まず結論から
- 経験者100人への調査で、代行を使った人の総額は「50万円〜100万円未満」が最多でした。自分たちで進めた63人の最多は「30万円〜50万円未満」です。
- パックの中身は、「含まれるもの」と「別途」の欄で確かめます。日本石材産業協会のガイドラインは、「一式」「セット」などで示すとき、その2つを書くよう登録店に求めています。
- 檀家をやめるときのお礼(離檀料)に明確な基準はなく、納得できないときは寺と話し合います。墓じまいパートナーズの調査では、経験者52人のうち42人がお寺にお布施を支払っていました。
- 石材店が見積もりに使う単位は、店によって違います。パックと個別の見積もりを同じ条件で複数取り、額と中身を比べます。北九州市も市立霊園の案内で、複数の業者からの見積りを勧めています。
代行サービスに任せると、総額はいくらになるのか
墓じまいのパックは、墓石の撤去や納骨など、いくつかの作業をひとつの値段にまとめたものです。石材店の業界団体のガイドラインでは、「一式」「プラン」「セット」と呼ばれる売り方にあたります。まず、墓園が示したパック料金を書き残した人の記録です。
父に頼まれ、両親が元気なうちに墓じまいの準備を進めている当事者(個人ブログ・note)
墓じまいの費用は、墓石の大きさや立地、撤去作業の条件、改葬先などによって大きく変わる。実際、墓石の撤去費用だけでも、墓の面積や搬出条件などによって金額にはかなり幅がある。
したがって、今回の78万2,000円を「墓じまいの一般的な相場」と考えるのではなく、我が家の場合に、現時点で提示されている具体的な費用として記録しておく。
将来の物価や料金がどうなるかは分からない。
それでも、閉眼供養などの費用も含めて考えると、現時点の感覚としては、現在価値で100万円程度を用意しておけばよいという認識でいる。
ほかの人の遺骨と一緒に納める同じ墓園の墓(合祀墓)へ移す方針で、撤去から納骨までのパック料金を確かめた記録です。墓石から魂を抜く法要(閉眼供養)のお布施は、その額に入っていませんでした。経験者100人に総額を聞いた調査があります。
出典: 僕の「墓じまい」(note)(台帳: V0005)
調べたのは、離檀代行・墓じまい代行の「わたしたちの墓じまい」を運営する株式会社フーフーです。2026年2月6日、墓じまいの経験がある男女100人にインターネットで聞きました。同社の利用者に限った調査ではありません。
進め方は、すべて自分(親族)で行った人が63人、一部の手続きだけ代行を使った人が27人、すべて代行サービスに任せた人が10人でした。費用は、解体・供養・納骨をすべて含めた額を聞いています。
最も多い価格帯は、自分で進めた人が「30万円〜50万円未満」の24人でした。代行を使った2つの組は、どちらも「50万円〜100万円未満」が最多です。すべて任せた人は10人と少なく、同社もサンプルが少数だと書いています。
同社は自由回答から、墓石の撤去費用だけでなく、納骨先・お布施・手続きの費用を含めた総額の見通しが大事だとまとめています。パックの値段も、お寺と移す先のお金まで足した総額にしてから、ほかと並べます。総額の相場は墓じまい費用の記事に、代行に任せられる範囲は墓じまい業者の記事にまとめました。
パックの値段の外に、何が残るのか
パックの値段で、墓じまいのお金が全部済むとは限りません。まず、霊園と石材店へ別々に払った人の記録です。
父の死後、父名義の墓を解約し、遺骨を同じ霊園の合祀墓へ移した当事者(個人ブログ・アメブロ)
さて、料金は下記の通り
永代供養墓への改装費用・・・24万5000円
(お坊さんへのお布施を含んでます)
墓所の解体費用・・・56万2000円
供花代・・・8800円
総合計・・・81万5800円
霊園からは合祀墓の申込書が、石材店からは解体の見積書が別々に届き、それぞれに振り込んだ記録です。まとめた料金の中身をどう書くかは、石材店の業界団体が決まりを設けています。
出典: 墓じまいをした(アメブロ)(台帳: V0009)
日本石材産業協会は、墓石業を直接規制する法律が無いとして、「墓石工事契約等ガイドライン」を定めました。従うと誓約した石材店は「順守登録店」として公表されます。
登録店は、商品や工事の内容と価格を必ず示します。「一式」「プラン」「セット」で示すときは、含まれるものの内容や数量を明記し、含まれないものには別途費用がかかると書く決まりです。パックの案内では、次の4つが「含まれる」側か「別途」側かを見ます。
| お金の行き先 | 案内で確かめること |
|---|---|
| 墓石の撤去 | 基礎まで撤去して更地にするか。北九州市は、コンクリートの基礎も撤去し、使う前と同じ更地で返すよう求めています。 |
| 役所の手続き | 遺骨を移す許可(改葬許可)の申請の代行が入っているか。名古屋市と八王子市は、申請を郵送でも受け付けています。八王子市の申請は無料です。 |
| お寺 | 閉眼供養のお布施や離檀料が入っているか。離檀料に明確な基準はなく、納得できないときは寺と話し合います。 |
| 移す先 | 納骨の料金が入っているか。骨壺ごとに料金を決めている施設もあります。 |
お寺のお金は、払う人の多い費目です。墓じまいの手続きから供養先選びまでを手伝う墓じまいパートナーズが、2026年3月にインターネットで聞きました。墓じまいを経験した52人のうち、お寺にお布施を支払った人は42人でした。額の分かれ方は墓じまいのお布施の記事に、移す先ごとの費用は墓じまいの遺骨の行き先の記事にまとめました。
パックと個別の見積もりは、どう並べて比べるのか
パックの値段が高いか安いかは、同じ墓の見積もりと並べて初めて分かります。撤去の値段が何で決まるかを、明細で確かめた人の記録です。
実家の墓をしまい、遺骨を四天王寺の合同墓へ移した当事者(個人ブログ・アメブロ)
明細書には
一式165000円となっていましたネットで調べてみると
石の大きさ、墓地の広さなので
撤去費用に差がありました日本庭園などの石を処分するにも
1㎏いくらで処分費用が変わるのだからお墓の大きさで費用が変わるのは理解できます
実家のお墓の場合は
通路が狭く
引っ張りあげて移動させるため
重機が必要なこともあり小さなお墓でしたが
値段が高めになりますと言われました
墓地で見つけた看板の石材屋さんに見積もりを頼み、墓地の管理者の署名をもらう役所の書類も任せた人の記録です。石材店が見積もりに使う単位は、店によって違います。
出典: 親が亡くなってからも大変!墓じまいにかかる費用-お金⑭(アメブロ)(台帳: V0015)
日本石材産業協会は2023年度、会員の石材店に墓じまいの積算の単位を尋ねました。184件の回答は、面積(平米)、石の体積(才数)、重量(kg)、一式、墓の数、人件費に分かれました。物差しが違えば、見積書の数字は1枚ずつ見ても比べられません。
パックの値段も同じです。同じ条件を伝えて、複数の見積もりを取ります。北九州市も市立霊園の案内で、複数の業者からの見積り取得を勧めています。並べるときは、次の4つをそろえます。
| そろえること | そろえ方 |
|---|---|
| 見積もりを頼む先 | パックを示した先だけでなく、複数の石材店や代行にも同じ条件で頼みます。北九州市も、複数の業者からの見積りを勧めています。 |
| 区画の広さと墓石の数 | 積算の単位は店で違います。区画の広さと墓石の数を、どの店にも同じに伝えます。 |
| 運び出しの条件 | 先の記録では、通路が狭く重機が要るため、小さな墓でも高めになると言われています。現地の条件を見たうえでの額かを確かめます。 |
| 追加になるとき | 同協会のガイドラインは、見積り以外の追加費用が出る場合について、誠実に説明するよう登録店に求めています。 |
移す先まで込みのパックは、何を確かめるのか
パックには、遺骨を移す先まで含むものもあります。先の記録の墓園も、撤去から納骨までをまとめた料金でした。
国民生活センターの月刊誌で、全日本墓園協会の横田睦氏は、遺骨を預ける永代供養墓なら手間や費用がかからないというイメージだけが先行していると述べています。骨壺ごとに一定期間預かる形の施設では、料金が骨壺1つごとにかかります。2つめ以降を半額にする施設もあるそうです。
国民生活センターの紛争解決委員会が2020年に結果の概要を公表した事案もあります。申請人は、納骨壇の購入以外の費用は一切かからないと説明されたと主張しました。数年後、墓じまいで取り出した遺骨を納めようとすると、1人につき約5万円の納骨料を示されたといいます。
移す先まで込みのパックでは、何人分の納骨料が入っているかを申し込む前に書面で確かめます。永代供養の費用は永代供養の記事に、この事案のお布施の扱いは墓じまいのお布施の記事にまとめました。
まとめ
経験者100人への調査では、代行を使った人の総額は「50万円〜100万円未満」が最多でした。パックの値段は、お寺と移す先のお金まで足した総額にして比べます。
案内では、「含まれるもの」と「別途」の欄を確かめます。離檀料に明確な基準はないので、お寺とは早めに話し合います。石材店が見積もりに使う単位は店で違います。パックと個別の見積もりを同じ条件で複数取り、額と中身を比べてください。
相談先は、墓じまい業者の記事にまとめています。お寺とのお金で困ったときは、地元の消費生活センターか消費者ホットライン(188)にも相談できます。
まとめた料金や見積もりの中身を確かめた3人の口コミ
最後に、まとめた料金や見積もりの中身を確かめた3人の記録から、一節ずつ紹介します。
実家の墓がある寺の樹木葬を母が申し込み、墓じまいと合わせた額を書いた40代の娘(個人ブログ・note)
ちなみに気になるお値段ですが、今までの墓石の処理(墓じまいに係る一連のもの)と新しい墓石プレート、区画代金諸々込みで58万円でした。
出典: 墓じまいと母のこと【母と私と樹木葬】(note)(台帳: V0007)
父と2人で、父が建てた墓をしまい、同じ寺の永代供養墓へ移した娘(個人ブログ・はてなブログ)
それと今回契約した永代供養墓に追加納骨をする場合は1体につき20万円(永代読経込み)が必要になります。
普通のお墓に納骨するよりもかなり高額だと思います。
出典: 【終活】墓じまいをして新たに永代供養墓を購入したお話です。(はてなブログ)(台帳: V0012)
兵庫県姫路市に住み、広島県尾道市の寺にある墓2基の墓じまいを寺と石材店に任せた当事者(個人ブログ・アメブロ)
100万超えを覚悟していたので、「え?ほんとにお支払いするのはこれだけですか?他にあれば今のうちに・・・」と何度も何度も聞き正した次第です。
出典: 墓じまいの流れと費用(アメブロ)(台帳: V0097)
