図を用意し、やり取りはすべてメールで済ませています。いちばん安いE社に決めた理由には、直接話を聞けたことも挙げています。見積もりを出す単位は、店によって違います。
出典: 墓じまいを決めるまでの話【5社見積もりを取って分かったこと】(note)(台帳: V0001)
日本石材産業協会は2023年度、石材店に墓じまいの見積もりを何の単位で出すかを尋ねました。答えは、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。単位が店で違うので、工事を頼む前に、複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べます。
費用の内訳は墓じまい費用の記事に、石材店の選び方は墓じまい業者の記事にまとめました。
島根県の助成のことと、墓が島根県内のほかの市町村にあるときの聞く先は、島根県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
松江市の公園墓地と改葬の案内に、墓じまいの助成は載っていません。島根県の「墓地・埋葬等」のページにも載っていません。公園墓地の区画を返すと、管理料は月割りで戻ります。使用料が戻るのは、許可から1年未満に使わないまま返したときの半額だけです。
公園墓地の案内に合葬墓は無いので、移し先はほかの施設と比べて決めます。見積もりの単位は店で違うので、撤去の工事を頼む前に、複数の石材店の額と内訳を比べてください。改葬許可の窓口と書類は、松江市の墓じまい手続きの記事にまとめました。
