まず結論から
- 岡崎市の改葬許可申請書のページ、岡崎墓園の手引き、管理料のページに、墓じまいの費用の助成は載っていません。愛知県の墓地の手続きの案内にも載っていません。
- 手引きにある還付は、利用許可から3年以内に、墓を建てずに返したときの永代使用料の半額です。墓を建てて使ってきた区画は、この条件に当たりません。
- 年度の途中で返しても、その年度の管理料は戻りません。管理料は、毎年4月1日時点の使用者に請求されます。
- 更地に戻す工事の見積もりは、複数の石材店から取ります。見積もりの単位(積算の仕方)は店で違うので、額と内訳を比べます。
- 手引きに載る市の納骨の施設は、3年か5年で預かる納骨壇です。永代供養をするものではありません。
岡崎市・愛知県に墓じまいの助成はある?近くの市と比べる
岡崎市の改葬許可申請書のページには、窓口と書類が書かれています。岡崎墓園の手引きには、墓園の使い方と返し方が、管理料のページには額と払い方、減免が書かれています。どれにも、墓じまいの費用を助成する制度は載っていません。
愛知県の案内も確かめました。生活衛生課の手続きのページ「墓地、納骨堂又は火葬場の経営の許可」にも、墓じまいの助成は載っていません。このページによると、墓地の経営の許可は、岡崎市を含むすべての市で市長が出します。
自治体の支援の例は、総務省も集めています。2023年の調査報告書は、墓じまいによる返還を促す市町村の取組を3つ挙げました。合葬式施設の整備、合葬式施設へ改葬するときの使用料の免除、墓じまいのローンへの助成です。
| 市 | 市の墓地を返す人に向けた決まり |
|---|---|
| 岡崎市(岡崎墓園) | 利用許可から3年以内に、墓を建てずに返すと、永代使用料の半額を還付します。 |
| 豊田市(古瀬間墓地公園) | 墓所を使わずに返したとき、許可から3年以内は使用料の50%、3年を超えると30%を還付すると定めています。 |
| 豊橋市(市営墓地) | 墓所を返すと、使用料の半額が戻ります。納骨堂は返金がありません。 |
| 市川市(千葉県) | 3年以内に未使用(更地)で返すと使用料の2分の1、それ以外は4分の1を返します。更地に戻す費用の助成もあります。 |
| 浦安市(千葉県) | 墓所を返した人に、墓石の撤去などの費用の補助金を出します。上限は150,000円です。 |
表の5市の決まりは、どれも市の墓地を返す人に向けたものです。全国の制度の見方と「70万円もらえる」という話は、墓じまい補助金の記事にまとめました。同じ愛知県の豊橋市と名古屋市のお金の話は、それぞれの記事にあります。
岡崎墓園を返すと、払ったお金は戻る?
岡崎墓園の区画を使い始めるときは、永代使用料を一度だけ払います。土地の取得や区画の造成の費用の一部を負担するものです。そのうえで、管理料を毎年払います。
両親が生前に買い、墓石まで建てていた墓を、使わないまま返した息子(個人ブログ・note)
引っ越してしまったあと、毎年千円ぐらいの管理費を払っていたけれど、それがとても安いこともあって「どうしようか」と言いつつ、なにもしないままにしておいた。 そして今年、母が亡くなった。最初のうちはその遠い墓へ入れるような話になっていた。
墓は両親が生前に買い、墓石まで作ってありました。母が亡くなったあと、本人は霊園に電話し、誰も納めないまま墓を返しています。岡崎墓園の手引きで永代使用料が戻るのは、墓を建てずに返すときです。
出典: 399 お墓の話(note)(台帳: V0126)
手引きは、利用許可の日から3年以内に、墓を建てずに返すときは、永代使用料の半額を還付するとしています。還付の基準は、今後変わることがあるとも書いています。
| 岡崎墓園を返すときのお金 | 手引きと管理料のページに書かれていること |
|---|---|
| 永代使用料 | 利用許可から3年以内で、墓を建てずに返すときは、納めた額の半額が還付されます。使用者名義の通帳の写しと口座振替申出書を、墓地返還届に添えます。 |
| 管理料 | 年度の途中で返しても、その年度の分は還付されません。毎年4月1日時点の使用者に請求されます。 |
| 管理料の減免 | 生活保護を受けている人や、災害で被災した人などを対象にした減免の制度があります。 |
永代使用料は、区画の広さで決まっています。2型(約2㎡)が160,000円、8型(約8㎡)が640,000円です。
管理料は、2型が年2,400円、4型が2,700円、6型が3,000円、8型が3,300円です。令和3年3月までに許可を受けた区画は、使い始めてから10年間、管理料の支払いが猶予されます。返す手順は、岡崎市の墓じまい手続きの記事にまとめました。
更地に戻す工事の費用は、見積もりを比べて決める
岡崎墓園は、使用者の負担で墓を解体し、元の状態に戻してから返します。その工事の見積もりを、1社だけで決めてよいのでしょうか。
京都府の市営墓地にある父方の明治の墓2基を引き受け、しまうことにした孫(個人ブログ・note)
さて、見積もりは 2基で55万円 でした。 明細については割愛します。先方の営業上の秘密に触れるのかはわかりませんけど、細かくぶっちゃけるもんでもないと思いますので。 ちなみに、この金額は散骨費用を含まない、墓石撤去の費用です… 散骨になると追加料金になることが確定、出たとこ勝負という、2頭立ての単勝?丁半博打?なギャンブル状態です。
祖母の管理料の滞納から墓の存在を知り、3年前から管理料を払ってきました。現地を見た業者には納骨室が見当たらず、遺骨の有無で額が変わります。見積もりの単位は、石材店で違います。
出典: 墓じまいをしてみた(途中)(note)(台帳: V0017)
日本石材産業協会が2023年に石材店に聞いた調査では、見積もりの積算の単位が、面積・体積・重さ・一式・墓の数・人件費に分かれていました。額と内訳を、複数の石材店の見積もりで比べてください。
鎌倉新書は2026年1月、「いいお墓」の利用者のうち、改葬や墓じまいを考えた人・した人733人に調査をしました。実際にした人の費用は、31万〜70万円が31.3%で最も多くいました。検討してやめた人の理由で最も多かったのは、「解体費用が高すぎた」の22.2%です。費用の内訳は墓じまい費用の記事に、頼み先の選び方は墓じまい業者の記事にまとめました。
移し先の費用は?岡崎墓園の納骨壇は3年か5年まで
取り出した遺骨を納める先にも、費用がかかります。岡崎墓園の手引きに載る市の納骨の施設は、納骨堂の2階の納骨壇です。
地方の菩提寺にあった先祖代々の墓を、都心の集合墓へ移した当事者(個人ブログ・note)
納骨にかかった費用は二人(両親)で11万円でした。両親より前の先祖の遺骨も混じっているのかもしれませんが、昔々の遺骨は土にかえっていましたので、結果、2人分なのでした。納骨費用以外は、今後もかかりません。
墓は文政年間から菩提寺にあり、一家が県外へ移ったあとも残っていました。業者が洗った遺骨は宅配便で届き、新しい菩提寺の集合墓に納めています。移し先の永代供養墓や納骨堂の違いで費用に幅がある、と鎌倉新書は見ています。
出典: 「改葬」という選択の体験記(note)(台帳: V0018)
岡崎墓園の納骨壇には3段式と5段式があり、預かるのは3年間か5年間です。手引きは、永代供養するものではないと書いています。
| 岡崎墓園の納骨壇 | 手引きに書かれていること |
|---|---|
| 3段式 | 3年につき12,800円、5年につき21,350円です。 |
| 5段式 | 3年につき7,670円、5年につき12,800円です。 |
| 申し込める人 | 市内に住所があり、焼骨を持っている人です。随時受け付けています。 |
| 期間の更新 | 市内に住所があることが条件です。使用者の住所が市外になると、更新できません。 |
手引きに、合葬墓(ほかの人の遺骨と一緒に納める墓)は載っていません。総務省が2023年にまとめた調査では、公営の墓地・納骨堂を持つ765市町村のうち、合葬式の施設を持つのは25.5%でした。鎌倉新書の2026年の調査では、墓じまいのあとの移し先は、永代供養(合祀・合葬墓)が43.2%で最も多くいました。移し先の選び方は、墓じまいの遺骨の行き先の記事と永代供養の記事にまとめました。
愛知県の助成のことと、墓が愛知県内のほかの市町村にあるときの聞く先は、愛知県の墓じまい補助金の記事にまとめました。
まとめ
岡崎市の改葬許可申請書のページ、岡崎墓園の手引き、管理料のページにも、愛知県の墓地の手続きの案内にも、墓じまいの費用の助成は載っていません。
岡崎墓園で永代使用料の半額が戻るのは、利用許可から3年以内に、墓を建てずに返すときです。年度の途中で返しても、その年度の管理料は戻りません。
返すときは、墓を解体して元の状態に戻します。工事の見積もりの単位(積算の仕方)は石材店で違うので、複数の店の見積もりで額と内訳を比べてください。
