神戸市の墓じまい補助金は?助成金なし・費用と合葬墓1体5万円

神戸市の墓じまい補助金は?助成金なし・費用と合葬墓1体5万円
目次

神戸で墓じまいを考えたとき、市から補助金が出るのかは、まず確かめたいことの一つです。

この記事では、助成の有無と、その代わりに費用を左右する市の決まりを整理します。神戸市の墓じまいのページと墓園管理センターの返還の案内、神戸市立墓園条例施行規則、日本石材産業協会と鎌倉新書の調査を出典にしました。

まず結論から

  • 神戸市に墓じまいの助成金はありません。市の墓じまいのページが「神戸市では助成金制度は設けていません」と答えています。
  • 撤去も市はせず、使用者が石材業者などに頼みます。見積もりの単位は店ごとに違うので、複数の店の見積もりを比べます。
  • 市立の移し先では、鵯越合葬墓の合葬施設が1体5万円です。条例の定める人が墓園の施設を返すときは、この使用料を5割減らす定めがあります。
  • 最初に払った使用料の半額が戻るのは、区画を使う前に、許可から1年か3年以内で取り消した場合です。
  • 返す年度の年間使用料は月割りになりません。撤去工事が3月末を過ぎると、新しい年度の分がかかります。

神戸市の助成金はない。撤去は自分で石材店に頼む

神戸市の墓じまいのページは、よくある質問で助成金の有無に答えています。答えは「神戸市では助成金制度は設けていません」です。同じページは、市は墓の撤去をせず、使用者が自分で石材業者などに頼むよう書いています。

義実家の墓じまいを夫が手配し、2軒の石材店の見積もりを記録した妻(個人ブログ・アメブロ)

そしてその見積り額が高かった。

周りにまだ墓じまいをした方が居なくて

ネットの情報しか知らないけど

想像より…かなり高かったのです。

見積り額…¥374.000-

この金額では頼めない。

そう思ったパパはもう一件、別の石材店に見積りを頼みました。

墓は義父の実家の町にあります。2軒目の店は写真で墓を確かめ、境の巻石を処分する場合と残す場合の2通りで見積もりを出しました。石材店が見積もりを積み上げる単位は、店によって違います。

出典: 墓じまい(石材店見積り)(アメブロ)(台帳: V0123)

日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問では、184件の回答が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。同じ撤去の範囲を伝えて、複数の石材店から見積もりを取ってください。

神戸市立墓園では、墓石などを撤去して更地にして返します。市の工事の要領では、基礎などの地下の構造物を取り除き、一般墓域では納骨室(カロート)も撤去します。範囲の決まりは神戸市の墓じまい手続きの記事にまとめました。

全体の費用の目安も見ておきます。鎌倉新書は2026年1月、サイト「いいお墓」で資料請求や霊園見学をした人に調査をしました。墓じまいを実施した人と実施中の人に費用を聞くと、31万〜70万円が31.3%で最多でした。30万円以下は16.8%、151万円以上は14.0%です。

墓じまいを実施した人と実施中の人が答えた費用の横棒グラフ。30万円以下が16.8%、31万〜70万円が31.3%で最多、151万円以上が14.0%。ほかの価格帯は割合の記載がない。鎌倉新書の2026年の調査
図1: 墓じまいの費用。出典: 鎌倉新書「【第4回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」

鎌倉新書は、約半数が70万円以下で済んでいる一因に、比較的安い合祀・合葬墓を選ぶ人が増えたことを挙げています。費用の内訳は、墓じまい費用の記事で詳しく見ています。

移し先の費用。鵯越合葬墓の合葬施設は1体5万円

助成金が無くても、移し先の選び方で払う額は変わります。神戸市立の墓の使用料は、施行規則の表に額が決まっています。合葬墓は、ほかの人の遺骨と一緒に納める一つの大きな墓です。鵯越(ひよどりごえ)墓園の中の鵯越合葬墓には、一緒に納める合葬施設と、骨壺のまま預ける個別安置施設があります。

兄の墓を、公営の合葬式墓地へ移した当事者(メディア記事・HALMEK up の読者寄稿)

そういったこともあり、新しい移転先は、とにかく明朗会計であることにこだわりました。

公営の合葬式墓地は金額が明確ですし、私営と違って倒産する心配がないので安心です。

兄の墓では、住職の代替わりのあとに管理費の前納を求められた経験がありました。墓じまいを終えたのは2025年6月です。神戸市の合葬墓も、使用料は1体ごとの額で決まっています。

出典: 「墓じまいの」金銭トラブルを防ぐ!総額45万円で抑えたわが家の体験談(HALMEK up)(台帳: V0020)

神戸市立の移し先と使用料は、次のとおりです。

移し先(神戸市立)使用料申込み
鵯越合葬墓の合葬施設1体5万円です。2025年4月1日から通年で募集しています。
鵯越合葬墓の個別安置施設1体10万円です。骨壺のまま10年保管し、そのあと合葬施設へ移します。10年延ばすと1体5万円です。2026年度の受付(4月27日〜6月5日)は終わりました。
樹林葬墓地(ひよどりごえ森林公園内)1体15万円です。2026年度の受付(3月16日〜6月5日)は終わりました。
期限付墓地(鵯越墓園内・15年)区画が30万円で、遺骨1体ごとに5万円が別にかかります。2026年度の2次受付が、7月1日に始まりました。
神戸市立の移し先の、遺骨1体あたりの使用料を比べた横棒グラフ。鵯越合葬墓の合葬施設が5万円、鵯越合葬墓の個別安置施設(10年)が10万円、樹林葬墓地が15万円
図2: 神戸市立の移し先の使用料(遺骨1体あたり)。出典: 神戸市「合葬式墓地(鵯越合葬墓)」/神戸市「新しいお墓のかたち」

期限付墓地は、使う期間が過ぎると市が墓石を撤去し、遺骨を鵯越合葬墓へ移す墓です。鵯越合葬墓は、市立墓園の墓から遺骨を移す(改葬する)人も申し込めます。使用者が亡くなり、代わりに改葬する人も含みます。神戸市に続けて6か月以上住民登録があり、遺骨を持っている人なども申し込めます。名前を刻む記名板は希望者だけで、1体3万円です。

施行規則には、墓園の施設を返す人の使用料を減らす定めがあります。条例の定める人が墓園の施設を返すときは、合葬施設の使用料を5割減らせます。市立墓園の遺骨を期限付墓地へ移して返す人も、遺骨1体分の使用料を5割減らす定めです。返還と申込みの前に、当たるかどうかを管理事務所で確かめます。

生活保護を受けている人には、合葬施設と期限付墓地の1体分の使用料を5割減らし、年間使用料を免除できる定めもあります。払う当てがないときの道は、墓じまいのお金がないときの記事で整理しています。

払った使用料は戻る?戻るのは使う前の取消しだけ

墓を返すとき、最初に払った使用料が戻るのかも気になるところです。

青森の霊園で、区画の返還を受け付けた管理事務所のスタッフ(個人ブログ・note)

今日、霊園で墓じまいの工事に立ち会った。

その区画が契約されたのは、20年前。 墓石も、その頃に建立されている。

それから20年間。 管理料が遅れたことは、一度もなかった。 けれど、そのお墓には結局、誰も入ることがなかった。

区画を求めたのは50代半ばの夫婦で、東京で暮らす息子に負担をかけたくないと、元気なうちに返還を申し出ました。神戸市の施行規則で当初の使用料が戻るのは、許可から1年か3年までです。

出典: 一度も使われなかったお墓を、今日、解体した。(note)(台帳: V0049)

施行規則で当初の使用料の半額が戻るのは、区画を使う前に使用許可を取り消したときです。

区画・施設当初の使用料の半額が戻る場合
墓石が備え付けられている区画遺骨を納める前に、許可から1年以内に取り消したときです。
墓石が備え付けられていない区画碑石などを建てる前に、許可から3年以内に取り消したときです。
区画型合葬式墳墓・合葬式墓地・樹林葬墓地遺骨を納める前に、許可から1年以内に取り消したときです。

遺骨を納めて使ってきた墓を返しても、この定めには当たりません。還付の定めは、ほかに誤って多く納めた場合と、市長が返還を命じた場合だけです。

毎年の年間使用料は、鵯越・舞子・追谷・西神の墓園で、墓石付きの区画と3㎡以下の区画が年3,900円です。3㎡を超える区画は、超えた1㎡ごとに1,300円を足します。集めるのは毎年8月です。

返すときは、届け出る年度(4月〜翌年3月)の年間使用料を納めます。月割りの制度はありません。4月〜7月末に届け出る人は、納付書が8月に出るので、管理事務所に連絡します。撤去工事が3月末を過ぎると、新しい年度の使用料がかかります。年度末に返すなら、工事の日程を早めに決めます。

市立墓園からの改葬許可の手数料は、1体300円です。

神戸市で費用を抑える順番

ここまでの話を、費用を抑える順に並べます。

やること何が変わるか
1. 複数の石材店に、同じ範囲で見積もりを頼む撤去の費用です。積算の単位が店ごとに違います。
2. 移し先を市立の合葬墓などから選ぶ移し先の使用料です。合葬施設は1体5万円です。
3. 減額に当たるかを管理事務所で確かめる合葬施設と期限付墓地の使用料です。
4. 3月末までに撤去工事を終える次の年度の年間使用料です。

還付や減額の定めは、神戸市立墓園の施設についての決まりです。市立墓園でない寺や民営霊園の墓は、返還の決まりをその墓地の管理者に確かめます。

助成を出している自治体の例は、墓じまい補助金の記事にまとめました。改葬許可の窓口と返還の書類は、神戸市の墓じまい手続きの記事で説明しています。

兵庫県の助成のことと、墓が兵庫県内のほかの市町村にあるときの聞く先は、兵庫県の墓じまい補助金の記事にまとめました。

まとめ

神戸市に墓じまいの助成金はなく、撤去は使用者が石材業者などに頼みます。見積もりは、同じ範囲で複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。

市立の移し先では、鵯越合葬墓の合葬施設が1体5万円で、条件に当たる人が墓園の施設を返すときの減額の定めもあります。当初の使用料が戻るのは使う前の取消しだけで、返す年度の年間使用料は月割りになりません。

参考文献

  1. 日本石材産業協会 (2023)「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度お墓じまいアンケート). 回答者は石材店.
  2. 鎌倉新書 (2026)「【第4回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」. 2024年10月〜2025年9月に「いいお墓」で資料請求・霊園見学をした人のうち改葬・墓じまいを検討・実施した人が対象. 2026年1月・インターネット調査.
  3. 神戸市 健康局斎園管理課「墓じまい」(2026年1月16日更新).
  4. 神戸市 健康局斎園管理課 墓園管理センター「神戸市立墓園・墓地の返還について」(2025年9月).
  5. 神戸市「神戸市立墓園における工事等施工要領」(2016年6月1日 保健福祉局長決定).
  6. 神戸市「新しいお墓のかたち」(2026年6月25日更新).
  7. 神戸市「合葬式墓地(鵯越合葬墓)」.
  8. 神戸市「神戸市立墓園条例施行規則」(昭和41年規則第114号・2026年3月1日施行の版)第8条〜第10条・別表第2.

当事者の口コミの出典: V0123(アメブロ)/V0020(HALMEK up)/V0049(note)。いずれも本人が公開している記録で、引用は原文のままです。

更新履歴: 2026-09-29 公開/2026-10-05 見積もりをすすめる文の出典を正した