まず結論から
- 福山市内の墓の改葬許可は、市民生活課と各市民サービス課・支所の8か所で申請でき、手数料は無料です。
- 申請先は、住まいではなく、遺骨が今ある所の市町村です。県外に住んでいても、墓が福山市内なら福山市に出します。
- 申請書には今の墓の管理者の証明(署名・押印)をもらい、移し先の使用許可証か受入証明書の写しを添えます。
- 市の墓苑・共用墓地は、返還届を出し、墓所を元の状態に戻して返します。返還届は使用許可を受けた本人が出すので、名義人が亡くなっていれば先に承継を申請します。
- 撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取って比べます。見積もりを積算する単位が、店によって違うからです。
申請はどこへ?福山市内の墓なら、市の8つの窓口
墓じまいで役所に出すのは、遺骨をほかの墓地や納骨堂へ移すための「改葬許可」の申請です。遠くに住んでいると、どこの役所へ出すのかがまず分かりにくいところです。
尾道市の寺にある墓2基を、兵庫県姫路市から寺と石材店に任せた当事者(個人ブログ・アメブロ)
この全てを合同塚にお引越しさせて、現在のお墓を潰して更地にするのが全工程です。
発生する費用は
①合同塚へのお引越し代(解体、持ち出し、処分)
②役所への埋葬変更的届出代行費
用紙にはわかる範囲で記入します。
墓は広島県尾道市の寺にあり、本人は兵庫県姫路市に住んでいます。寺が石材店と相談し、現地に来なくても済む段取りを組みました。役所の届けも、許可を出すのは遺骨が今ある所の市町村です。
出典: 墓じまいの流れと費用(アメブロ)(台帳: V0097)
法律は、改葬の許可を、遺骨が今ある地の市町村長が出すと定めています。福山市の申請書は、福山市内の墓地や納骨堂の遺骨をほかへ移すときのものです。住まいが県外でも、墓が福山市内なら申請先は福山市です。
窓口は、手続きによって受け付ける場所が違います。
| 窓口 | 受け付ける手続き |
|---|---|
| 市民生活課(本庁舎1階) | 改葬許可、市の墓苑・墓地の返還届と承継、分骨のための埋蔵証明です。 |
| 松永・北部・東部・神辺の各市民サービス課、内海支所 | 改葬許可と、市の墓苑・墓地の返還届と承継です。 |
| 新市支所・沼隈支所 | 改葬許可です。 |
申請書は、市のページからWordかPDFで取り出せ、記載例も付いています。移す遺骨はすべて申請書に書き、2体以上なら「死亡者一覧」を添えます。手数料は無料で、許可証の交付には申請から数日かかります。市の案内は、郵送での出し方までは載せていません。遠方から出すときは、市民生活課 厚生担当(084-928-1069)に出し方を確かめます。
福山市が許可した改葬は、2024年度に275件でした。2023年度は285件、2022年度は270件で、年に270〜285件です。
申請書の証明は誰に頼む?今の墓の管理者で変わる
申請書は、改葬前の墓地の管理者に証明(署名・押印)をしてもらってから出します。遺骨がその墓に納まっていることを、管理者が示す書面です。誰に頼むかは、墓の種類で変わります。
高齢者の相談支援で独立し、墓じまいを支援してきた福祉職(個人ブログ・note)
お墓は、➀お寺にある墓地、➁霊園にある墓地、③その他 にあります。 それにより、対応が変わります。
➀お寺にあるのであれば、住職に連絡して、墓じまいをしたい旨を伝えます。住職から、どうしたらいいか話しがあります。
初めて支援したときは、墓のある寺の住職に連絡することから始めたといいます。その後も支援を重ね、畑の中に墓が10基ほど並ぶ所も手がけました。法の施行規則も、管理者が作った証明の書面を申請に添えるよう定めています。
出典: 高齢者の支援 ~墓じまい~(note)(台帳: V0044)
福山市の中で、証明を頼む先を墓の種類ごとに並べます。
| 墓の種類 | 証明と最初の相談 |
|---|---|
| 市の墓苑・共用墓地 | 市が設けて管理する墓地です。改葬許可とは別に、返還届も要ります。 |
| 寺の墓地・民営の霊園 | その墓地の管理者に証明を頼みます。寺の墓なら、まず住職に話すことになります。 |
| 管理者が分からない墓 | 管理者の証明が難しい特別の事情があれば、市町村長が認める書面で代えられます。 |
自分の墓が市のものかは、墓地の名前で見分けられます。条例の別表には、市の墓苑・墓地が48か所並んでいます。内訳は、墓苑・墓園が12か所、共用墓地が30か所、そのほかの墓地が6か所です。
墓苑・墓園は、奈良津・高美台・瀬戸・幕山・駅家・福田・川原山・上有地・山手・今津・鞆の各墓苑と、神辺墓園です。共用墓地は「東深津町大山共用墓地」「内海町天満共用墓地」のように、町名の付いた名前です。ここに名前の無い墓地は、その墓地の管理者に証明を頼みます。
申請する人が墓の名義人と違うときは、名義人の改葬への承諾書を添えます。
市の墓苑・共用墓地は、返還届と名義の承継も要る
市の墓苑や共用墓地の墓をしまうときは、改葬許可のほかに、墓所を市へ返す届けを出します。条例は、不要になった墓所を元の状態に戻して、市に返すよう定めています。
祖父名義だった市営墓地の墓を、遠方から業者に頼んでしまった孫(個人ブログ・note)
話は前後して、見積もりを取る前に、名義人を変更してなくて色々と面倒くさかったので、見積もりを取る段階で祖父の名義から自分へと変更しました。 実際起きたのが、見積もりを取る際に墓の位置を詳細図から現地確認をしてもらう必要があり、そのために自治体に申請するのに、祖父名義だと業者さんから詳細図が取れないということで、自分で自治体に連絡して詳細図を取り寄せて、それを業者さんにメールするといったことで結構面倒くさいと思い、墓じまいを実行するのに変更していないとより面倒くさいと思い、変更の申請をかけました。 祖母が名義人になっていなかったので、祖父との直系だよと証明のために戸籍の取得が必要になりました。
墓は市営墓地にあり、行政の手続きは頼んだ業者が代わりに進めました。本人が自分で動いたのは、墓の地図の用意と名義の変更だったといいます。福山市でも、名義人が亡くなった墓を継ぐ人は承継使用申請書を出します。
出典: 墓じまいをしてみた(完結)(note)(台帳: V0125)
福山市の案内から、墓所を返すときに関わる届けを並べます。どれも手数料は無料です。
| 届け | いつ・何を添えるか |
|---|---|
| 墓苑墓地承継使用申請書 | 名義人が亡くなり、墓や仏壇を受け継ぐ人(祭祀の承継者)が使うときです。使用許可証、戸籍謄抄本、承継使用同意書を添えます。 |
| 墓苑墓地承継使用同意書 | 申請する人のほかに承継できる人がいるとき、その人が署名します。 |
| 墓苑墓地返還届 | 墓所が要らなくなったときです。使用許可証の原本を添え、使用許可を受けた本人が出します。 |
| 使用許可証の再交付・記載事項の訂正 | 許可証をなくしたとき、住所や名前が変わったときです。 |
返還届には使用許可証の原本が要ります。名義が亡くなった人のままなら、先に承継の申請をします。条例では、承継する人は、その原因が生じたらすぐに市長に届け出て許可を受けます。承継の手続きがないまま5年たつと、市長は使用許可を取り消すことができます。
墓所は転売できず、要らなくなれば市へ返します。元の状態に戻すのは使用者です。墓石の撤去を誰に頼むかは、次の順番の節で扱います。返したときに使用料が戻るかどうかは、福山市の墓じまい補助金の記事にまとめました。
福山で墓じまいを進める順番
ここまでの手続きを順番に並べます。役所の手続きの順番は、福山市の案内と条例によります。先頭の見積もりは、この記事のすすめです。
許可証は、移し先の管理者に渡します。墓地の管理者は、改葬許可証を受け取ったあとでなければ、遺骨を納めさせてはならないと法律が定めています。
見積もりを最初に置くのは、石材店によって見積もりの作り方が違うからです。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ聞いた調査では、積算の単位を問う設問に184件の回答がありました。選択肢は面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれています。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。頼み先の選び方は、墓じまい業者の記事にまとめました。
申請書や証明の書き方は、墓じまいの書類の記事で詳しく扱っています。
迷ったときの聞き先
聞きたいことによって、問い合わせる先が分かれます。
| 聞きたいこと | 問い合わせる先 |
|---|---|
| 改葬許可の書類と出し方 | 市民生活課 厚生担当(本庁舎1階・084-928-1069)です。 |
| 市の墓苑・共用墓地の承継と返還 | 市民生活課か、松永・北部・東部・神辺の各市民サービス課、内海支所です。 |
| 寺や民営霊園の証明 | その墓地の管理者です。 |
| 撤去工事の費用 | 複数の石材店です。見積もりの単位が店ごとに違うので、並べて比べます。助成の有無と費用の抑え方は、福山市の墓じまい補助金の記事にまとめました。 |
墓が広島県内のほかの市町村にあるときの聞く先と、広島県の助成のことは、広島県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
福山市内の墓の改葬許可は、市民生活課と各市民サービス課・支所の8か所で申請でき、手数料は無料です。申請先は住まいではなく、遺骨が今ある所の市町村です。
申請書には今の墓の管理者の証明をもらいます。市の墓苑・共用墓地では、名義の承継と返還届も要り、墓所は元の状態に戻して返します。撤去工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。
