まず結論から
- 富山市の改葬・墓地返還・納骨堂の案内には、墓じまいの助成は載っていません。富山県で墓地埋葬を受け持つ生活衛生課のページにも、助成は載っていません。
- 市に払う改葬許可の手数料は、申請書1通300円です。郵送なら郵便小為替で払います。
- 市営墓地の区画を返しても、納めた墓地使用料は還付されません。区画は更地にして返し、墓碑の解体工事は別に要ります。
- 撤去工事は、複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べます。積算の仕方が店によって違うからです。
- 移し先には富山市納骨堂の合葬使用があり、使用料は66,000円で永年収蔵です。申し込めるのは富山市内に住む人です。
富山市に墓じまいの補助金はある?
墓じまいに補助金を出すかどうかは、自治体によって違います。総務省が2023年にまとめた報告書は、墓じまいを後押しする市町村の取組を、例として紹介しています。
京都府の市営墓地にある明治の墓を、疎遠な父方から引き受けた孫(個人ブログ・note)
骨あるかわからないの?となるのですが、見積もりの際に骨がありそうなのかも見てほしいとお願いしました。その際、納骨室が見つからないとのこと。レポートの写真もいただき、こればかりは出たとこ勝負になるのが確定しました…
唯一の救いは、市営墓地で離檀料がないというところでした。
見積もりは墓石を撤去する費用だけの額で、骨が出れば散骨の追加料金がかかる状態でした。富山市で確かめた資料にも、墓じまいの助成は載っていません。
出典: 墓じまいをしてみた(途中)(note)(台帳: V0017)
確かめたのは、次の資料です。
| 確かめた資料 | お金について書いてあること |
|---|---|
| 改葬の許可(富山市) | 手数料は申請書1通300円です。助成の案内はありません。 |
| 墓地区画を返還したいとき(富山市) | 区画は更地にして返します。既納の墓地使用料は還付されません。 |
| 富山市納骨堂の概要と申込(富山市) | 使用料は全額前納です。助成や減免の案内はありません。 |
| 厚生部 生活衛生課(富山県) | 墓地埋葬の担当は水道係です。墓じまいの助成は載っていません。 |
改葬許可の手数料は、申請書1通300円です。窓口では現金で、郵送では郵便小為替で払います。
ほかの市には、墓じまいを支える制度の例があります。総務省の報告書は、愛媛県新居浜市が、市営墓地の区画を返して合葬式の施設を使う人の使用料を、全額免除する例を挙げています。新居浜市の2025年の案内は、墓石の撤去の補助金や助成金の制度を「設けていません」としています。北海道苫小牧市は、市営墓地の墓じまいの費用を金融機関から借りた市民に、利息と信用保証料を助成する事業を2021年度に始めていました。どちらも2023年の報告書の時点の話です。全国の制度の見分け方は墓じまい補助金の記事、手元のお金が足りないときは墓じまいのお金がないときの記事にまとめました。
市営墓地を返せば、使用料は戻る?
市営墓地を返すと、最初に納めた使用料は戻るのでしょうか。答えは、その墓地の決まりに書いてあります。
郡山市の市営霊園に夫の家の墓を持ち、隣の区画が更地になったのを見た当事者(個人ブログ・note)
秋田の実家のお墓も永代使用料を一括で支払ました。
東山霊園にある夫のほうのお墓も永代使用料として郡山市に支払ってあります。
8月の墓参りで、3月の彼岸にはあった隣の墓石が無くなっていた日の記録です。子どものいない本人は、2つの墓の行く末を考え始めました。富山市の案内は、区画を返しても既納の使用料は還付しないと明記しています。
出典: 墓じまい(note)(台帳: V0047)
富山市の市営墓地では、案内に答えがあります。「墓地区画を返還された場合、既納の墓地使用料は還付されません」と書かれています。区画を返しても、納めた墓地使用料は戻りません。
返すときの工事も、使う側の務めです。富山市は区画を更地にして返すよう求め、墓碑があれば解体の工事が別に要るとしています。残された墓石の撤去は使用者の義務とされる、と全日本墓園協会の横田睦氏は説明しています。
隣の金沢市と比べると、還付の決まりの書き方が違います。
| 市 | 区画を返したときの使用料 |
|---|---|
| 富山市 | 既納の墓地使用料は還付されないと、案内に書いてあります。 |
| 金沢市 | 条例で、既納の使用料は還付しないのが原則です。市長が相当の理由を認めたときは、全部か一部を還付できます。 |
金沢市の話は金沢市の墓じまい補助金の記事にまとめました。富山市の返還届の書類と順番は、富山市の墓じまいの手続きの記事にあります。
撤去の費用は、見積もりを並べて比べる
市の案内に助成が載っていない以上、手を打てるのは撤去の工事と移し先の選び方です。まず工事の見積もりから見ていきます。
公営霊園にあった父の墓を、母の了承を得てしまった娘(個人ブログ・note)
それからその業者さんが実際にお墓に行って、墓のサイズなどをみて見積もりが具体的に出てきます。
基本料金は 14万円ぐらいでしたが、これはお墓の大きさによります。
実際にうちのお墓を見に行くと、お墓自体は平均的な大きさだったんですが、土台が巻石という石で囲まれいて、その巻石の高さによって撤去の費用が上がるということで、実際には26万円ぐらいになったと思います。
その料金でお願いすることにしました。
業者は、基本料金と口コミが見られるサイトで比べ、自宅から10分ほどの個人経営の店に決めました。遺骨は寺の永代供養の墓に納めています。見積もりの積算の単位は、店によって違います。
出典: 2年前に実家の墓じまいをしました(note)(台帳: V0113)
日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞いた設問では、184件の回答が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を並べて比べてください。
費用全体の目安には、鎌倉新書が2026年1月に「いいお墓」の利用者に聞いた調査があります。墓じまいをした(している)人の実施費用は「31万円〜70万円」が31.3%で最も多く、約半数が70万円以下でした。
寺の墓地の墓なら、墓石を処分する前の法要も住職に相談します。富山市内には、宗教法人の墓地が49区域あります。内訳と相場は墓じまい費用の記事、お布施は墓じまいのお布施の記事、頼み先は墓じまい業者の記事にまとめました。
移し先の費用は?富山市納骨堂の4つの使い方
遺骨の移し先にも費用がかかります。富山市は、新長岡墓地の中に市の納骨堂を持っています。使い方は4つあり、使用料は全額前納です。
はじめから合葬式収蔵施設に入れる合葬使用は、66,000円で永年収蔵です。個別の壇に納める使い方でも、収蔵の期間が終われば合葬式収蔵施設に移ります。合葬式では焼骨を骨壺から出して袋に収め、ほかの方と一緒に収蔵します。収蔵した焼骨は返してもらえません。
申し込めるのは、基準日に富山市内に住所があり、引き続き住んでいる人です。分骨での申込はできません。申込の順番は富山市の墓じまいの手続きの記事にまとめました。
公営の合葬式の施設は、どの市町村にもあるわけではありません。総務省の調査では、公営の墓地・納骨堂を持つ765市町村のうち、合葬式の施設を持つのは195市町村、25.5%でした。鎌倉新書の2026年の調査でも、墓じまい後の移し先は「永代供養(合祀・合葬墓)」が43.2%で最も多くいました。選び方は墓じまいと永代供養の記事、遺骨の行き先は墓じまいの遺骨の行き先の記事にまとめました。
富山県の助成のことと、墓が富山県内のほかの市町村にあるときの聞く先は、富山県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
確かめた富山市の改葬・墓地返還・納骨堂の案内には、墓じまいの助成は載っていません。市営墓地の区画を返しても、納めた墓地使用料は還付されません。
お金がかかるのは、撤去の工事と移し先です。工事の見積もりは、複数の石材店から取って比べてください。見積もりの単位は店によって違います。移し先には、市の納骨堂の合葬使用(66,000円)もあります。窓口と書類の順番は、富山市の墓じまいの手続きの記事にまとめました。
