まず結論から
- 明石市の墓地と改葬の案内4ページに、墓じまいの助成は載っていません。兵庫県で墓地・埋葬の法律を受け持つ生活衛生課のページにも、助成は載っていません。
- 代わりの受け皿は、市営の石ケ谷墓園の合葬式墓地です。合葬室へ直接納める使用料は、1体55,000円(税込)です。
- 石ケ谷墓園の墓を返して移すなら、一般墓地にあった遺骨は合葬室の使用料が免除されます。ほかの墓から移すなら、5体までを1体とみなせます。
- 払った使用料が戻るのは、使用許可から5年以内に返したときだけです。戻るのは、既に納めた使用料と管理料の半額です。
- 市内のほかの墓の改葬許可は、市民課の案内では無料です。撤去工事は自分の負担なので、複数の石材店の見積もりで額と内訳を比べます。見積もりの単位は店によって違います。
明石市の案内に助成の記載はない。使用料が戻るのは5年以内だけ
明石市の墓地と改葬の案内で、助成の記載を確かめました。確かめた資料と、同じ兵庫県で確かめた市の案内は次のとおりです。
| 確かめた資料 | 墓じまいの助成の記載 |
|---|---|
| 明石市 石ケ谷墓園の返還・合葬式墓地・改葬の案内 | 載っていません。 |
| 明石市 市民課の改葬の許可申請の案内 | 載っていません。 |
| 兵庫県 保健医療部 生活衛生課のページ | 載っていません。墓地・埋葬等に関する法律の施行を受け持つ課です。 |
| 神戸市の墓じまいのページ | 「神戸市では助成金制度は設けていません」と答えています。 |
| 尼崎市の墓地に関するよくある質問 | 「墓じまいに関する補助制度はありません」と答えています。 |
改葬の許可を出すのは、県ではなく、遺骨が今ある地の市町村長です。神戸市と尼崎市の話は、神戸市の墓じまい補助金の記事と尼崎市の墓じまい補助金の記事にまとめました。全国で助成を出す自治体は、墓じまい補助金の記事で整理しています。
青森の霊園で、区画の返還を受け付けた管理事務所のスタッフ(個人ブログ・note)
その区画が契約されたのは、20年前。 墓石も、その頃に建立されている。
それから20年間。 管理料が遅れたことは、一度もなかった。 けれど、そのお墓には結局、誰も入ることがなかった。
区画を求めたのは50代半ばの夫婦で、東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、元気なうちに返還を申し出ました。明石市で払った使用料が戻るのは、使用許可から5年以内に返した場合です。
出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)
石ケ谷墓園の一般墓地を使用許可から5年以内に返したときは、既に納めた使用料と管理料の半額が戻ります。還付の手続きは、墓園係が案内します。5年を過ぎてから返す場合の還付は、市の返還の案内に載っていません。
代わりの受け皿は石ケ谷墓園の合葬式墓地。返すなら合葬室の使用料が免除
助成が無くても、移し先の選び方で払う額は変わります。石ケ谷墓園の合葬式墓地は、建物全体をひとつの墓と考え、多くの遺骨を共同で納める墓です。
兄の墓を、公営の合葬式墓地へ移した当事者(メディア記事・HALMEK up の読者寄稿)
墓じまいは、「離檀料」と新たに作る「墓代」で、金額が大幅に変わります。私の場合、離檀料を払う必要がなかったこと、墓の移転先が公営の合葬式墓地だったこともあり、相場より安くすみました。
兄の墓じまいを終えたのは2025年6月です。移し先の申込書にあった骨壺の大きさを石材店に伝え、用意してもらいました。石ケ谷墓園の合葬式墓地も、使用料は1体ごとの額で決まっています。
出典: 「墓じまいの」金銭トラブルを防ぐ!総額45万円で抑えたわが家の体験談(HALMEK up)(台帳: V0020)
石ケ谷墓園の合葬式墓地の使用料は、納め方で3通りあります。
| 納め方 | 使用料(1体あたり・税込み) |
|---|---|
| 合葬室へ直接納める | 55,000円です。 |
| 10年間個別に安置したあと合葬室へ | 110,000円です。 |
| 20年間個別に安置したあと合葬室へ | 165,000円です。 |
| 記名板(石のプレート・希望者のみ) | 1枚33,000円です。 |
石ケ谷墓園の一般墓地を返して申し込むと、一般墓地に納まっていた遺骨は合葬室の使用料が免除されます。案内は、上の金額から55,000円(税込み)を差し引いた金額になると書いています。返還と同時に申し込む使用者は、住所と年齢の要件に関係なく申し込めます。
寺など、ほかの墓から移す人は、申込みの要件を全部満たす必要があります。明石市に引き続き3か月以上住民票があり、石ケ谷墓園の一般墓地の使用許可を受けていない人です。そのうえで、親族の遺骨を持っているか、65歳以上で自分の生前予約をする人が対象です。
亡くなったときに明石市に住んでいた人の遺骨なら、市外に住む人も申し込めます。別の墓から移す改葬なら、最大5体までを1体とみなせます。合葬室に納めた遺骨は、あとから返してもらえません。個別安置室の使用料は還付されません。
申込みと承継の手順は明石市の墓じまいの記事に、納め方の違いは永代供養の記事にまとめました。
撤去工事の費用は、見積もりの額と内訳を比べる
石ケ谷墓園の区画は、自分の負担で墓石を撤去し、更地に戻してから返します。その工事の見積もりの立て方は、石材店によって違います。
山の中にある父と先祖の墓2基をしまうため、5社に見積もりを頼んだ一人娘(個人ブログ・note)
この結果を見て、「こんなに差が出るのか」と驚きました。5社に見積もりをお願いして、本当に良かったと思います。
特にA社とE社の差は、なんと約42万円。同じ内容でも、ここまで違うとは思いませんでした。
墓の足元の土がやわらかくなり、父の弟が亡くなったのをきっかけに動き出しました。墓の写真と近くからの案内図を用意して、見積もりを頼んでいます。見積もりの単位は、石材店によって違います。
出典: 墓じまいを決めるまでの話【5社見積もりを取って分かったこと】(note)(台帳: V0001)
日本石材産業協会が2023年度に石材店に聞いた調査では、積算の単位を尋ねた設問に184件の回答がありました。単位は面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれています。見積もりは複数の石材店から取り、額と内訳を並べて比べてください。頼み先の選び方は、墓じまい業者の記事にまとめました。
全体の費用の目安も見ておきます。鎌倉新書は2026年1月、サイト「いいお墓」で資料請求や霊園見学をした人に調査をしました。墓じまいを実施した人と実施中の人に費用を聞くと、31万〜70万円が31.3%で最多でした。30万円以下は16.8%、151万円以上は14.0%です。
鎌倉新書は、約半数が70万円以下で済んでいる一因に、比較的安い合祀・合葬墓を選ぶ人が増えたことを挙げています。費用の内訳は、墓じまい費用の記事で詳しく見ています。
費用にかかわる明石市の決まりと問い合わせ先
市内のほかの墓の改葬許可は、市民課の案内では手数料が無料です。郵送で出すなら、郵送料だけかかります。石ケ谷墓園から移すときの手数料は、墓園係の改葬の案内のページに記載がありません。
| 決まり | 当てはまる人 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|
| 合葬室の使用料の免除 | 石ケ谷墓園の一般墓地を返して、合葬式墓地を申し込む人 | 公園・海岸課 墓園係(電話078-918-5265) |
| 5体までを1体とみなす特例 | 別の墓から合葬式墓地へ改葬する人 | 公園・海岸課 墓園係 |
| 使用料と管理料の半額の還付 | 使用許可から5年以内に一般墓地を返す人 | 公園・海岸課 墓園係 |
| 改葬許可の手数料が無料 | 市内のほかの墓から移す人 | 市民課戸籍係(本庁2階5番窓口) |
| 撤去工事(自己負担) | 石ケ谷墓園の一般墓地を返す人 | 複数の石材店。見積もりを並べて比べます。見積もりの単位は店によって違います |
兵庫県の助成のことと、墓が兵庫県内のほかの市町村にあるときの聞く先は、兵庫県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
明石市の墓地と改葬の案内にも、兵庫県の生活衛生課のページにも、墓じまいの助成は載っていません。払った使用料が戻るのは、使用許可から5年以内に返したときだけです。
代わりに使えるのが、石ケ谷墓園の合葬式墓地です。一般墓地を返して移せば合葬室の使用料が免除され、ほかの墓から移すなら5体までを1体とみなせます。撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
