京都市の墓じまい補助金は?市の案内になし・費用は合葬2万円から

京都市の墓じまい補助金は?市の案内になし・費用は合葬2万円から
目次

京都市で墓じまいを考えると、補助金は出るのか、市営墓地を返せば払ったお金は戻るのかが気になります。

この記事では、京都市の資料で確かめた助成の有無と、返しても戻らないお金、費用を抑える市の納骨堂を整理します。京都市の市営墓地条例と深草墓園の案内、京都府のよくある質問、日本石材産業協会と鎌倉新書の調査を出典にしました。

まず結論から

  • 京都市の市営墓地の案内と市営墓地条例には、墓じまいの助成は載っていません。京都府の「補助制度はありません」という回答は、京都市を除いた府内についてのものです。
  • 市営墓地を返しても、納めた使用料と管理料は戻りません。条例は、市長が特別の理由があると認めるときを除き、還付しないと定めています。
  • 市の深草墓園の納骨堂で合葬する永年納骨は、市内料金が粉状にした遺骨で2万円、そのままなら5万円です。
  • 京都市内の墓の改葬許可は、申請の手数料が無料です。生活保護を受けている世帯などは、市営墓地の管理料が1平方メートルあたり995円になり、深草墓園の納骨堂の使用料もかかりません。
  • 撤去工事は、複数の石材店の見積もりを比べます。見積もりの単位が店によって違うからです。

京都市に墓じまいの補助金はある?市と府の資料で確かめた答え

墓石を撤去するには、まとまったお金がかかります。京都府内の市営墓地で、明治の墓2基をしまうことにした人の見積もりです。

京都府内の市営墓地にある、父方の明治の墓2基を引き受けた孫(個人ブログ・note)

さて、見積もりは2基で55万円でした。

明細については割愛します。先方の営業上の秘密に触れるのかはわかりませんけど、細かくぶっちゃけるもんでもないと思いますので。

ちなみに、この金額は散骨費用を含まない、墓石撤去の費用です…

祖母の管理料の滞納がきっかけで、この墓があると知りました。それから3年、管理料を毎年払ってきた人です。京都市の市営墓地の案内と条例には、こうした撤去の費用を助成する定めは載っていません。

出典: 墓じまいをしてみた(途中)(note)(台帳: V0017)

京都市と京都府の資料で、墓じまいの助成があるかを確かめました。

確かめた資料墓じまいの助成について
京都市 市営墓地の各種申請・届出の案内手続きの一覧に、助成の申請はありません。お金の申請で載っているのは、管理料の減額です。
京都市市営墓地条例・施行規則使用料と管理料の減額・免除の定めはありますが、墓じまいの助成の定めはありません。
京都府のよくある質問京都市を除いた府内では、墓所を返して遺骨を合葬する墓じまいへの補助制度はないと答えています。

この回答は府のページにあるため、京都市も含むように見えます。しかし府の回答は、京都市を除いた府内の答えです。京都市の答えは、京都市の資料で確かめることになります。府は、詳しくは墓のある市町村の担当課に問い合わせるよう案内しています。

ほかの自治体が出している助成の例と、対象になる墓の条件は、墓じまい補助金の記事にまとめました。

市営墓地を返したら、払った使用料と管理料は戻る?

京都市の市営墓地では、使う許可を受けたときに使用料を前もって納め、その後は毎年度、管理料を納めます。墓じまいで返すとき、これが戻るのかが次の問いです。

郡山市が運営する霊園に墓があり、いずれは墓じまいをと考える当事者(個人ブログ・note)

秋田の実家のお墓も永代使用料を一括で支払ました。

東山霊園にある夫のほうのお墓も永代使用料として郡山市に支払ってあります。

2026年8月の墓参りで、隣の区画が更地になっているのを見た人です。子どもがいないため、自分たちの墓もいずれしまうことになると考えています。京都市の条例は、市営墓地を返したときの使用料と管理料の扱いを定めています。

出典: 墓じまい(note)(台帳: V0047)

京都市市営墓地条例は、すでに納めた使用料と管理料は還付しないと定めています。例外は、市長が特別の理由があると認めるときです。何が特別の理由に当たるかは、条例と施行規則には書かれていません。

お金京都市の定め
使用料使う許可を受けたときに前納します。額は墓地と区画の区分ごとに、1平方メートルあたりで決まっています。
管理料毎年度、1平方メートルあたり1,990円です。年度の途中で使用を終えても、その年度は通して使ったものとみなされます。
管理料の減額生活保護を受けている世帯などは、1平方メートルあたり995円です。申請の様式は市営墓地の案内にあります。
減額・免除市長が特別の理由があると認めるときは、使用料や管理料を減らしたり、免除したりできます。

条例でいう年度は、4月1日から翌年の3月31日までです。4月に入ってから使用を終えると、その年度の管理料も1年分の計算になります。返す時期の相談は、保健福祉局 医療衛生企画課の管理担当が窓口です。

使用終了届など、返すときの手続きの順番は、京都市の墓じまい手続きの記事にまとめました。

移し先を市の深草墓園の納骨堂にすると、いくらかかる?

費用の幅は、撤去の工事だけでは決まりません。鎌倉新書は、解体する墓地の広さや、移し先に選ぶ永代供養墓や納骨堂によって、費用に幅が出ると見ています。京都市には、市の納骨堂として深草墓園があります。

兄の墓をしまい、遺骨を公営の合葬式墓地へ移した当事者(HALMEK up・読者アンバサダーの寄稿)

そういったこともあり、新しい移転先は、とにかく明朗会計であることにこだわりました。

公営の合葬式墓地は金額が明確ですし、私営と違って倒産する心配がないので安心です。

2025年6月に兄の墓をしまった人です。兄の墓を建てた寺では、住職の代替わりのあとに、管理費の前納を求められたことがありました。深草墓園の納骨堂も、使用料は区分ごとに決まっています。

出典: 「墓じまいの」金銭トラブルを防ぐ!総額45万円で抑えたわが家の体験談(HALMEK up)(台帳: V0020)

深草墓園の納骨堂は、宗教や宗派を問わず、遺骨を一緒に納める(合祀)「市民のお墓」として、1958年7月に開かれました。使えるのは、申請者か遺骨の人が京都市民か元京都市民で、申請者がその遺骨を今後守っていく立場の人(祭祀主宰者)の場合です。

ずっと納める永年納骨は合葬式で、遺骨は返してもらえません。市内料金は、粉状にした遺骨なら2万円、そのままなら5万円です。元京都市民に当たる市外料金は、その倍です。

京都市深草墓園の納骨堂の使用料(納骨料)を並べた横棒グラフ。永年納骨(合葬式)は、粉状にした遺骨が市内料金20,000円・市外料金40,000円、そのままの遺骨が市内料金50,000円・市外料金100,000円。骨壺のまま3年以内で置く短期納骨は、市内料金12,000円・市外料金24,000円
図1: 深草墓園の納骨堂の使用料。出典: 京都市「京都市深草墓園における納骨堂の概要」

粉状の区分を選ぶと、遺骨を粉にしてから納めます。遺骨の状態によって粉骨できないときは、そのままの区分の扱いになります。納骨には、火葬許可証か改葬許可証が要ります。

生活保護を受けている世帯などは、使用料がかかりません。申込みは深草墓園の管理事務所で、土日祝日を含む毎日、午前8時30分から午後4時30分まで受け付けています。正月三が日は参拝だけです。遺骨の行き先の選び方は、墓じまいの遺骨の行き先の記事にまとめました。

撤去の費用は、複数の石材店の見積もりで比べる

京都市の資料に助成が見当たらない以上、費用を大きく左右するのは撤去の工事です。

鎌倉新書は2026年1月、「いいお墓」で資料請求や霊園見学をした人のうち、墓じまいを検討・実施した人に調査をしました。墓じまいをした人に実施費用を聞くと、「31万〜70万円」が31.3%で最多でした。30万円以下は16.8%、151万円以上は14.0%です。

墓じまいの実施費用(総額)の価格帯を並べた横棒グラフ。31万〜70万円が31.3%で最多、30万円以下が16.8%、151万円以上が14.0%。71万〜150万円の区分は本文に割合の記載がない。鎌倉新書が2026年1月に、墓じまいをした人に聞いた調査
図2: 墓じまいの実施費用の価格帯。出典: 鎌倉新書「【第4回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」

見積もりの物差しも、店によって違います。日本石材産業協会が2023年度に石材店へ積算の単位を聞くと、184件の回答が面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれました。工事を頼む前に、複数の石材店から見積もりを取り、額と内訳を比べてください。

費用の相場は墓じまい費用の記事に、頼み先の選び方は墓じまい業者の記事にまとめました。払うのが難しいときの道は、墓じまいのお金がないときの記事にあります。

お金のことは、どこに聞けばいいか

聞きたいこと問い合わせる先
市営墓地の使用料・管理料・減額保健福祉局 医療衛生企画課の管理担当です。
深草墓園の納骨堂の申込みと料金深草墓園の管理事務所です。
改葬許可の申請医療衛生センターか、区役所・支所の医療衛生コーナーです。手数料はかかりません。
撤去工事の費用複数の石材店です。見積もりの単位が店ごとに違うので、並べて比べます。

京都府の助成のことと、墓が京都府内のほかの市町村にあるときの聞く先は、京都府の墓じまい補助金の記事にまとめました。

まとめ

京都市の市営墓地の案内と条例には、墓じまいの助成は載っていません。京都府の「補助制度はありません」は、京都市を除いた府内の答えです。市営墓地を返しても、納めた使用料と管理料は戻りません。

費用を抑える手立ては、市の制度の中にもあります。京都市内の墓の改葬許可は申請が無料で、深草墓園の永年納骨は、粉状の遺骨なら市内料金2万円です。撤去工事は、複数の石材店の見積もりを比べてください。見積もりの単位は店によって違います。

参考文献

  1. 日本石材産業協会 (2023)「お墓じまいに関する業界内意識調査」結果(2023年度お墓じまいアンケート). 回答者は石材店.
  2. 鎌倉新書 (2026)「【第4回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」全文版(いいお墓 掲載). 2026年1月のインターネット調査. 対象は「いいお墓」経由で資料請求・霊園見学をした人のうち、墓じまいを検討・実施した人.
  3. 京都市「改葬許可申請の手続について」(2025年3月24日更新).
  4. 京都府 生活衛生課「墓じまいのための補助金はあるか。」よくあるお問い合わせと回答(FAQ番号04502).
  5. 京都市「市営墓地における各種申請・届出について」(2026年2月3日更新).
  6. 京都市「京都市市営墓地条例」「京都市市営墓地条例施行規則」. 市営墓地使用申込の案内の付録(2025年10月発行).
  7. 京都市「京都市深草墓園における納骨堂の概要」.

当事者の口コミの出典: V0017(note)/V0047(note)/V0020(HALMEK up)。いずれも本人が公開している記録で、引用は原文のままです。

更新履歴: 2026-09-29 公開/2026-10-05 見積もりをすすめる文の出典を正した